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異世界で魔王様は勇者をするそうです。  作者: ベルクト
破滅の魔王
1/18

1話 勇者が弱すぎる。

 禍々しい雰囲気の空間に化け物は座っていた。

 見れば誰もが目を引く美しい玉座に座る化け物は、退屈そうな顔をしながら正面の巨大な扉を見つめていた。


 まるで、何かを待つかのように。


 その化け物を人類はこう呼ぶ。


 破滅の魔王 レギオン・インセネディと……



 呼ばれているが俺は世界に破滅をもたらす気はない。だってめんどくさいし、この世界好きだしな。

 誰だよ破滅の魔王とか言い出したやつ。

 まぁ昔、勢い余って大陸の8分の1くらい吹っ飛ばしたことがあるが200年前だぜ?土魔法で大陸を元に戻してやったんだから感謝してほしいものである。今は砂漠だがな……


 っとそんなことを考えていると、久しぶりに新しい勇者が来たようだ。


「はっはっは!! よく来たな勇者よ!! 俺を倒せるものならかかってくるがよい!」


 一応、挨拶はしておく。魔王覇気を同時に放ったので、雑魚な勇者はこれで逃げるだろうが……


「っぐ……ま、魔王め!貴様を倒してこの世界に平和を取り戻す!!」


 おっ逃げないか、いいねぇ! 今回の勇者は楽しめるかな? とりあえず、ステータスを見ておくか……


「【サーチ】」


 俺がぼそっと呟くと、頭の中に勇者のステータスが現れる。


名称:ディダ・コーラル

年齢:23

種族:人間

職業:勇者

Lv:45

HP:654/654

MP:500/500

攻撃力:150

防御力:145

魔力:130

魔防:140

俊敏:165

幸運:30


 ふむ、はずれか……今まで戦ってきた勇者の中では中位くらいか。まぁいいや、戦おう!


「はっはっは!その意気や良し!さぁこい!!」


「舐めるなよ!! うぉぉぉぉぉっ!!!」


 そう言って勇者はこちらに突進してくる。うーん隙だらけ過ぎるな、でも俺はあえて動かない。


「ふっ!魔王め!貴様は終わりだ!! 魔絶断!!」


 勇者の剣が白いオーラを纏う。


 確かあれは魔なるモノに対してダメージが5倍の斬撃だったかな?

 まぁ5倍になったところでなんだって話なんだが。


 俺はその斬撃を手のひらを前に出して止めた。勇者の剣は俺の体に触れることなく止まる。


 これは俺が常に張っている【魔障壁】と言う物で秒毎に莫大な量のMPを消費するが、全方向からの攻撃や不意打ちなどを防御することができるという、チートな魔法だ。


 今回は一応手の平に集中して張ったのだが、完全に防いでしまったようだ。


「なん……だと……」


 勇者は自分が振るった剣を当てることすらできず、絶句している。なんか面白いな。


「おい、そんなもんで終わりか?ならこっちからやらせてもらうぞ?」


「うっうぁぁぁぁぁぁ!!」


 俺がそう言いながら右手に雷魔法をちらつかせると、勇者は一目散に逃げだそうとした。

 入ってきた扉をドンドンと叩くが、入ってきた扉は開かない。馬鹿か、魔王から逃げられるわけないだろう。


「はぁ……【強制転移(フォーストテレポーテーション)】」


 だが俺は広大な心の持ち主だからな。

 勇者に転移魔法をかけて、強制的に近くの町まで飛ばした。


 何故助けたかって?それは、とある理由(俺のせい)で勇者のレベルがとても低いので勇者を育てるためさ。

 強くなって俺と対等に戦えるようにすれば、俺だって楽しめるだろう?

 まぁほとんどの勇者は心が折れてもう来ないんだがな。


 はぁ……もっと強い勇者来ないかなー。

 こんなことなら、ここまで強くならなくて良かったかもしれない。そう思いながら自分のステータスを確認する。


名称:レギオン・インセネディ

年齢:350

種族:魔族

職業:魔王

称号:破滅の魔王・メタルスレイヤー

Lv:999

HP:99999/99999

MP:99999/99999

攻撃力:9999

防御力:9999

魔力:9999

魔防:9999

俊敏:9999

幸運:0














 はっきり言って無駄過ぎる。

レギオンのステータスに称号を追加


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