第拾肆話 旅路
どうもこんにちは、碧海ソラです。
書く事も大してないので、本編をお楽しみください。
ゆっくりしていってね!
「え、飛竜種も出るんですか!?」
「基本的には粘体種とかどんなに強くても人鬼族あたりが普通だがな。何せ奴らは飛んでるから現れないとは言い切れん」
「なるほど……でも、さっき小型に限定してましたよね?それには何か理由が?」
「大型の奴らは基本的に標高の高い山岳部に根城を構えてる。更に言うなら一般の魔物よりは知能が高いからな、下手に人類に喧嘩を売ったりもしない」
そう言えばこの人が宮廷魔術師なのをいつのまにか忘れていた気がする。
「小型にはそれだけの知能が無いと?」
「ないな。ゼラム、ダチョウは見たことがあるか?」
「はい、ありますけど……今の話と何の関係が?」
「脳の質量の話だ。小型の飛竜種の脳の質量はダチョウと同等だ」
「ダチョウと同等って良く生きていられますね……」
「それはまあ、竜という種族自体の強さ故だろうな。同じ頭で小鬼属だったり豚人属だったらとっくに滅んでるだろうよ」
「なるほど……」
「あ、そうだ。ゼラムはもしかしたら半分無意識で使ってる可能性があるが……一つ便利魔術を教えよう」
「はい、この話の流れからして魔物の位置特定とかその辺りですか?」
「さすが、察しがいいな。魔術名はそのまま『気配感知』なんだが……蜘蛛が自分の巣に掛かった獲物を振動で感知するのと原理は同じだ」
「凄い嫌な例えですけど、分かりました。やってみます」
「いや、今一旦俺が切ってからやって見せよう。自分を取り巻く魔素の変化を察知出来るようにしとけ?」
そう言うと、ルシウスは一呼吸挟んでから再度発動させた。
『風系統中級魔術・補助派生 気配感知』
発動させたと同時に、私の周りを取り巻く魔素に変化が起こったのはわかった。
「なんと言うか、魔素が私を避けている……?」
「ん〜半分正解、半分不正解だ。人間や亜人、飛竜なんかの魔術耐性が高めな種族は元々の特性として身体が魔素を通しにくい」
「はい、なんとなく聞いたことがあります。大昔の魔人との大戦では人族の中でも術耐性の高い亜人がタンク役をやって戦果を上げたと」
「そうだ。一応俺ら人間も魔物とか魔獣に比べると術耐性は高めなんだがな」
「それと気配感知には何の関係が?」
「術耐性って何が原因だと思う?」
「もしかして、魔素を身体が通しやすいか否かですか?」
「そうだ。だから所謂人類はシルエットで、それ以外の魔物類は浸透率と浸透するとは言え抵抗はあるからな、そのシルエットで特定のできる」
「なるほど、やってみます」
「おいおい、やろうとして出来るほど簡単な……」
『風系統中級魔術・補助派生 気配感知』
発動と同時に脳内にはモノクロの映像のような物が流れてきた。私の正面に居る人形のシルエットはルシウスだろうか……遠くに少し魔素の浸透した人形のシルエットも見える。
「恐らく発動できました。遠くに見えるシルエットは小鬼ですか?」
「見える……?まあ、そうだな。アレは恐らくゴブリンだ。通り道だし討伐しながら進むか」
「分かりました」
「それと、街中でも基本的に気配感知は切らさないようにしておけよ。いざって時の保険になる」
「はい、維持はしておきます」
――――――――――
「やっぱ人鬼族だったな、いつ襲ってくるか分からないから気ぃ抜くなよゼラム」
「勿論です、ところで小鬼族と人鬼族って何が違うんですか?」
「明確な違いは体の大きさと筋力量だな。後者の方がどちらにおいても優れてる。特に小鬼は人の子供くらいの大きさしかないからな」
「なるほど、一応上位種族って感じなんですね。んじゃ、金作とこの道の安全確保の為に討伐に出ますか」
「一応装備を付けてるみたいだから気ぃ付けろよ。一応気にかけてはおくが、俺は馬車の中で休んでおく」
「はい、任せてください!」
―――――――――――
馬車から離れて数歩歩いたところで奴らに気づかれたらしい。数は5……いや6体だろうか。見事な連携で扇状に展開しながら距離を詰めてきている。
「これは……気配感知知らなかったら最悪負けてたなぁ」
『セリエンス流拔剣術 蒼輪・蛇影』
最初に現れた二体を斬り伏せると、後方に控えていた個体は少し勢いが弱まった。
「こうなればやっぱり足は止まりますよね……」
急いで距離を詰めながら武器に強化魔術をかける。半ば無意識化でもかけられるくらいには上達してきているようだった。
「そちらから来ないならこちらから行きますよっ!!」
一息で左方に展開した二体を斬り、残りに迫る。
「んじゃ、これで終わりで――」
「ゼラム!頭を下げろ!」
耳を劈くような怒号に反射で頭を下げると、頭上を何かが掠めた。
作品の内容まとめは作者のnoteにて投稿しております。
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以上、碧海ソラでした。次回もお楽しみに!
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