52.初めてのお休み
今日は天の日なので休み。
授業が始まってから、初めての休みだ。
といっても、対魔物戦闘魔法学の授業は
初回は研究内容の確認だったので、
聞いているだけだったし、
他の授業も1年間の流れを確認する程度だった。
ただ、世界学の授業の最初で騒がしくしてしまったので、
ルーロウ先生に目をつけられてしまった。
エリオット君はルーロウ様に顔を覚えてもらった!
って喜んでたけど、
ダメな方向で覚えられてるんだけど。
それでいいのか、エリオット。
エリーお姉様が悲しむぞ。
今日はシャロンちゃんと港街まで遊びに行く。
巫女さんの踊り場まで案内してもらって、
一緒にお買い物をするためだ。
最初に上陸した港町、キアバの街には小規模ながら、
踊り場あるそう。
大規模なものは馬車1時間以上いった街にあるそうなのだが、
まずは色々な演目を見たい。
まだ見たことがあるのはブレイ大陸で見た人だけなのだ。
色々な神様がいるのだから、
せっかくだから見て確認しておきたい。
ハロプ◯なのか、某大手アイドルグループなのか、
ス◯ダに所属するのか決める感覚だ。
TVがないのだから現場に行くしかない。
2人で馬車に乗り込む。
今日はシャロンちゃんが一緒なので、
馬車だが、毎週馬車に乗って移動する訳にはいかない。
馬車だってタダじゃない。
かぎられたお小遣いでやりくりしなければ。
この話をした時、
エリーちゃんは訓練がてら、
港町まで走ることもあるといっていた。
2時間かからずに着くといっていたので、
1人で行くなら走ってもいいかもしれない。
着替えが必要になりそうな気がするけど。
「ついたねー。」
「ついこないだ来たけど、
私、全然ゆっくり見てないからさ。」
「踊り場はこっちなんだけどね。
まだ始まらなそうだし、
ちょっとこっちのお店見ておこうよ!」
確かに踊り場に張り付いててもしょうがない。
シャロンちゃんに連れられお店を見て回る。
そういえば…ガーターベルト、あるかな。
踊り場に人が集まってきた。
そろそろ始まるみたいなので、
踊り場近くに移動する。
今日はイミージンという神様の巫女が
演目を行うらしい。
イミージン様の巫女の演目は
オペラや神楽に近く、
どちらかといえば演劇の方が近い。
どうやら私の求めている感じではない。
「面白かったねー。
でも、歌と踊りの可愛さっていったら
女神様の巫女の方が可愛いよね!」
シャロンちゃんがいう。
もっと詳しく!
「女神様って?」
「プミロア様とか、アイメウル様とかさ。
恋愛の神様とかもいるから可愛いらしい感じなの。」
なるほど。
私の求めてるのはそっちだね。
「プミロア様はアイリ様が居なくなって
ずーーーっと巫女を置いてなかったんだけど、
ここ最近巫女を探してるんだって。」
「アイリって伝説の巫女さんだよね?」
「そうそう。
プミロア様、中々気難しい方らしくて
巫女さんが増えないみたいだけど。
見習いやる人も探してるって噂だったよね。」
「知らなかったー。
どうすれば
巫女見習いになれるのかなぁ。」
「んー、私もわかんない。」
「だよねー。」
そうだよねー。
そんな上手くいかないよねー。
とりあえず、しばらく港町通いは続きそうだ。
読んでくださって、ありがとうございます!