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64.シャロンちゃんの得意科目

「見たかったー!!」


こないだのエリーちゃんとエヴァルドルフ君の

話をシャロンちゃんにしていた。


「まぁ、エリーちゃんに絞られた上に、

その魔法は禁止!って。

もう使う気もないんだけどね。」


「ねぇ、ねぇ、今度カール先生に使ってみてよ!

私もいる時に!」


「あれは誰彼構わずって訳じゃないと思うよ、

多分だけど。」


「なんだ、そっかー。」


かかれば誰かに抱きしめられたいと思うかもしれないが、

かからなかった時のカールさんが怖いから。

なんて言えなかった。


シリルさんの有無を言わせない迫力

というんだろうか、

それに似たものがあるカールさん。

やはり親子。


ニールさんがチョロい兄なら、

カールさんは怖い兄だなと少し思って笑ってると、

シャロンちゃんに


「どしたの?」


と聞かれてしまった。


「んーん、ちょっとね。」


誤魔化しておいた。




今日シャロンちゃんには

お菓子の事を聞こうと

思って話をしていたのだが、

こないだの件はどうしても

話したくて脱線してしまったのだ。


話を戻さなければ。


「魔力も回復できる喉にいい飴ねぇ。」


この世界にも飴はある。

でもチェ○シーの様な飴で、

のど飴には程遠い。


「あの飴に生薬混ぜたら、

味が大変なことになりそうで。

甘味ってどんなのがあるのかな?」


「リコの根とか、マヌーとかかなぁ。」


「リコの根?マヌー?」


「ちょうどあるよ?

食べてみる?」


先ずはリコの根。

お茶にして飲む。

…不味い。甘いけど不味い。

グミの計り売りのお店で売ってる、

罰ゲーム用のグミの味…。


「あ、ダメだった?

薬にもなるし、喉にもいいんだよ?

くせがあるからかな?

じゃあ、こっち。」


マヌーはそのまま。

あ、これ。はちみつじゃん。


「こっちがいいなぁ。」


「マヌーかぁ。

学校にあるのかな?一応薬効あるし。

カール先生に聞いてみて?

喉にいいのはテナンの実と、カリの実、

あとはシュラデの根かなー。

全部薬草園生えてるはずだよ?」


あ、初日にチンピラが盗ってたところのね。

カール先生に許可取ろうっと。


「あと魔力草かー。

ニジンの根とか、二オンの根とか…

あんまりお菓子向きじゃなさそうだけど…。

組み合わせもあるしねぇ…。」


ポンポンと薬草の名前を出すシャロンちゃん。

お菓子のこと聞こうと思ったけど、

薬草の話になっていた。


「シャロンちゃん、すごいね。」


自然と口から出た言葉。


「カール先生の授業はちゃんと聞いてたもん!

それに私だって得意なことはあるよぉ!」


ちょっと膨れながらいうシャロンちゃん。


「うちは商売やってるから、

私の作った魔法薬を取り扱ってもらうんだから!」


カール先生の研究室に入りたいだけどじゃなかったのね。

ちゃんと先を見据えての魔法薬学の選択だったみたい。


「とりあえず、あとは自分でも調べてみるよ。

私の研究だし?」


「そうだね。でもいつでも相談してね!

私も相談するし、カール先生のこと!」


シャロンちゃんは笑顔で答える。

カール先生の事、

相談されてもよくわからないんだけどね…。













読んでくださってありがとうございます!

リコの根はリコリスがモデルです。別名甘草。

リコリスのグミを最近食べましたが…甘いけど不味いです。

ヨーロッパでは人気らしいですね。

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