表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
守銭奴エルフの冒険記  作者: さんぜん円ねこ
516/538

妹柱と魔術師と 2

 遠出してた魔術師が帰宅しての第一声が。

『俺の作品がー!!!』

 だった。

 ま、ポロロン騎士による魅了で全部ことごとく砕き壊したんで。

 庭先には、元ゴーレムだった石の類だけが残っている。

 大小さまざまに砕けてくれて。

 頭部の名残りなどは、雰囲気だけに。

「誰だ!! 壊したのが態とじゃないんだろ、素直に謝れば」

 ってのは態のいいテンプレのようなものだ。

 知ってもも明後日を貫いてた従属騎士たちだったけども。


 ポロロン騎士が歩み寄り。

「きっかけは私...がっ!!!」

 裏拳だ。

 魔術師ガンドは自信に身体強化を唱え、左腕に10倍もの筋力強化、スタミナの爆発的発揮力なんかも乗せて、ポロロン騎士を裏拳で制裁した。なんかこう、人間がゴムように捻じれながら壁に向かって飛んでいったような気がした。

「すげぇーな?! 首、イってねえよな!!!」

 漫画みたいに壁に突き刺さってるような気がする。

 アーサー卿が飛んだ先にも足を運んでまじまじと調べてた。

「まだ生きてるが」


「そ、弾いた後にマジックシールドを張って、骨が砕ける前に助けたからだ」

 壁に突き刺さった騎士を指して、

「これは助けたとは言わんだろ?」

 で、客人の気配にもようやく卿らがきづいてくれた。

 今ちょうど、壁の中で『客人が来てます』と、ポロロン騎士が報告してた。



 応接室にマディヤを上座に飾って。

 シグルドとアイヴァー、アグラが長椅子にふんぞり返ってた。

 魔術師が対岸に来て。

「実に態度のデカい客人だ」

 愚痴りながら、

「このお嬢さんは?」


「知らんのか?!」

 アグラの前にシグルドが口を開いてた。

 どちらが切り出しても、同じセリフになるだろう。

「高圧的だが、ああ、うむ。知らないな」


「この世界の三女神がひと柱である」

 そこまでは言うつもりは無かった。

 濁して濁して、濁しまくる予定だったが。

 紹介された上座のマディヤはご満悦だった。

 何が嬉しいのだろう。

『図が高いじょ~』

 神力という権能を無駄なエコーで消費する神がここにある。


「う、あーう、う、む」

 唸るだけだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ