表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/140

42.聞かれてないから

学校のあるホーリーテイルに着いた。

魔法学校はホーリーテイルのちょうど真ん中にある。


ここからは馬車だ。

港で馬車を借りて乗るようだ。

馬車で30分ほどらしいが、

酔うかもなぁ…。


「カールさん、酔わない魔法ってないんですか?」


「身体強化使えばいいんじゃないか?

強化されれば酔わないんじゃないか?」


「え…?本当なら早く言って欲しかった…。」


「聞かれなかったからね。それに推測でしかない。」


本当に言ったよこの人、聞かれなかったからって…。

まぁ、予想はしてたけどさ。


身体強化をかける。

なんとなく、気分一新で5人組アイドルのアニメ劇場版主題歌。

乗り物酔いと戦うZ!

歌い終わると、ピンクの髪で緑眼の女の子が立っていた。

年の頃は私と同じぐらい?


「あーやっぱり!さっきの船に乗ってた子だよね?

ブレイ大陸出発する時に歌歌ってたでしょ?

本当歌上手だね!!私ね、シャロンっていうの。」


「あ、えーと、リリアです…。」


同世代の女の子との喋り方完全に忘れてるわー。

この世界の人の距離感もわかんないし…。


「私は魔法学校の6年生なんだけど、

リリアちゃんはなんでここに来たの?

もしかして巫女さん?」


あ。やっぱり同じ年なんだ。

よく見るとバッチもしてる。

巫女さんもこの大陸結構くるのかなー。

あ、質問に答えなければ!


「えと、巫女ではないんだけど…

魔法学校の先生のお母さんのお家に

色々あって最近お世話になるようなって。

魔法が使えるからって急遽

今年から6年生に入ることになったの。」


うん、不自然じゃないよね。

自然に敬語も抜けてる。

よくやった私。


「わー、じゃあ一緒だねー!」


「馬車が出るよ。乗らないのか?」


「あ、カール先生!

ご一緒していいですかー?」


「構わないぞ。」


「リリアちゃん、急ごう?」


「あ、うん。」


よし、お友達ゲット。

ぼっち回避だ!

やったね。

乗り込む前に、

シャロンちゃんが小声でいう。


「先生ってカール先生なのね!

カール先生ってカッコいいよね〜。

ブレイ大陸からずっと一緒なんて

リリアちゃん羨ましいなぁ。」


カールさん、カッコいいかな…?

私には頼りなさそうに見えるんだけど。

好き好きなのかもなぁ。

とりあえず、曖昧な返事をしておいた。






「この年で入るなんて珍しいねー。」


「本当なら習う必要なんてないかもしれない。

それくらいの腕はあるんだ。

ただ、 一般教養が少し問題あってね。」


カールさん軽くディスってない?

でも間違っちゃいないからなんも言えない。


「かなり田舎からでてきてるから、

よくわかんなくて…地理とか、歴史とか。」


「へぇ、そうなんだ。

ブレイ大陸のどの辺?」


わ、一番困る質問!

どうしよう…


「クラーミストの手間の孤島だよ。

あの辺は地図にも乗らない島がたくさんある。

私の家もあのあたりだから。」


カールさん、ナイス!

私は目線でお礼をする。

カールさんも軽く頷く。


「あの辺なの?!危なくない?」


「だから田舎なんだぁ。はははは…。」


この話題はあんまり広げないで。

でもカールさんがいる時でよかった…。

1人じゃ切り抜けられなかったよ。


そんな感じで魔法学校に到着した。

結局、話しながらだったから酔わなかったのか、

魔法のせいだからかわからなかった。





読んでくださってありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ