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ピカドン美少女

 美少女がいた。

 私は丸目名井夏という名の医師だ。勤務している病院の待合室に彼女は居た。私はただ移動途中に待合室を通っただけだった。

 私は30年生きてきた。だが、その時に横目で6秒ばかりの間に見ただけの彼女は、この世のものとは思えないほど美しかった。彼女の横には親、多分母親がついていたが、彼女の鮮烈な印象には誰も敵わない。他人の印象は残らない。

 あんな美人は初めて見た。それも、下半身を刺激するタイプの美人ではない。一言、ただ美しい。ただ単に、鮮烈に美しかったのだ。それは恐ろしい毒を含んだ光を放っているようにも感じた。いや、事実彼女は鏡の反射のように神秘的に、近寄り難く光り輝いていたのだ。

 彼女はアンドロゲン不応症なのだと、他の医師から聞いた。その中でもとびっきりの美人だったという。あの少女に遭ってから3日立ったが、今だにあの鮮烈な印象は忘れられない。だが性的なものは一切感じたことはない。

「感傷的になってるとこ悪いですが、自慰の最中にすみませんね。良かったら私で妄想してください☆」

 がばっとメイド天使は丸目もとい蜜果少年に抱きつき、チュウをした。口に含んだ毒液を、彼にチュウをして舌を絡ませる。

「うえっ、うふっ、きみはっ、なんなんだ」

 状況がつかめないままに、それでも蜜果少年はとても良い気持ちになり、それからうとうとと永い眠りについた。

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