第二章 不思議な海のテツロウ①
第二章スタートです。
舞台は南の海・南十字島。
ここから物語は、日常とは少し違う“特別な時間”へと進んでいきます。
【登場人物】
・青星テツロウ
本作の主人公。研究職の青年。妹たちを大切にしながら日々働いている。
・赤井エアリ【NEW】
テツロウの幼馴染で同僚。冷静で頭脳派の技術担当。今回初登場となる重要人物。
・青星エミ
テツロウの妹。穏やかでやさしく、兄を何より大切に思っている。
・青星リオ
頼れる姉的存在。落ち着きがあり、包み込むような安心感を持つ。
・青星ミニ
無邪気で元気いっぱいの妹。時々トラブルメーカー。
それでは、第二章第一話をお楽しみください。
■第二章 第一話
10月中旬。
テツロウは
先月に妹たちに誕生日パーティを
盛大にしてくれてたが
先月中旬以降は、
また朝から深夜まで働き詰めの日々だった。
天の川市中心部の天の川駅から徒歩10分ほどに
青星テツロウが務める
スターライトカンパニーがある。
大手ではない零細企業ではあるが
社員それぞれの個性を大事にする企業ではある。
今日もテツロウは
スターライトカンパニーで
スターライトと呼ばれる物質の研究をしていた。
すると。。。
「テツロウさん」と
幼馴染で同僚の
赤井エアリが話しかけた。
赤い髪に、テツロウと同じ白衣、
そして黄色いメガネがトレードマーク。
「テツロウさん、南の海にある、
南十字島の近海に
スターライトの反応があったわ」
スターライトとは、
スターライトカンパニーが
調査・研究・開発を行っている特殊物質であり、
世界各地に点在しているとされている。
テツロウ
「さすが、エアリ。
エアリが開発してるレーダーは
今回も好調だね!」
とエアリを褒める。
エアリ
「テツロウさんも
先月からもう1か月近く働きづめでしょ
お休みもとってないようだし」
とテツロウを気遣う。
「まあ、妹たちもいるしね、
俺ががんばらないと・・・」
テツロウはコーヒーを呑みながら語った。
エアリは少しだけ微笑んで、
「そうだ、テツロウさん
今度の南十字島近海のスターライトの採取は
せっかくだから
南の島で余暇を楽しみながらしてきたら?」と
エアリは
南十字島行きのフェリー
展望窓がある特別個室の
乗船券をテツロウにわたしながら
「テツロウさん
わたしも先に南十字島いってるので
一緒にバカンスしましょっ!」
と笑みをこめて言った。
そして数日後---
テツロウはエアリがくれた乗船券を片手に
南十字島のフェリーへ乗り込んだ。
10月半ばといえど
南十字島は気候が温暖なようで、
けっこうフェリーには乗船客がのっていた。
天の川市のフェリーターミナルを出港して
約1時間後、
外は嵐になった。
波が高く、雷鳴も轟く……
パッ!
すべての明かりが消えた。
停電か?
テツロウは思った。
すると直ぐに電気は復旧し
テツロウのいる個室は明るくなった。
また、天候も回復したようで、
一面青い空、青い海が覆っていた。
――さっきまでの嵐が嘘みたいだ。
あまりにも急な変化に
テツロウはわずかな違和感を覚えた。
テツロウは展望個室から
沖合をみると誰か人影がみえた。
こんな沖合に人がいるはずがない――
テツロウは目をこらしてじっくり見る。
「……水着姿?
……エミ?」
なぜそこに?
そもそも距離感がおかしい。
あの位置に立っているなら、
こんなはっきり見えるはずがない。
エミもこちらを見つけたのか
ニコリと微笑んでいた。
テツロウは「?」と首をかしげる。
テツロウは特別個室を出る。
そしてフェリーの中の様子をみるが
乗船時にはあれだけ居た人が
だれも居なかった。。。。
テツロウ
「消えてる?、天の川の港出港した時には
あんなに人いたのに・・・・」
テツロウは、なんか似たようなことが
先月にもあったような
なかったような……と違和感を覚えながらも、
――確認しないとまずい。
そう思い、船の操舵室にむかっていた・・・
操舵室の入り口の扉は
なぜか鍵があいており
テツロウは操舵室の中にはいっていた
操舵室も、やはりだれも居ない
無人で船は航行してるようだった
テツロウ
「そうだ。エミは?」
テツロウは操舵室の窓に目を向ける
すると・・・
遠近感がおかしいのか
いや、違う――
エミの顔、体がだんだんと上空に広がっていく
近づいているのか?
それとも――
大きくなっているのか?
フェリーに巨大なエミの影もおおっていく
そして、眼前には
操舵室の窓をいっぱいにおおうぐらいの
妹の
エミの太ももが広がっていた。
操舵室の窓からはエミの太ももと
その合間からみえる海しかみえなかった・・・
頭上から
「兄さん・・・・」
っと聞こえると
フェリーが宙にういた
操舵室の窓はさっきまでは
太ももがおおっていたが
エミの、
腰、腹部、胸部が
窓一いっぱいにおおっていき
最後に微笑んでいる
巨大な妹のエミの顔が眼前にひろがっていた。
エミが、テツロウが乗るフェリーを
両手でかかえて持ち上げているのだった。
「兄さん、エアリさんや、姉さん達も
すでに南十字島でまっていますよ」
と、ニコリと微笑みかけた
操舵室から見た
テツロウは
「な、なんじゃこりゃーーーー!」
と驚きを隠せなかった。
エミは、
「兄さん、そこじゃ危ないですから
エアリさんが予約ってくれた特別個室へ
行ってくださいね」と
テツロウへ語り掛けた
テツロウは疑問に思いながら
操舵室から一旦、甲板に出た。
甲板に出ると
すべてが、エミの巨大な顔に覆われていた。
エミ
「甲板もあぶないですから、
さあ、特別個室へいってくださいね」
甲板の上は
かなり上空なのか
風も強く
テツロウはよろめきながら
客室入り口扉へと
向かっていった・・・・・・・・・・
エミ
「兄さん、さらに可愛くなっていますね・・・」
テツロウは疑問に思いながら
特別個室へむかっていった
やはり、特別個室からも
前面の窓からは
巨大なエミの顔が覗いていた。
エミ
「兄さん、揺れますが
その部屋では安全なので
心配しないでくださいね」
エミは
フェリーの向きをかえて
持ち替えた
エミの巨大な体から
前面の窓は青い空へと変わる
海面は遥か下のようで
空に浮いてるようだった
エミはフェリーを両手にかかえながら
ゆっくりと歩き出す。
エミが歩くたびにフェリーは上下に揺れるが
テツロウが居る特別個室は
揺れが少ないようだった
エミ
「その特別個室は。
船の揺れが伝わりにくい
特別な構造なのよ
エアリさんが
兄さんの為に特別に用意したんだって」
テツロウは空中に浮かぶ
フェリーのその個室の中でうなずいていた
テツロウは
特別個室から眼下を見下ろすと
エミの巨大で綺麗な脚が
左右に雄大に動いて
それが大きい波になっていることに驚いていた。
エミ
「兄さん、着きましたわ」
船はまた、反転して
テツロウの居る特別個室の窓には
巨大なエミの体が映し出されていた・・
やがて、特別個室の窓には
エミの巨大な胸部、腹部、太もも、
膝が映し出されて
フェリーは南十字島とよばれる
島の桟橋に接岸していた。
エミ
「兄さん、着きましたわ。
フェリーから降りてくださいね」
そして
「エアリさん、姉さん、ミニ。
兄さん着きましたよ!」
すると
妹リオとミニ、そして幼馴染のエアリが
やはり巨大な姿で現れた
エアリ
「テツロウさん、お疲れ様です。
スターライトの採掘の前に
まずは、この島でゆっくり休みましょうね」
「お兄様
お疲れさまでした。
今回も私たちで楽しんでいってくださいね」
エアリよりもさらに高い上空から
空を覆うように笑顔で迎えてくれた
テツロウはフェリーから下船しようとするが
車両甲板もあがっており
タラップもなく
降りられないでいた
テツロウ
「降りられない・・・・」
ミニはそれをみて
「お兄ちゃん、船から降りられないの?
ミニが手伝ってあげる~」
ミニはフェリーを持ちあげ
フェリーを傾けた
するとテツロウは
「何するんだ、ミニ!」
叫びながら
勢いよく傾いた甲板を滑っていく
風を切る感覚と
一瞬の浮遊感に
テツロウの背筋が冷たくなる
滑った先には
巨大なミニの掌があって
テツロウはそこに着地した。
その掌は
テツロウからみたら
とても巨大で広大だった
「お兄ちゃん、
今日もかわいいね!」
ミニはニコニコしながら言って
南十字島の桟橋ちかくの
広大な砂浜にテツロウをおろした。
そして、テツロウは空をみあげた
そこには
青い太陽に照らされた
妹のリオ、エミ、ミニ
そしてエアリが
天を衝く巨大な女神のように
水着姿で
テツロウを見守るように
そびえたっていた・・・・
テツロウは言葉を失った。
第二章 第二話へ続く。。。
第二章 第一話でした。
ここから南十字島での物語が本格的に始まります。
少しずつ広がっていく世界や関係性を楽しんでいただければ嬉しいです。
次回もよろしくお願いします。




