不器用な男の恋愛
ユウコに、矢を刺してから2日経った…
ナオは無性にマリに逢いたいと思うようになっていた。
何故?気になる?
今まで、こんな事…一度もなかった…
逢いに行ってみよう!
彼女の店に着いたが、彼女は居ない…
「ナオさん、こんにちは!」
「この前どうしたんですか?」「急に帰ったから…」
心配そうにコウヘイはナオに言った。
「ごめん。」
「用事思い出して…慌ててたから…」
ナオは誤魔化すのに言葉を失っていた。
この姉弟の前だと、なんか調子が狂う…
「姉さんなら、もう少ししたら帰ってくるよ」
そう言ってコウヘイは、店の奥に行った。
「ここに居ても仕方無いから…」
「少し散歩でもしよう」
何故か落ち着かないナオが、時間潰しの為街を歩いていた。
偶然なのか運命なのか…マリの声が聞こえた。
辺りを見渡して見ると、道を挟んだ向かい側を見知らぬ男性と歩いていた。
とっさに声を掛けようとしたが…冷静になったナオは止めた。
「えっ?」
ナオは自分の目を疑った…マリと歩いていた男がキスをしていた。
ナオは何か知らない感情がわきながら…その場を走り去った…
「マリとれたよ!」
「ゴミ」
「ありがとう。」
「早く帰らないと、コウヘイに怒られるよ」
足早に店に帰る二人。
「おかえり~」
コウヘイが二人を迎える。
「あれ?ナオさんは?」
「えっ? 来てたの?」
マリは辺りを見渡したが、ナオは居ない。
コウヘイは不思議そうに
「どこ行ったんだろう?」