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【完結】あの山にダンジョンを築城しよう! ~命の実を守るために俺だけの城に引き篭もってやる~  作者: 敷知遠江守
第八章 平山城(中篇)

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第31話 荒ぶる武闘家

田峯壮馬:女神から「命の実」を託された、スキル?「城郭知識」「攻城知識」

アグレアス:地2水2火2風2、スキル「知識(命の実とリンク)」、得物は鞭(鞭技)

マルファス:地5水0火0風0、スキル「土木工事」「土人形創造IIIソロちゃん」「遠隔活動」、得物はモーニングスター

ビフロン:地1水2火1風2、スキル「陽光召喚」「宝石加工」「死霊傀儡」「栽培」、得物はサック

ロレイ:地0水1火0風1、スキル「遠隔活動」「狩猟」「偵察」、得物は弓(弓技)

ピュセル:地0水5火1風0、スキル「水流操作」、得物は刀(刀技)

鳩のハルパス:地3水0火0風3、スキル「経理」「兵站」「建築」、得物はハンドアックス

鹿のフルフル:地0水0火0風5、スキル「栽培」「精霊召喚」、得物は杖

牛のザガム:地0水4火4風0、スキル「酒造」、得物は長柄の鎚(鎚技)

 蛇のようにうねうねと鞭が揺れる。

 そんな事はお構いなしとばかりに姫様はアグレアスに向かって猛スピードで距離を詰めてきた。


 蹴りがアグレアスの鼻先をかすめる。

 アグレアスが柄の底の刃で姫様の顔を切り裂こうとするが、これは避けられた。

 だが第二撃として鞭が姫様を襲う。姫様はそれも華麗に避けて、アグレアスに足払いを仕掛ける。

 ところが体重を支えている手の方をアグレアスの鞭が払った。


 咄嗟に姫様は攻撃を止めて、くるりと後転してアグレアスから距離を取る。

 だがそこにアグレアスは容赦無く鞭を差し伸べた。

 伸びた鞭をかわし、再度アグレアスに詰め寄る姫様。

 繰り出した拳がアグレアスの頬をかすめる。さらに逆手の拳が襲う。

 アグレアスはたまらず一歩下がって、鞭の柄の刃を正に繰り出そうとしている姫様の拳に向けた。


 拳を引っ込め、蹴りに入ろうとする姫様の軸足を鞭が捉えた。

 アグレアスが柄をくいっと引くと、姫様はバランスを崩して地に腰を付いた。

 そこにピュセルが刀を突き刺そうとする。

 だが、その前に後ろの魔術師風の老人が炎の球を飛ばしてピュセルを牽制。

 さらに聖職者風の男が風魔法で姫様の足を縛る鞭を切り落とした。


 一旦姫様は二人の元へ下がった。


「ふん、あんた、やるじゃない!」


 姫様は赤く腫れた手首をさすった。

 聖職者がその傷と足の傷を魔法で癒している。


「殺されたく無ければ本気で来る事ですわね。手加減などされてしまうと、こちらも勢いで殺めてしまいそうですわ」


 アグレアスが悪魔のような微笑みで姫様を挑発する。

 姫様の口元が怒りでひくひくと引きつる。


「こいつ、言ったわね!」


 姫様は腰に下げていたカタールを左手首にはめた。

 本来のカタールは単なる短剣だが、姫様のものは手甲が付いていて、手首への攻撃から守れるようになっている。


 とんとん跳ねて足首の状態を確認した姫様は、先ほどと同様に、一気にアグレアスとの距離を詰めて来た。

 まずは左手のカタールを繰り出す。

 それが柄で避けられると、今度は右手の拳を鳩尾みぞおち目がけて繰り出した。


 アグレアスは一歩後ろに下がって鞭を繰り出そうとしたのだが、その鞭の頭を聖職者の風魔法が切り落とす。


 今度は横からソロちゃんが杖で姫様を殴りつけようとする。

 だが姫様は、その杖の頭蓋骨部分に蹴りを食らわせる。

 さらに体を回転させて、ソロちゃんの左膝を粉砕。

 崩れ落ちたソロちゃんに魔術師の老人が爆裂系の呪文を当てて、ソロちゃんは無残にも腰から下が吹き飛んでしまった。


「だから言ったのよ! そんな土人形、私たちの敵じゃないってね!」


 姫様がマルファスを煽った。

 歯噛みして悔しがるマルファス。



 鞭を二回振って、千切れた先端を元の長さに戻すアグレアス。

 ソロちゃんが砕かれたからなんだという余裕たっぷりな態度。

 その表情も冷静沈着そのもの。


 その悠然たる態度に姫様が顔を引きつらせた。

 聖職者に強化系の魔法をかけるよに命じる。

 聖職者がなにやら呪文を唱えると、姫様の体からぼうっと緑色の炎が立ち上る。


 にっと口角を上げ、姫様はアグレアスに向かうと見せかけて、ピュセルの脇腹に飛び蹴りを食らわせた。先ほどに比べ速度が段違いで、その速さも相まってかなりの衝撃が襲う。ピュセルが悲鳴を上げてその場でのたうち回る。

 そのピュセルの顔を踏みつけようとしたが、そこにロレイが矢を放った。


 軽々と矢を手で払いのけると、姫様は改めてアグレアスの方を向いて構えを取った。


 その間に魔術師が四の丸のロレイに向け火の玉の魔法を放つ。

 ロレイが放った矢が火の玉の中に溶けて消し飛んでしまう。

 万事休す。

 すると、その火の玉の周りにシュルシュルと音を立ててつむじ風のような物が発生。

 つむじ風は火の玉を吸収し、炎の槍と化して逆に魔術師の方へ向かって行った。

 聖職者が魔術師を突き飛ばした事で直撃はしなかったが、炎の槍は魔術師の杖を真っ黒に焦がした。


 炎の槍の一本がソロちゃんのすぐ近くに落ち、修復中のソロちゃんの膝がぽろりと崩れ落ちる。


「ちっ、外しちゃったか。残念」


 鹿のフルフルがケンケンと笑い出す。その目は悪戯っ子のそれ。


「くぉら! フルフル! ソロちゃんの近くで風魔法を使うんじゃないよ!」


 マルファスが四の丸の多聞櫓に向かって怒声を張り上げた。


 急に仲間割れを始めたマルファスとフルフルに、アグレアスの口から思わずため息が漏れる。


 じっとアグレアスの隙を伺っていた姫様が一気に間合いを詰めた。

 左手のカタールを斜めに振り下ろす。

 先ほどよりも動きが早く、アグレアスが避けきれない。

 カタールがアグレアスの服を切り裂いた。


 さらに姫様は体を回転させて、アグレアスの顔に回し蹴りを食らわせようとする。

 それはアグレアスも避けた。

 だが姫様は今度は半身回転し、アグレアスの腹部に向かって真っすぐ蹴りを入れた。


 蹴りがもろに入り、膝から崩れ落ちるアグレアス。

 だが同時に姫様の首にも鞭が巻き付いている。

 呼吸ができなくなり、ぶんぶんとカタールを振り回す姫様。だが鞭は背後から巻き付いており、カタールが虚しく空を切る。


 そこにピュセルが刀を突き刺そうとするが、脇腹を押えながら片手での攻撃であり勢いが無い。姫様が最後の気力でその刀を蹴り飛ばす。

 聖職者が慌てて風魔法で鞭を切るも、姫様の頬を修復が終わったソロちゃんが杖でぶっ叩いた。

 その攻撃で姫様は意識を失い、力無くその場に横になった。


 それと同時に魔術師の腹にロレイの矢が突き刺さった。

 さらにフルフルの放った魔法『空気砲』が聖職者の下腹部に勢いよく当たり、聖職者は股間を押えてうずくまった。

 一瞬にして残り二人も地に倒れたのだった。

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