プロローグ
夢を見ていた。遠い遠い、物心がつき始めて、目に映るものすべてがキラキラしていた、そんな自分が幼かった頃の夢。
あの時は王都での生活に辟易していて、幼馴染の従者と一緒に近くの森林に内緒で出かけたんだっけ。従者は私のことを必死に止めたけど、その手を引っ張って、城下町の荷馬車にこっそり乗っていったんだったわ。
…今思うと、とんでもないことしてるわね私…
まぁともかく!そんなこんなで荷馬車で移動していたときに魔獣に襲われて、従者が森林のほうに逃がしてくれたから大きなケガは負わなかったんだけど、後ろばっかり気にしてたから崖から転げ落ちて気絶しちゃったのよね。
目が覚めると空は曇ってるし、従者はいないし踏んだり蹴ったりで、近くに誰かが掘った穴?があったかそこでそこで休んでどうしようかと考えていたのよ。
雨が降り出して、自分がどこにいるかもわからなくて、こんなことになるなら王都から出ないほうがよかったなんて考えちゃって泣きそうになった時に、
「大丈夫?」
と、私と同じか一つ下くらいの年の男の子が心配そうに話しかけてきて、最初はびっくりしたけど大丈夫って言ったら、
「食べる?」
って言って、右手に持っていた木の実を私にくれたのよ。そして彼はたき火をつけていろいろお話してくれたんだっけ。この穴は彼の秘密の部屋でたまにここで過ごしていることとか私かなんでここににいるのかを話しているうちにすっかり楽しくなったのよ。
しばらくして、従者の呼ぶ声が聞こえて、気が付いたら雨がやんで夕暮れ時になっていたのよだから私は彼にお別れして従者の声がするように走っていったのよ。
帰った後、お父様に従者ともどもこっぴどく怒られて、いやな思いもしたけれど一生忘れられない私の最高の思い出。
そういえば、あの男の子の名前は────
コンコンと扉をたたく音でゆっくりと瞼を上げる。
「姫様、お時間です」
メイドがそう伝えた後、軽く身なりを整え、扉を開けるようメイドに伝える。
これから始まる重要な会議に参加する。不甲斐なくなった父に代わり王家がほかの貴族や議員に舐められぬよう私がしっかりしなければ!
心の中で決心して彼女は王室へと向かう。のちに彼女は王都始まって以来の大事件に巻き込まれるが、少し時間を巻き戻そう。
読んでいただきありがとうございます!
初めての執筆活動のため、変な言い回しまみれになるかもしれませんが、
時に厳しく、時にやさしく、生暖かい目で見守っていただけると幸いです!




