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クソ弱勇者はチートつき!  作者: 甘味好き
一章 異世界召喚
12/30

VS魔王開始

前回の撮影での一幕。


シルヴィア「……恥ずかしい」

作者「ま、まぁ、そう言う回だから」

シルヴィア「流石にこれは……」

雄次郎「ま、いつっも考えてる事を暴露している俺よりはましだろ」

作者「君とシルヴィアちゃんとの場合は色々違うんだけどね……」

雄次郎「え?」

目の前が光に包まれた瞬間、俺は何処かの事務室の様な場所にいた。


「また変な所来たのか……」


周りを見まわしてみる。

アニメに出てくる様な漆塗りで艶々に光っているデスク、その上には無いもない。

ガラスケースの中にある本。

背表紙にある言語は全て違う言語だが俺には理解出来た。

《スキル》の《言語理解》の力では無いという事も何故かわかった。


他には何も無い壁と天井に、一つの椅子があった。

その上には一枚の書類が置かれてあった。


俺は何かに導かれる様にそれを取り込んだ(・・・・・)。


瞬間、膨大な知識が俺の中に入ってきた。


それはとあるモノ(・・)の記憶の一部だった。

この世界にある全ての魔法の成り立ちと魔力のコントロールの仕方。

そして、“詠唱無しで全ての魔法を生成する”方法。


他にも、俺のいた地球で生成された全ての物質を魔力から作り出す方法。

何故俺にこんなモノを渡したのか。

渡したモノ(・・)は何者か。


──お気に召した?


「……あんたか……」


俺は誰に話しかけられたのか、既にある(・・・・)記憶で分かっていた。


「《唯一神オメテオトル》」


──出来れば“テオ”と呼んで欲しいな。

あの世界での仲間にはそう呼ばれていたんだ。


そう言えば現人神だったな。

と思いだしつつ、振り返る。


そこには中性的な顔をした青年がいた。


「じゃ、宜しくテオ。俺の事は……そうだな。“ユウ”で良いぞ」


──今考えたね。

フフッ、面白い人だ。


「しゃーないだろ?俺は今さっき“生まれ変わって”来たんだ」


そう言えば《天使》と《悪魔》はどうなったんだろう?


──彼らは君の中で生きているよ。

やろうと思えば話せるし、力も使えるけど、彼らは今、君を“僕の後継者”として見ていて畏れ多いとか思ってるだろうし、彼らの能力を使っている間は、僕の魔法を使えないから気をつけてね。


「わかってるよ」


目の前の青年、テオと俺は笑いあう。

彼には聞く事が沢山あるが、今はそれどころじゃない。

それを知ったのはさっきだが。


「全く……。《ラジエルの書》を使うなんてな……。ま、良い。テオ、現実の事を教えてくれてありがとう」


──気にしないで。

今の君は僕自信も同然なんだから。


「ああ。そうだったな。……あっちが一段落ついたら“また来る”」


そう。

現実(あっち)での用事が終わったら、またここに来るつもりだ。

方法は先程知った。


──君なら直ぐに終わるさ。

少し位なら遊んでも良いから、準備ができたらここ(・・)へおいで。

何時でも歓迎する。

眠っている間をオススメするよ。

歩きながらだといきなり転ぶ変人になるからね。


「うるせぇ」


お互いに笑いあう。

先程の記憶を手に入れた事でテオへの警戒心等皆無だった。


「……そろそろヤバそうだな。それじゃ、またな(・・・)!!」


──うん。

必ずまたね(・・・)。


部屋の景色が消えた。


━━━


「知らない天井だ」


定番の台詞を言ってから起き上が……ろうとした。

体が言うことを聞かない。


恐らくだが、《悪魔化》しそうになった時に体力を消費し過ぎたんだろうな。


「ん……取り敢えず、栄養補給」


体中の足りてない部分にカロリーや鉄分、その他もろもろを生成して与える(・・・・・・・)。

それで一応の回復は見込める筈だ。

後でちゃんと食事しないと体が壊れるが……。


後は……回復魔法で良いか。


「《ヒール・パーフェクション》」


体全体の弱っていた細胞、傷ついていた細胞全てを治す。

これでよし。


「よ……っこいしょ」


膝を曲げ、腕力だけで起き上がる。

するとふわりとかけられていた物が落ちた。


「ああ、訓練の時のヤツか。う~ん……今はいらんな」


そう言って床に捨てる。

最悪装備無しでも勝てるだろうが、それじゃ見た目が悪い。

出来るのならカッコ良くしよう。


そう思い、右手を掲げる。

自分の魔力を手の前に集中し、ソレを形作っている物質を思い浮かべ、イメージをする。


「創造魔法《クリエイション・ユニヴァース》」


目の前に元は魔力で作られた、ソレ(・・)。

ていうか、服が現れた。

黒い長袖ワイシャツに、黒いジャケット、黒いズボンだ。

趣味についての意見は聞かないでおこう。

人の趣味はそれぞれあるんだ。


「うん。着心地も普通だな。……ってこんな事をしてる場合じゃない!」


そうだ。

テオの所から急いで帰ったのは、こんな事の為じゃない。


「シルヴィア(・・・・・)がヤバいんだったな」


確か、《ラジエルの書》で見た時は《魔王》が近づいて来ていて、シルヴィアがここの直ぐ目の前にいた。

恐らく、まだ逃げていないって事は迎え討とうとしているのだろう。

無茶をして……。


……仕方ないか。


「いっちょやりますか」


気合いを入れてシルヴィアが隠した岩壁に手をつく。

軽く(・・)魔力を流すと直ぐに崩れてくれた。


迷宮の洞窟内に出てみると、今まさに《魔王》がシルヴィアに襲いかかろうとしていた。


「やっべぇ。ギリギリだ!」


咄嗟に《魔王》とシルヴィアの間に結界を張る。

強力な結界だから《魔王》程度(・・)なら大丈夫だろう。


そして、シルヴィアに怪我が無いかすぐに調べる。


良かった。

見た感じ無傷だ。


目の前に立ち、やっと自分の自覚した気持ちに整理がついた。


少女が閉じていた目を開ける。


「よう、シルヴィア。大丈夫か?」


恐らく、大丈夫だろうが衰弱が酷い。

そりゃそうだ。

人間は普通は何も食わずに四日も生きてられるような作りになっていないんだ。

迷宮の中は魔力に満ちていて、ほんの少しの栄養分ならあるし、シルヴィアの胆力なら後一日位なら大丈夫だろうが、それでもやはり、衰弱はする。


「えっ?雄次郎?えっ?えっ?これって夢?そっか夢か!」


アハハと危険な笑い方をするシルヴィア。

いつもなら笑った顔に見惚れる所だが今はそんな事を言ってもいられない。


「シルヴィア、これは夢じゃない。現実だ。俺は本物の、空閑雄次郎だ」


俺が名乗ったのを聞いたシルヴィアは一瞬嬉しそうになったが、直ぐにその顔を絶望に染めた。


「ねぇ……何で来ちゃったの?」

「え?」


俺がショックを受けているのを気にせずシルヴィアは続ける。


「折角、私が命がけで守ろうとしたのに。生きていたなら、まだ可能性はあったのに」


ああ。

そういう事かと場違いに安心してしまう。

それだけシルヴィアに拒絶される事を怖がっていたのだとわかった。


「何で……来ちゃったのかなぁ」


崩れ落ちてしまったシルヴィア。

それも仕方ない。

俺は彼女が覚悟をしてここにいた事を知っている。

それを踏みにじった様な物なのだ。

彼女が絶望するのも頷ける。


しかし……。


「シルヴィア」

「……」


彼女は俯いたまま顔を上げない。

しかし、俺はそのまま話を続ける。


「好きだ」

「えっ?」

「ずっと前から好きだ。気持ちに気が付いたのはついさっきだったけど、俺はお前が好きだ」

「こんな時に何を言って……」

「お前の答えを聞かせてくれ」

「いや、だから……」

「こんな時だからこそだ」


当然動揺するシルヴィア。

当たり前だ。

俺が逆の立場だったら相手の正気を疑う。


しかし、やっぱり告白というものは緊張した。

いくら強くなったって、勢いで告白したらなぁ……。


たぶん、悪魔達に指摘されたのと、姫様の声のおかげでここ(・・)に帰って来れた事で更に好きになったとかなのかな?

それで勢い余って?うわー、俺馬鹿じゃん。

勢いって何よ?そんな気持ちで告白して良い返事が来る訳ねーじゃんww。(わらわらって何だ!)


「うん。……やっぱ答えは後で聞くわ」

「えっ?いや、でも」

「大丈夫。時間はこれから一杯あるさ」


困惑した表情のシルヴィア。

ま、目の前に《魔王》がいたんじゃ、それもそうなるよな。


決して俺が奇行に走ったからでは無いと思いたい。


「最後の甘い雰囲気は楽しめたか?」


俺が張った結界の前で明らかに機嫌が悪い様子の《魔王》。

俺とシルヴィアの会話に割って入って来なかったのは空気を読んでくれたからだろうが、存在その物が空気を壊してるからなぁ……。


「最後じゃ無いさ。少なくとも俺にそのつもりは無い」

「ほう。……やはり貴様、《悪魔化》が効かなかったな。……何をした?いや、何があった?」

「答えなきゃダメ?」

「……クハハハハ。良いだろう。力ずくでわからせてやろう。話は貴様が泣いて謝った後に聞くとするか」


テンプレ魔王なコメントをしてから殺気とこの前の《威圧》を放ってくる魔王。

シルヴィアの周囲一メートルにさらに結界を張ってシルヴィアを守る。

これでシルヴィアは《威圧》にあてられても大丈夫な筈だ。


「ほう。《威圧》に耐えられる様になったか」

「まあね」


《魔王》の前に張っていた結界を解く。

これで《魔王》はいつでも俺に攻撃を加えられる様になった。

逆も然り。


「ふむ。どうやら《悪魔化》が何らかの影響を与えている様だな」

「……」

「しかし、貴様からは何も感じない。むしろ前よりも弱くなったんじゃないか?」

「そんなのやってみれば分かるだろ?」

「その通りだな」


《魔王》が常人には認識出来ない様な速さで俺との距離をつめる。

恐らく敏捷は100万を軽く越えているだろう。

しかし俺には《魔王》の動きがハッキリ見えていたので難無く拳を受け止める。


拳の余波で周りにあった岩等が吹き飛ぶ。

結界を張っていたシルヴィアは無事だったが、《魔王》のあまりの速度と俺の覚醒振りにあんぐりとしていた。


「!!」


魔王は本気で驚いた顔をしている。

当然だろう。

完全に下だと思っていた相手に全力では無いにしろ、自分の攻撃を難無く止められたら俺でもそうなる。


「どうしたよ《魔王》?受け止められるとは思わなかったか?」

「……貴様、ステータスを偽っていたのか?」


《魔王》が怒気を含んだ声で言う。


「そんな事するメリットがあるのか?」

「……それもそうだな」


では何故?と思っているのだろう。

わかる筈がない。

この四日の間でそんな簡単に強くなれる存在など俺以外には今まで存在しなかっただろうから。


ちなみに、今《鑑定》で調べてみた所、俺と《魔王》のステータスはこんな感じらしい。


※※※

空閑 雄次郎 男 16歳

レベル1

体力:∞(限定)

筋力:??(限定)

敏捷:光速の2乗(限定)

魔力:∞

耐久:∞(限定)

魔耐:∞(限定)

属性:創造(クリエイト)(限定) 全属性適性

《スキル》言語理解 根性 神の知識(オーディン) 神の拒絶(ノーブル・プライド) 神格化 天使化 悪魔化 次元渡航 神界渡航 万物創造《クリエイション・ユニヴァース》 新固有魔法創造《クリエイション・ユニーク》 既存魔法全取得(オールマイティー)(強制的に制限付き) 異次元創造《クリエイション・ユートピア》 神託 魔力操作(神級) 鑑定(神級) ステータス擬装(神級) 不老不死(エターナル) 結界(神級) 強化付与(チェンジ・ウェポン)(武器のみ) 眷族化 能力制限(リストリクションズ)(ステータス、スキル、属性全てに制限可能) etc.


《称号》 元勇者 召喚者 裏切られし者 《魔王》と遭遇せし者 転生者 悪魔 天使 《唯一新オメテオトル》の代行者 統べる者 魔の師 属性の王者 結界師 創造者 etc.


※※※


うん……色々言いたい事があると思う。

∞とか、(限定)とか、属性とか、スキルとか、称号とか。

だけど一番戸惑っているのも俺なんだ。

察して欲しい。

後でちゃんと説明するから。


次に《魔王》のステータス。


※※※

クトゥウ・グア 男(魔族) 340歳

レベル897

体力:2000万/2000万

筋力:1500万/1500万

敏捷:1000万/1000万

魔力:9900万/1億

耐久:2200万/2200万

魔耐:9000万/9900万

属性:爆炎 激流 大嵐 地震 虚無 悪魔 (レア)

《スキル》 結界(災害級) 精神操作(災害級) 限界突破(アン・リミテッド)(覇まで可能) 属性融合 黒霧の使い手 悪魔創造《クリエイション・デビル》(悪魔化)etc.


《称号》 魔王 魔族を統べる者 非道 戦争大好き 独裁者 邪神信仰者 親殺し 複数属性保持者 属性を極めし者 etc.


※※※


……魔王もチートだと思うがレベルと年齢があれだからな。

努力したんだ、強いのは仕方ない。

魔力と魔耐(魔力耐久だと思う)が減っていたのは手に入れた知識によると《結界》を使っているからだな。


……それに魔法属性も基本四属性が全て最大派生までなっていたし、闇属性の最大派生の“虚無”もあったし、何か俺にもありそうな“悪魔”って属性もあった。

属性悪魔って何よ。

つか《スキル》で謎なの多すぎ。

俺もだけどさ。


他にも色々あるが(主人公の事は気にしないであげて下さい※作者)、それは置いておいて、


「ぐっ、動けぬ」


俺が手を掴んだままの《魔王》をどうするかだ。

このステータスの《魔王》とそれ以上の俺がやりあったら確実に辺りが消し炭になる。


すぐに方をつける事は出来るが、個人的に恨みがあるので簡単には死なせない。

となると……。


「《異次元創造《クリエイション・ユートピア》》」

「何!」


俺と《魔王》の真横にド○えもんのどこ○もドア位の大きさの“穴”が出来た。


その先は何も見えない。

先は異次元に繋がっていて、穴を閉じればまた穴を開けない限り、俺以外は元の次元に戻れない。


異次元創造《クリエイション・ユートピア》はここでは無い異次元を作りだす《スキル》だ。


そこに《魔王》を叩きこむ。

抵抗する隙も与えずに異次元へ送り込んだ。

異次元ならば暴れてもこちらに被害は無い。


「それじゃ、行ってくる。待っててくれ」


結界の中でまだあんぐりしているシルヴィアに断ってから俺も穴を通った。


本日二度目の更新です。

今日はこれで終わりです。

謎キャラが前回と今回で増えましたね。

まぁ、名前が出ているのでわかり切っていますよね。

明日は更新一話です。

午後8時に更新します。


誤字脱字、感覚など受け付けております。


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