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一話 憂鬱な日々


僕の名前は寒川心春(さがわこはる)

高校2年生のどこにでもいる平凡な男だ。

身長・体重も平均的。顔は女性からは童顔でかわいいと言われるけど、男なのにかわいいはあまり嬉しくは思えない。

そんな僕は今とても緊張している。


(教室に入るの嫌だなぁ・・・)


そう僕は教室に入るのが嫌なのである。一週間前までは教室に入ることは嫌ではなく、むしろ今日は皆と何の話をしようかなど、わくわくしながら入っていた。


(けど、こうやって扉の前で立ち止まっていても仕方ない。今日も1日がんばるぞいっ!)


僕は自分の気持ちを奮い立たせて2年3組の扉をあけながら皆に挨拶した。


「おはようみんな!」


そうすると女子達からは軽蔑された目でみられ、逆に男子達からは熱のこもった目でみられた。

女子達からは挨拶は返ってこず、男子達からは顔を真っ赤にさせて


「「「おはよう・・・//」」」


と返ってきた。オエッ

こんなことになったのもある出来事があったからなんだけど、やはりまだ慣れない。

いまだに見てくるその視線から逃れるように僕は窓際の一番後ろから一つ前の自分の席に向かった。

席に着いてから隣から声がかかった。


「春ちゃん、おはよう」


「おはよう、なっちゃん!」


そう、僕の幼馴染みの姫野夏実(ひめのなつみ)ちゃん。髪を肩まで伸ばし優しげな瞳をした女の子である。実際性格もおとなしく、男子達からはその整った容姿も相まって人気が高い。今の僕にも声をかけてくれるなんて、元々の性格が優しすぎるんだろうなぁ。若干顔がひきつってるけど・・・


「よお春!いつみてもいいケツしてるなぁ!今から二人で早退して、銭湯のサウナにでもいって汗流さないか!?」


「ヒェッ」


後ろから声をかけてきた変態は 武田竜(たけだりゅう)。ワックスで髪を立て野性味溢れる目付きをしている。一週間前までは親友だったのにどうしてこうなった・・・。

そんなやりとりをしていると今度は前から声をかけられた。


「おはようさん!春くん。」


挨拶をしながら後ろを振り向いた女の子は髪を背中まで伸ばしまるで日本人形のような整った容姿で爽やかな天使の様な笑顔で


「今日も楽しくなりそうやねぇ。・・・ぷぷぷ」


あっ、やっぱりこの娘魔王の娘だわ 。

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