嫌になった日常生活
初投稿です。誤字脱字ご容赦ください。
僕の名は夢前バニラ。
オランダ人の母と日本人の父を持つ16歳の高校生です。
いわゆるハーフなのですが、小さい頃より女顔と銀色の髪の色で虐めにあっています。
「ハアッ、学校行きたくないなぁ」っとトボトボ歩いていると後ろから、バシンっ!!「ばにらーっおはよーっ」と元気な女の子に背中を叩かれました。
「いたっ!って紀恵かぁ」
「紀恵かぁって何よー、きえちゃんって呼んでくれないの?」
この子は生島紀恵、幼馴染で愛嬌のある性格の良い子で元気いっぱいな太陽の様に明るい子です。
「そんなのは小さい頃だけでしょ、大きくなったら恥ずかしいから呼ばないよ」
「二人の時くらいは良いでしょー?」
「はぁっ考えとくよ、、、」
「うん!!」とまるで向日葵の様な笑顔に嬉しくなりました。
「今日は帰りに道場行かないの?」
僕の実家は父の運営する古武術道場でその厳しさから門下生が僕を含む5名だけで僕を除く皆が師範クラスの腕前でボディーガードや特殊部隊派遣など要職からの依頼で極秘裏に動いている。僕はまだ高校生なので修行の日々を送っている。
「今日は皆仕事らしくて自主練だよ」
「じゃあ、見学行っていい?」
「良いけどおばさんの許可もらっておいでよ?」
「うん!、、、、、あっしまった!今日はマリアさんの所で占星術の稽古の日だった」
と咲いた向日葵が萎えた様な悲しい表情を浮かべて紀恵は落ち込み出した。
マリアとは、ばにらのオランダ人の母で占星術のエキスパート、運動は苦手だがばにらの近くに居たい為、占星術の稽古を受けているのだ。
稽古を始めて10年、頭の回転も良い事から今は稽古と言うより研究に近い事を行なっており、新しい術をいくつも発見している程の腕前だ。
もちろん高校生なので学会では母マリアが合同研究として発表している。
ばにらの腕前も師範の昇段試験を受けていないだけで実力は既に師範クラスなのだ。古武術の喧嘩使用はマシンガンで小学生を相手にする様なもので、生来の優しさから学校では実力を隠している為、虐めのターゲットにされている。
相手がいくら手を出してきても急所外しや大怪我をしない事から、相手も増長し虐めも派手になっている。紀恵も分かってはいるが、やり返さない事からやはり女の子、心配なのである。
古武術の名は龍永古武術、永遠の寿命を持つと言われる龍からご先祖様が授かったと言う眉唾だが、父当主は対人戦、対物戦、個対団体戦、実践と無敗を謳っている。
「クラスは違うけど、虐められたらすぐ呼ぶんだよーっまたねーっ」っと手を振りながら別れ、僕は居心地の悪いクラスに着いてつまらない授業を受けました。
そして休み時間、、、
「よーっ白髪王子」っと僕の銀髪を白髪呼びするのはクラスの虐めっ子の代表でもある野間琢磨、そして取り巻きのスネ夫①比嘉裕二、スネ夫②松井健太郎であった。
「野間くん、おはよう」と返した僕の挨拶に取り巻きの比嘉が「おー、白髪ネギが一丁前に挨拶してるぜ」、続いて松井も「お前は白髪の老人なんだから、語尾にじゃよって付けろよ、おはようじゃよって仙人みたいにな!」、これにはクラスのみんなもウケたようで『『ぎゃははははははははっ』』っと笑い声に包まれていた。
彼らの虐めは思い出しても溜め息が出る。
こちらから話しかけても無視、返事をしないと生意気と言って怒られ、典型的な物がなくなる、机に花瓶、使いっ走りでお金は出さない、パンチや蹴り、格闘技の練習台、多感な時期に白髪、老人、不良品、欠陥品などアダ名を付けたり、授業中にギリギリごっこと称して先生に見つからないでどこまで出来るかと言ってゴミ投げの的やコンパスで背中を突く、教科書やノートに落書きされる。
それでも耐えてこられたのは、本人には自覚は無いが、やはり幼馴染紀恵の存在が大きくマイナスとプラスが打ち消しあっていたのだ。
っとその時「やめないかっ!」、3人の男女が教室に入ってきた。「よってたかって1人を笑うなんて恥ずかしくないのか?」と文武両道のイケメン正義マン、星野聖也と「虐めるなら俺にしてみろよ!」剣道部のエース武藤和樹、そして「ばにら大丈夫?」と全国模試30位以内という頭の良い幼馴染の紀恵が心配して声を掛けてきた。
(好意はありがたいけど、庇われると騒ぎが大きくなるから勘弁して欲しいんだよね)
野間はイライラが募り叫ぶ、「チッ、聖也ーっお前には関係ないだろ、クラスメイト同士のスキンシップなんだよ、この白髪がいつ助けを求めたんだ?あーーっ?」、「おい、白髪ーっ、お前はスキンシップしてる俺たちから聖也達に助けて欲しいのか?どうなんだよ?」(そんなの言えるわけないだろ、助けてといえば居ない時の虐めが酷くなるし、スキンシップが良いっていえば虐め公認って更に増長するし、どっちを選んでもいやだろ)
「いやーっ、あのーっ、みんな仲良く、、、ね!」と僕の煮え切らない態度に、「夢前、はっきり言わないと分からないだろ、野間達に言ってやれ、虐めはやめろと」、「星野くん、こんな大勢の前でばにらを責めるのはやめてよ」、「生島、夢前がはっきりさせないからこんな事にもなるんだぜ」(いつの間にか紀恵以外から責められてる、僕何かしたっけ?)
「ぎゃはははっ、おい白髪ぁーっ、お前の態度にはみーんながイラッとするみたいだなぁ」と野間琢磨、「お前は生まれつきイライラの才能持ってるイラレリストじゃないのかぁ」と比嘉裕二、「生島さんもお前みたいなの嫌ってさぁ」と松井健太郎。「ばにらーっ、私はそんなこと思ってないからね」
(あー、もう煩い、やめてくれ、みんなどっか行ってくれ!!)
その瞬間、教室が光に包まれた!!
天ぷらですね