表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元魔王の人間無双  作者: 月田優
旅立ち編
6/52

決意

 オレは男達のいる小屋にいた。

 さっきの様子から一変して、慌ただしいほどに混乱している。


「どうするっ?早く助けに行かないと子供達がっ」


「待てレイク!助けにいっても返り討ちに遭うだけだっ」


「だからって見捨てられるかっ!早く行かないと妻と子供がっ」

 

 結論が出ないまま言い(あらそ)っていた。

 放っておけば最終的には助けに行くということできっと話がまとまるだろう。

 だがそれでは助けられない。オレの推測通りなら、この1件には悪魔が関わっている。

 魔物と悪魔は魔族という点では同じだが、厳密に言えばかなり違う。

 魔物は、知性が極めて低く、人間を見ると襲いかかることしかしない、言ってしまえば悪い動物のような存在だ。

 一方悪魔は、知性が高く会話もでき、人間並みの知能もあり、そして一番の違いは魔法を使うという点だ。

 オレの読みでは、今回の襲撃は悪魔に操られた魔物によるものだ。

 でなければ、隠れた人間を見つけたり、さらったりする説明がつかない。

 そして悪魔は魔法の使えない人間が勝てる相手じゃない。

 このままだと彼らは犬死(いぬじ)にしてしまう。


「よければオレが助けましょうか?」


 全員の視線がオレに集まった。


「……ガゼル、できるのか、君に?」


 疑うような視線を向けられたが、(おく)せず続けた。


「こう見えてもオレは魔法騎士を目指してるんです。魔物ぐらい倒せます」


 ちょうど身体を動かしておきたかったところだ。

 レイクはしばらく考え込んだ後、助けにいきたい気持ちをこらえて、オレに託す。


「…すまない、頼めるか?」


「はい」


 オレはその期待に正面から応えた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ