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守銭奴エルフの冒険記  作者: さんぜん円ねこ
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ここから、今、伝説がはじまろうと 1

 あたしの徳。

 功徳というあまり聞きなれない()()()()()がありまして。

 過去の記録、現在の記録、未来の成し遂げるであろう偉業や出来事をポイント化したのが『功徳』プラスで多い人は間違いなく天国に迎え入れられて、次の転生や就職先が明るい。ただ、逆に『功徳』がマイナスの場合は悲惨だ。

 何がって。

 借金をゼロに戻すために“罰”を、受けなければならない。


 罰、どんな罰だろう。

『世界システムに貢献してもらってますよ、エネルギーとして』

 え?

「あん?」

 魔王ちゃんとハモった気がした。

 普通は地獄に行きますよって説かれるものだけども。

 えーと、地獄ではない。

『地獄じゃないですね、そんな施設作って何になるんです? 悪いことしてマイナスになった、つまり生前、システムに多大なダメージを与えて損害させたので、死後にその償いをしてもらう。それが『功徳』のマイナス面、暗黒面ってことです』

 人間社会で言う地獄のことだ。

 神、乙女神に言わせれば、宗教上の地獄なんて楽しそうなアトラクションくらいの話で。

 そんなんで罪が濯がれたら勿体無いって言ってた。


 えー、勿体無いって。


 罪科の帳消し――これは、コストがかかるものだっていう。

 だからそのからだで払って行けってことなのだろう。

『だからね、その人聞きの悪いセリフではなく』


「どうだ、デキるだろ?!」

 ヒルダさんをベースに13人目の英雄の誕生。

 これは伝説が始まろうとしてる?

『今ある魂をベースに魂をつくれと?』


「否だ。エピソードだけでいい。そうだな(泣き崩れてたヒルダを引きずってきた)コレに英雄の素養、スキルか? 適当なのでいいから与えて私らで管理しやすい形にしてくれないか!!」

 管理?

 操作?

 あたしの頭の上で事態が流れていく。



 13人目の魔神殺しの英雄譚。

 魔剣使いの女戦士アマゾネスって肩書も与えられて、風貌が。

 これが絶妙に恥ずかしいことになった。

 肩まで伸びた燃えるようなオレンジの髪、癖毛で巻き気味。

 太くて短い眉に力強い黒い目も特徴だろう。

 顎も四角くて、一見は巨漢。


 スケイルメイルに押し込んだ胸筋は、今にもはち切れんばかりの巨乳。

 鎧はビキニ、布面積の少ないマイクロビキニ。

 露出する肌が多いだけ戦闘力が増すという特異な体質――「いやだー、絶対、いやだー!!!」

 とうとう、ヒルダが観念した。

 いあ、泣きながら魔王ちゃんに訂正を求めている。

「だからこれはヒルダじゃない」

 でもベースはあの子だよ。

 30手前の露出狂なおっさんにしか見えない女戦士アマゾネスって発注なので。

 股間のもっこりは、恥丘なのか、いちもつなのか。

 あるいは別の剣。

「でも、いやだー!! これ、お嫁さんに行けないじゃん」


「あーそこか。大丈夫、大丈夫。女戦士アマゾネスの連中は、傭兵なんで戦利品として襲った村や町から若い男たちを攫って帰る習性があるんだよ!!」

 そんな習性が!?

 これでつがい問題は... 解消されるのか?!

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