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46.靴下と稽古

「いーとー巻き巻き♪」


今日はまだ授業は始まらない。

着いて翌日から授業というのは疲れてしまうだろうと

早めに着いていたからだ。


今は長い靴下を作っている。

普段、街に行く時はロングスカートにブーツなのだが、

ずっとブーツは疲れる。

サンダルやスリッパは

少ーし鱗が見える。

多分、気づかれはしないが、念のため履いておきたい。

それに武道練習をする時は短いサロペットもどきを履く。

その時は絶対履かないとダメなので、

必要なのだ。

巫女を目指しているので、

本当はもう武道訓練も必要ないのかもしれないが、

もうこれは習慣となっていてサボると気持ち悪い。

完全にシリルさんの影響だと思う。


靴下は基本見えないもののせいか、

厚ぼったくて、可愛くない。

そこは諦めていたのだが、

船に乗る前、買い物が出来たので

買う洋服の量を減らして糸を買った。

編み物は元の世界でもできたし、

ストッキングの製造工程もTVで見たことがある。

魔法で作ってみようと思いたったわけだ。


「でーきた、できたー♪」


最初にしたら上出来だ。

とりあえず、黒と白の2色のニーハイを作った。

履き口だけゴム編みにしたけど、

何度も履いたら落ちてきそうだなぁ。

ガーターベルト?だっけ?

あれってあるのかな。

あってほしいなー。

今度、街に行った時探してみよう。

シャロンちゃん達に街のことも聞いとかないとね。





早速出来上がった靴下とサンダルを履いて

武道の訓練へ出る。

さすがに魔法練習(正座)は部屋でもできるが、

武道の訓練は部屋でできない。

中庭にちょうどいいスペースがあったはずなので、

そこで練習することにした。



着くと、そこには先客が居た。

木剣で素振りをしている。

あ、剣舞始めた。

キレイだなぁ…。

見惚れてると、後ろから


「やはりキレイだな。」


という声が聞こえる。

エリーちゃんだった。


「本当キレイだね。

芯があるっていうか…。

あ、エリーちゃんはここに何しに?」


「私も稽古だ。そういうリリアは?」


「あ、私も。

本格的な人に比べたらお遊びみたいなもんだけど。」


「エヴァルドルフ、稽古に付き合ってくれるか。」


エリーちゃんは剣舞をしていた黒髪の男子に声をかけた。

雰囲気は爽やかスポーツ少年。

部長をやってますと言ったら、納得するくらいな感じ。


「あぁ、構わないよ。

ん、君は?見ない顔だね。」


「今年から6年生に入りました、

リリアです。よろしくお願いします。」


「エヴァルドルフだ。

エリーと同じ大陸出身。

同じ学年になるんだね。

よろしく。」


手を差し伸べられたので、

握手をする。

うわ、硬い。剣ダコかな。


「君も稽古?剣はないのかい?」


「ええ、剣は使わないですよ。」


「へぇ、どういったものか見てみたい。」


「私もだ。」


2人に促されて少し型のようなものを披露する。

上手くないので少し恥ずかしいな。


「こんな感じかな…?

上手い人はもっと凄いから私じゃ伝わりづらいけど。」


「キレイだな。

剣技とはまた違うが。」


「エヴァルドルフくんの剣技の方がキレイだったよ。

エリーちゃんとも話してたの。」


「あ、バッ…」


エリーちゃんが慌てている。

今バカって言おうとしてやめたね?

私は聞き逃さなかったよ?


「エリーも褒めてくれてたのか。

直接褒められたことがなかったからね。

嬉しいよ。」


「そんなこと…言ってな…」


急速に声が小さくなり、赤くなるエリーちゃん。

ははーん…そういう関係?




「エリーちゃーん、

リリアちゃんもここにいたんだー!」


シャロンちゃんが走りよってきた。


「時間があるから、

リリアちゃんとお話ししようと思ったんだけど、

お部屋にいなかったから〜。

エリーちゃんに聞こうと思って

エリーちゃんの部屋行ったらここだって聞いてー。」


「これから稽古しようと思っていたんだ。

リリアもだ。」


「え、リリアちゃんも?」


シャロンちゃんがこちらを見たので頷いておく。


「えー私、暇ー。」


「シャロンもやればいい。」


「ヤダよー。辛いの嫌いー。」


シャロンちゃんは膨れて言った。

痩せたいたな動きなさいな…。













読んでくださってありがとうございます!

次こそ授業が…はじめられない気しかしない…。

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