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守銭奴エルフの冒険記  作者: さんぜん円ねこ
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神の篝火、蒼の信徒たち 3

 とかく教皇庁もきな臭さがある。

 宗教団体としては、教皇こそがTOPであると思うところだけども。

 組織上の頂点として教皇が存在するが。

 歴代の選出された教皇は表向きの実務こそ熱心に行動していた経緯はある。

 ただ、ここ最近はその姿を晒したことは無かった。



 これは噂だが。

 ――って前置きをした黒の銃士隊は、暫く欠勤してた同僚に。

 耳打ちでもするように『病を患い寝所トコに伏せられているって話なんだ』と。

 黒色銃士隊は、教皇庁の警備部隊ではあるが。

 ここにきな臭さがある。

 寝所にあるなら、建物の外を警備している彼らの知ったことではない。

 なら...

「それって内部の内通者が!?」

 耳打ちした同僚の目が怖い。

 薬でキメた感じでもなく、ただ。

 他人を何となくで判断してはならないんだけど、雰囲気として。

「鋭いな、同僚おまえは」

 設定しておいた『マルク』の名が呼ばれないのも悲しいが。

 そうすると、こいつは俺を知らないなと、知覚できる。

 ただ、その逆で。

同僚おまえさんほどでも無いさ」

 と。

 うーんこいつの名、なんだっけ。





 そりゃ、互いに名乗ってはいないだけさ。

 マルク(仮)は、静かにジョッキを空にした――飲みっぷりは時に相手の興味を引く効果がある。

 ただし自爆は避けたい。

「すげえーな!! よし、もう一杯付き合え」

 密偵達のバカ試合は今夜も盛んだった。

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