神界からリアーナへ
神界編終わります
「さて、そろそろリアーナへ送るぞ」と神ゴディは2人に話しかけた。
「神様、一つ教えてくれ。亜神を討伐、排除、封印と言われたが何をすれば良いんだ?まさか殺せとか言わないよな?人の力で倒せるとは思えんが、、、」とばにらは問いかける。
「安心するが良い、そなた達に授けた私の加護は神への攻撃を可能にする。後はステータス次第で上回れるかだが、そなた達のステータスなら力の落ちている亜神如き問題にならないだろう。
神は死という概念が無い。倒せば復活までに数千年の時は必要になるがな。まぁ、亜神といっても人の姿はしとらんから安心して倒すが良い。
倒すのが嫌な時はそなた達の魔法で異空間にでも封印するのだ。リアーナを離れさえすれば私が後は面倒をみよう。」
「どんな姿か気になるが、そういう事なら問題ないな」
とばにらに対し「うんっ、問題ないよね。どんな姿か分かったしw」と紀恵が言うや否や漫談がまた始まった。
「あーっ、また森ちゃん先生使っただろ!本当にチートだなそれ!」
「森ちゃんじゃなくて、きえちゃんが凄いでしょーっ?」
「で、どんな姿だった?」
「むーっ、スルーされたぁ。いいもんっ、姿は後のお楽しみに今は言わないからっ」
「えーーーーっ」といつまでもやり合っているのを見かねた神ゴディが話出す。
「はっはっはっはっ、そなた達はいつまでも賑やかで気持ちが良いのう。これから話す事は所謂お節介だが心して聞くのだ。
そなた達の地球と違い、リアーナでは命の価値が低い。ステータス上、戦いでは負ける事は無いが、人には知恵がある。
世界最強も水が無ければ死に、毒を飲めば死ぬ、息が出来なくても同様だな。まぁ人の罠、ダンジョンの罠、危険はそこら中にあるから気を付けるのだ。
そして人の命は重いが、何もしなければ命は奪われる。防衛手段や応戦も時には必要になるだろう。だが、良いか?命のやり取りについては良いも悪いもそなた達で考え、悩み、決めるのだ。
リアーナに降りた時からそなた達の物語が始まる。今は真っ白なキャンパスだが、そなた達で人生を描き、想いを塗り、間違えたら修正する。そうして天寿を全うする瞬間に「やり切った!」と思える作品を作り上げるのだ。」
「俺達で真っ白なキャンパスを、、、、」
「私達で真っ白なキャンパスを、、、、」
『『異世界で染め上げる(のね)んだな』』
「では、達者でな、、、そなた達に幸あらん事を」と、神ゴディが手を上げると虹色の魔方陣が現れ2人を光が包み込む。
「神様、ありがとうな」
「創造神様、ありがとうございました。」
こうして2人の姿は神界より消えていった。
近くにいた妖精が神ゴディへと近づき話し掛ける。
「創造神様ーっ、あの2人は最後まで私達の声が聞こえなかったみたいだけど、人間には聞こえないのーっ?」と、ここ神界に2人が現れてから幾度と無く話し掛けても声が届いた様子は無かったのだ。
「はっはっは、あの2人はまだ卵なのだ。これからリアーナで様々な経験をするだろう。魂の輝きは強いが、心がまだ未熟なのだ。身体の強さに心が追い付いた時、種族としての格が上がり、お主達の声も届くであろう。」
「わぁーっい!リアーナの仲間達にも伝えようっと」
こうして神界はまだまだ騒がしいのであった。
「ようこそ、いらっしゃいました。勇敢なる戦士達よ。ここサユキ帝国はあなた達を歓迎致します。」
『『『『『は????』』』』
(紀恵、森ちゃんの出番だ)、(うんっ)
光が収まると、クラスメイトが教室から飛ばされた姿勢のまま固まっていた。部屋は豪華な装飾が施され、大きなシャンデリアや広い空間がダンスホールを連想させた。
クラスメイト達は首だけで周りを見渡すが状況が掴めず混乱している。その隙にばにらは紀恵へ森羅万象による情報収集を指示した。
「おいっ、どうなってんだよこれは?誰か状況を説明しろよ?」この状況でも吠える事をやめない野間琢磨、それにつられ「冗談ならやめてよね」、「ここどこよ?」、「おいっ、コスプレ美女がいるぞ」、「もしや異世界、、、」、「警察呼べよ」、「撮影か?」と口々に叫び出し騒がしくなっていく。(1人的を射てるヤツがいるな)
「「静粛にー!!!」」
鎧と剣を装備した映画で見る中世の格好をイメージさせる兵士がホールの壁沿いに並び場を制した。
騒がしかったクラスメイト達の叫びと喧騒が止む。
そこで先程の声の主である女の子が話し始める。
異世界でキャンパスを染め上げろ!考え抜いたタイトルでした。