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105.ライブ!

今週から更新回数を変更します。

だってそうでもしないと終わらないんですよ…。

リリアが言っていた話をプミロア様に聞こうと思ったのだが、

まったく返答がなく、いつも通りメッセージが流れるだけだった。

またリリアが話掛けてくれるのを待つか、プミロア様が返答してくれるのを待つしかない。

私が考えたところで、答えは出ないんだし。

今は目前の大踊り場(ステージ)での演目(ライブ)を頑張るしかできない。


食事の時にエリーちゃんと話しをして、衣装は魔物ハンター風にしたいと思った。

この大陸ではその方がウケそうだから。

ピタッとしたパンツに胸当てのようなものを探すために

色々安く売っている店や古道具屋さんをエヴァルドルフ君に聞いておく。

イグニスさんに衣装代出るかも聞かなくちゃ。

それに、踊りもプリシラがついて行けるように変えなくちゃいけないし、

プリシラの故郷の曲も覚えなきゃいけない。バク転も完成させないと。





やる事が山ほどあって、1週間くらいあっと言う間に過ぎてしまった。

ニールさんのことも、リリアの言ってたことも、考えている暇がないほど忙しかった。

衣装はプリシラに手伝ってもらいながら、作った。

衣装代は高額ではないにしても経費が出たのでよかったと思おう。

リンと一緒にフリを考えて、バク転の練習にも付き合ってもらった。

テクノアイドルの曲で本物はMVで棒術をしていたので、

リンと私で剣舞をしようと思って、エリーちゃん、エヴァルドルフ君に剣舞を習った。

2人はイグニスさんの護衛としてまだ契約中だ。

イグニスさんがロサッポから離れない今、それを利用した。

一応お金は払ってる。イグニスさんが、だけどね!


当人達もよくわからないうちにあったコネを使って会場を押さえたので、

お客さんが集まるのかもわからない。

それ故、イグニスさんは広報活動に勤しんでいた。

1週間でできることなど限られたことしかできないが、ポスターを作って貼ったり、

声掛けしたり、地道な活動をしてくれていた。

本当にありがたい。


護衛の2人はというと、バク転の補助をやったり、

本当にやることがないと魔物ハントをして小銭を稼いでいた。

今後の活動資金にするんだとか。ミナ大陸での活動を見越してらしい。

クラリティでは予想より早く会場を借りれたが、ミナではそうもいかないだろうし、

稼げる時に稼いでおこうという魂胆だ。路銀はあるに越したことはない。

護衛は当日かなり気を張るけど、前日くらいまではやることがあまりなかったから、

もっと先の準備をしていたみたい。





そして、演目(ライブ)当日。


「あー緊張する…。」


リンが言う。緊張し過ぎて泣いてるし!私も緊張してきた…。


「さすがに私も緊張しますわ…。」


プリシラも緊張している。そりゃそうか…。

練習(リハ)で昨日改めて踊り場(ステージ)を見て、

本当に明日ここでやるの?

って気になったもん。

お客さん来てくれてるのかなとか、失敗しないかなとか不安が押し寄せてくる。

でも…やらないわけにはいかないし、やるからにはいい演目(ライブ)にしたい。


「私達が今できる最高の演目をお客さんにみてもらおう!」


そう私が言うと、リンが涙目ながら


「うん、そうだね。」


といった。プリシラも


「その通りですわね。来てくださった人達にいいものをみていただきましょう。」


と静かながら、はっきりと言った。


そして私達は踊り場(ステージ)へ向かった。

お客さんの入りは半分ほどだろうか。でも、1ヶ月活動して、1週間宣伝しただけなのだ。

半分入れば上出来かなと思う。


まずは私がセンターで魔力を乗せて浄化の歌を歌う。

歌い終わったらプリシラに『ラップの壁』の魔法をかけてもらう。

プリシラは無詠唱で魔法を使うので、数秒沈黙が流れるだけだけど。

本当は必要ないかなとは思うのだが、本来大きな会場でやるような巫女には

もっと護衛がついている。

私達は3人で2人の護衛しかついていない。イグニスさんを入れても、3人だ。

明らかに人手が足らないので、魔法である程度をカバーすることにした。


そして2曲目。ブレイの初演目(ライブ)で歌った歌だ。

ここでやるのが決まってから何度か復習したから、初演目(ライブ)の時に比べたら

歌も踊りもよくはなっているはず。バク転は私とリンが同時にやるように変更した。

はぁ、成功してよかった…。大きなミスはなく2曲目が終了。


3曲目、対クラリティ大陸用でずっとやって来た曲。

プリシラがセンターに変わって、歌いはじめる。

しかし、1曲終わった後ということもあり、あまり声が出ていないプリシラ。

慌ててフォロー入るが、プリシラは声を拡張する魔法を使い始めた。

演目(ライブ)の時もあったことなので、事前にメガホンのようなものを使うと

声が大きくなることは説明していた。

本当はマイクがよかったけど、マイクの仕組みなんて知らないから作りようがなかったし。

見えないガラスのようなものでメガホンを作り、浮かせて使うという器用なことをやっていた。

魔法に関しては本当に器用だなぁ。

踊りは普段通路に降りて踊るところ無くしたが、踊りは通常通り。


4曲目は新曲で、一番これが心配なやつだ。

歌詞は繰り返しなので、プリシラは一週間でなんとか全部を暗記した。

2人で歌えば声も大きくなるが、間違えてもバレずらいのと、

後半で剣舞をやることになっているので、

この曲はほとんどプリシラ1人で歌ってもらうことにしてあった。

剣舞は1週間で猛特訓したのだが…不安要素は私の方だ。

リンは元々剣も使えるし、身体能力が良い。

私は剣も使えないし、ダンスはできるけど、リンほどではない。

正直練習中、途中で投げ出したくなった。

でも練習に付き合ってくれた、エリーちゃん、エヴァルドルフ君のため、一緒に練習したリン、

一番は自分のために頑張った。

細かくいうと色々なポカミスが多くて、後でしっかり反省会をしようと思う。

でも、お客さんの反応はこの曲が一番よかった。

やっぱり頑張ってよかった…。


客席の方にいたエリーちゃん、エヴァルドルフ君も頷いていた。

私も二人の方を見て、笑った。

読んでくださってありがとうございます!

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