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リアルの事情

その頃、リアルと糸魚川は……

 携帯電話が普及してめっきり減ってしまったが、それは住宅街の中に奇跡的に一つだけ残っていた。

 瑠理華の家から歩いて十分ほどのところにある電話ボックス。

 その中から糸魚川が慌てて出てくる。

「リアル!」

「どうした?」

「テレホンカード持ってない?」 

「いや……俺、猫だし……」

「だよね」

 肝心のところで抜けてるな。こいつ……

 糸魚川はあきらめてポケットから百円玉を探し出してボックスに戻った。

 再び飛び出してきたのは一分ほど後……

「リアル!! 大変だ」

「十円玉なら持ってないぞ」

「そうじゃない。お前たちの処分命令が凍結された」

「なんだって? 凍結? どういう事だ?」

「理由はわからない。とにかく親父は僕が間違ってお前を殺したりはないために、しつこく電話をかけていたんだ」

「ちょっと待て! じゃあ俺たちを追い回していたのは……」

「あれはシーガーディアンだったんだ。いや、おかしいとは思ったんだよ。問題起こして辞めさせた村井を雇うなんて」

「とにかく、このことは瑠璃華にも」

「そうだね」

 糸魚川はボックスに戻る。

 そしてすぐ出てくる。

「十円玉ならないぞ」

「まあ、そうなんだが、処分命令が取り消されたのだから首輪の通信機使って大丈夫だぞ」

「ああそうか」

 俺は数か月ぶりに首輪の通信機を使った。

 そして……

 瑠理華がさらわれたことを知ることになる。

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