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守銭奴エルフの冒険記  作者: さんぜん円ねこ
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復活の盾騎士、ネイザー 2

 ががががが....

 鎧が、がちゃがちゃ鳴り響く。

 魔法陣の上で煮えあがった、寄せ鍋みたいな揺れのよう。

「ネイザーさん! 帰ってこい!!!」

 と、呼ばれて帰ってきたらホラーだ。

 いやもう、十分ホラーなんだけどもさ。


 それまで身動きも一つしなかった肉塊がだ。

 激しい貧乏ゆすりのような小刻みにうごくのだよ。

 これは怖すぎる。

 魔女だって目を凝らしてよく見てた。

 瞬きもしないから、

「早く降りてきてー! 目がいたーい!!!」

 へと変化もしてた。

 何してんだ、この子は。



 神聖系魔法ってのは、邪神レーダーにひっかかり易い。

 邪神に身体を預けてる男が肉欲に溺れてる中で、はっきりと何かが産まれたと知る。

 うーん、これは知覚ってやつだな。

「今、ぴーんと来た!」

 ベッドの周りに食い散らかしたような惨状。

 天国に行きかけている女性たちが転がってて、部屋の中は汗と香の毒に満ち溢れてた。

「ぴ、ぴーん?!」

 眼下の女性がヨダレまみれの顔で、

 いあ、意識が飛んでるし。

 目も開いてるんだか、激しい痙攣が見て取れる。

 男の方は抜け落ちた竿を一振りして...

「俺の領域テリトリーに何かいやがるな?!」

 地中に埋もれた遺跡での一幕だった。

 いあ、ゾンビが産まれても感じ取ったかもしれないけども。



 蒼炎の魔女の眼前に、半死半生のネイザー・へドンがある。

 なんかちょっと燃えてるのは気のせいかな。

 こう、蒼い炎が見えるような。

「こデあつクないよ」

 血肉が通ってるとこは、生身っぽい。

 炎を払って、ちょい肉灼けた匂いが。

「えっとえっと!!!」

 ここは確認だよ、ね。

 はーい注目ってな感じ。

「お名前は?」

 じっと睨まれてる。

 じーっと見てる。

 ながいなー





 まだ見てる。

 えーっと。

 魔女が手を伸ばしたら....

 鼻息が当たる。

「?」

 かっと見開く目。

 いあ、いままで睨まれてた気がしたけど。

 飛んでた意識が戻ってきた。

「蒼炎ノ」


「は、はい」


「逃ゲるゾ!!」

 で腕を掴まれた。

 その引手の強さに驚く。

 半生のゾンビっぽいとこあるけど。

 やっぱり何かデキたっぽい感じだ。


 使い魔のネズミは、やや不安な表情の色は落としてない。

 取り込んだ魂も混ざってるとしたら。

 う~ん、ちょっと厄介だよね。

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