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守銭奴エルフの冒険記  作者: さんぜん円ねこ
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武王祭 騒動 5

 あたしと、女剣士の逢瀬は。

 濃厚でした。

 もう、まったりドロドロ、じゃっかん...チーズ臭もなくはない。

 暫くは、どっちが壁に背を預けるかでもめて。

 で、姉弟子のあたしの両手に指を絡めて――首筋の裏の方にキスの跡を残す。

 女剣士は、耳たぶを甘噛みしてソフトタッチばかり。

 

 なんていうか。

 すっごい新鮮なんだよね。

 後輩にはされるがままなわけで、常に敗北感しかないんだけど。

 こっちは、さ。

 壁に追い込まれて、膝を割られて太腿が押し込まれてるのに...ぜんぜん、負けた気がしない。

「ほら、肘...もっと挙げて、バンザイ..して.」

 女剣士が耳元で囁いてくれる。

 恋人繋ぎのまま、腕を頭の上まで持っていかれて。

 脇乳にキス。

「ちょっと酸っぱい、かも」


「じゃ、お風呂...いく?」

 うん、だって。

 ああ、こんなつもりじゃなかったんだよ。

 勝負下着にすれば、よかったあ~

 ひゃーあー



 サウナ付きの高そうな宿屋に入ったよ。

 女剣士こいつが宿泊しているってとこらしく、プライベートな居住空間が宿泊客の心を癒してくれるんだと、あいつがガイドみたいなこと言ってたんだわ。

 さっぱりしながら、まったり、しっぽりの第二ラウンド。

 路上でも主導権の取り合いをしたんだけども、

 サウナから這い出たあたしの上に跨る、女剣士の目には星ならぬハートが見えるようで...

「ちょ、た、たんま...腰に力が」


「あんたの()()()()を摘んだ妹弟子が、ちょっと熟れた果実を食す! うん...これこそ天命だとは思わないかな?!」

 あたしは、肩を竦めて...

「いや、どうかな。後輩ちゃんも時々吸ってるし」


「んにゃんにゃ、紅ちゃんのはそう、出荷前のものをつまみ食いしているもの...こっちは蒸らしておいた完熟製品!! 手間暇が違うのだよ~」

 って、腹ばいだったあたしを、ひっくり返したわけだ。

 ふだんは皮革製のチチバンドで、押さえつけてる房が左右に揺れる。

 ああ、あたしにも揺れるくらいのはあったんだって、認識できるだけの動きがココにあった。

 驚きと、喜びに涙が頬を伝う。

 ヘビイチゴみたいな、TKBが勃ってた。


 ぱくり――食われ申した。


 甘噛み、甘噛み。

 舌先で転がされて、犬歯がちくちく当たる。

 当たってるって、ちょ、痛いって。

「...ど、どう、かな...」

 聞いてどうするって思ったのは声に出した後だった。

 女剣士がこれまた、いい顔して微笑むんだわ。

「美味しい」

 耳まで真っ赤にしてて、

 もうタオルも巻かずに、這い出ちゃったことも忘れて...身を任せようと思った一寸。

 あいつが、あたしのヒダからティッシュカスを見つけやがって、ですね...怒るんです!!

 洗い方が雑だって。


 で、

「奇麗にしてやるから、こっちに主導権よこせ!!」

 と。


 なんだってそんな事になったのか?!

 あ、あたしが身を任せたからだわ。

 剃刀で、デリケートな()()()を丁寧に手入れされ。

 ヒリヒリしないよう、ポーションを石鹼水とともに混ぜ込んで...洗ってくれる。

 ケアは十分ですが。

 なんか捨ててはいけないものを...

 サウナに置いてきたような、気がするんです。

「ったく、このエルフは...」


「な、なんだよ」

 ベッドの上で妹弟子の胸に顔を埋める、あたしがいます。

 これお付き合いしている状態だと...彼氏とか、或いは旦那のポジションに、女剣士こいつってこと...だよね?

 だよなー。

 やっべ...

 胸中、頭抱えてその辺を転がりまくってる、あたしがいる。

 抱き寄せられるあたし。

「エルフって沐浴しているイメージしかないんだけど、お前はとくべつ風呂ギライか?!」


「いやいや、それはイメージ先行ってやつだ。森にいる奴らはサバイバーだし、狩りでもしなければ、しょっちゅう入ることは無い。あたしは髪が短い方だから、洗うのに難儀することは無いけど...森の奴らは、黒曜石ですいたりするだけだから、ま。そうとう痒かったり、べた付かない限りは()()()くらい洗わないと思うぞ!」

 衝撃的事実。

 女剣士が、あたしの頭を嗅いでる。

 臭くないかな、だって。


 もう、さっき洗わせたろって。

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