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守銭奴エルフの冒険記  作者: さんぜん円ねこ
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白の狂信者たち 1

 白の派閥――白の枢機卿が統括する寮の色のこと。


 他にも。

 黒の派閥に、赤の派閥、蒼の派閥ってのがある。

 紅の修道女は異端審問だし、蒼炎の魔女は... 魔女は何の仕事についてるんだっけ。

 まあ、いいや。

 とにかく。

 あたしの可愛い後輩たちは教会ではわりと宙ぶらりんだった。

 なんか閉まらないなあ。

 こうぎゅっと、いあ、きゅっとか。

 もっと腰に力を。

 菊の門に力をだ~よ!!!



 白の派閥は巫女に関わる仕事に従事している。

 蒼炎の魔女からの情報では、こうクチナシのような甘い香りがするって話。

 純白で皴一つ寄らない衣に袖を通した乙女たちの集う派閥。

 なんでも、年齢制限があるとかも聞く。


 これも噂なんだけどね。

 15歳までが属するという。

 じゃあ、年齢を重ねたお姉さま方は何処へって。

「何処に行くの?」

 興味深々のヒルダさんが問うてきた。

 ドーセットは正教会のお膝元だろがい。

「んにゃ、住んでただけで正教会のすべてに精通してはいないよ。むしろ逆、当たり前のようにあるから見えなくなってるとこもあるし、催事のひとつ取っても()()()()()()()()()()()()てることもある筈で」

 と、マジメに受け流された。

 確かに言われてみればその通りだろう。


 蒼炎のが(あたしらの)手元にあるから、正教会の秘事について問い質せられる。

 まあ、目の前に胡坐をかいてもう一人。

 興味深々な方があるのだ、乙女神そのひと。

 祀られてる本人が食い気味に。

「で、どうよ?」

 どうよってのは催事かな?

「年次を通して最大は、生誕祭ですね!」

 乙女神の生誕祭。

 神の座に上がった旧暦を祝うものだというのだけど。

 乙女神本人が首を振って否定する。

 何を?!

 祝福される誕生日をだ。

「もともと神様だぞ、こっちは。天界の神の座に上がった年なんて、ねえっての!!!!!」

 ああ、そんなご無体な。

 いやそうだろうとは思ってたけども。





 長姉である乙女神曰く。

 三の女神は多くの神話に登場する、有名な女神に由来する。

 運命の~かな。

 未来・現在・過去や、生命や命数に根付く事などなど。

 ま、とにかくも。

 三女神は、神々の命数も握っているという化け物だ。

「こら、お姉ちゃんを化け物いうなし」

 乙女神から張り手が。

 あたしは湖面を飛沫を上げながら滑って行った。

 天界では死なないけど、痛覚は確実にあるし、傷を負う事も出来る。

 でも、死なない。

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