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119.衝撃の事実

あの後、マッテオ氏がマリオの婚約者の存在を公にし、噂されていた巫女ではないと宣言した。

巫女の1人は魔法学校での同級生であり、

3人とも美女揃いなので婚約者であると勘違いされてもしょうがないと付け足して。


その宣言を受けて、巫女である私達を一目見ようと人が集まった。

騒ぎが収まりそうもなので、ゴナヤで即席演目(ライブ)を急遽行うことになった。

練習してきた大手アイドルグループの曲、2曲だ。

1曲はバナンでも歌っていた曲で、もう1曲は私が手紙を出すときに歌っている曲だ。


マッテオ氏には許可を得たが、踊り場(ステージ)ではなので、

ラップの壁を使って警備を強化して。


演目(ライブ)が終わると、


「噂信じて大踊り場での演目行かなかったけど、やっぱり行けばよかったなー。」


と言う声が少し聞けたので、結果、やってよかったと思う。

また、実力をつけてコネでなくここに戻ってこれたら。

そう思えた。

護衛2人とイグニスさんは相当大変だったみたいだけど…。


いつもは少し休暇みたいな日があるけど、外に出るとまた面倒なことになるので、

領主家のみなさんに挨拶し、ラフィティ大陸を出発することにした。


「マリオ、婚約者さんとお幸せにね。浮気はダメだよ?」


そうマリオに言うと、


「美しい女性を美しいというのは普通のことだろう?

これを浮気というようでは困ってしまうよ。」


と不思議そうな顔された。この人はそういう人みたいだ。


ーーーーー


ジャンさんには手紙で、イグニスさんには口頭で、今回の件で実力不足を感じたので、

もう少し実力をアップさせたいということを相談し、

本人の許可が降りれば、ホーリーテイルにいる元巫女の歌の先生に師事したいと伝えた。


「今回の件もありますしね。

ミナに行く前に各自の実力を上げておく必要はあるかもしれません…。」


とイグニスさんも賛成してくれた。

私としてもあんな悔しい思いはしたくない。

こんなデキるメガネがベロンベロンになるまで酔っ払って弱音吐かせてしまったし。

今後のためだ。

それに、正直踊り場(ステージ)での演目(ライブ)を急ぐ必要はもうないのだ。

アイリさんは見つかったからプミロア様としてはもう十分なんだから。

私が言いづらくなっちゃって報告してないだけで…。ジャンさん、ごめんなさい。


移動の間にカールさんに手紙を出して、ルーロウ校長、カミラ先生への面会をお願いした。

許可はあっさり降りて、ホーリーテイルに到着したらすぐに会いに来て良いとのこと。

ルーロウ校長よ、忙しいのではないのか?そういえば学校は年始休み明けだっけ。


ホーリーテイルの港町、シジュクに到着後、イグニスさんは各地へスカウトに出た。

すっかり忘れてたけど、イグニスさんの本業、スカウトだったわ。

私達は魔法学校へと向かった。

学校に着くと、カールさんが出迎えに来てくれた。


「カールさん、お久しぶりです。」


「兄ちゃん、久しぶりー♪」


「ニールさんのお兄さんだっけ?えっと、はじめましてじゃないなぁ…

まぁいいや、リンです!よろしく!」


「レンです。ニールさんにはお世話になってます。」


「プリシラですわ。義兄様、よろしくお願いします。」


プリシラ…?やっぱりまだ諦めてはいないのね?カールさんの頭にハテナがついてるが、


「兄ちゃん、気にせんといてくれ。」


ばっさりいった!ニールさんにしては珍しい。


「カールです。リリアちゃんの手紙で話は聞いているよ。

じゃあ、早速校長に会いに行こう。」


そういって、カールさんは中に進んで行く。


「お兄さんは喋り普通なんだね?それにリリアさんも微妙に敬語。」


「兄ちゃんは学校暮らしが長いからな。」


「一緒に暮らしてた期間ないし、こないだまで先生だったしね?

優しいお兄ちゃんだけどね。」


私とニールさんはリンの疑問に答えた。


「あまり…似てませんね。」


「兄ちゃんはオトンそっくりで、俺はどっちかっていうと…オカン似やから。

そないなこと言うたら、いっちゃん上の兄ちゃんも似てへんよ?」


この3兄弟は確かに似てないので、私も頷いておく。

私もレンがシリルさんの顔を思い浮かべているのか、考えながら納得してた。


「それに…リリアちゃんなんですわね?義母様もちゃんづけでしたわね。

ニール以外はちゃんづけ?」


「それは特に他意はないわ。」


そういやそうだな。気にしたことなかったけど、気にするべきところでない気がする。

さすがプリシラ。


「校長、入りますよ?」


カールさんが校長室のドアをノックして声をかける。

考えてみたら在学中、来たことないわ。


「あぁ。入りたまえ。」


返事が帰って来たので、ドアを開けるとそこにはルーロウ校長。

少し驚いた顔をしている。


「おや…同族がいるとは驚きだ。」


「あら…。外でお会いするとは珍しいこともあるものですわ。」


ニールさんと私の頭にハテナマークが大量に飛ぶ。


「流れでわからないかね?私もエルフだ。」


「「はぁ?!」」


驚いたのは私達2人だけ。プリシラはともかく、獣人2人は匂いでわかったとして、

カールさん知ってたの?なのに、ニールさん知らなかったっていう。


「ん?言ってなかったか?」


「聞いてないです…。」


「ルーロウのじっちゃん…エルフだったんか?!」


「ニールは無理もないがな、リリア君は気づいていたかと思ったんだがね?」


私は首がもげるかという勢いで首を横に振った。


「私もまだ現役ってことかね?ははははっ」


そう言って偽証を解くと、そこにはエルフの男性が。

見た目は…いっても40台くらいにしか見えない。


「校長だから、老人気味に設定してあるが…もうそろそろ代替わりせねば、

人として不自然かね?」


「そろそろまずいかもですね。」


「じゃー、そろそろ後任に譲ったってことにしておくか、本当に後任に任せるか。」


「私にいちいち聞かないでください。」


カールさんがにべなく答える。


「カールは冷たいなぁ。なぁニール?」


「じっちゃんやなかったんや…。兄ちゃん?」


「ははははっ!歳はそこのお嬢さんの3倍か4倍だからな。

じっちゃんでいいのでは?」


「なぁ…プリシラいくつ…?」


「ニール!いくらニールでも、レディに年齢は聞くものではありませんわ!」


そういってプリシラはキレていたが…本題どこいった?!

読んでくださってありがとうございます!

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