表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

若きじじい

公園にいるのもつまらなくなったので帰ろう。陽がもうすぐ暮れそうだ。

指定席のブランコから降りて歩きだす。

右足を上げたら足下に一匹の蟻が歩いていたので、バランスを崩して転ぶとこだった。

このまま足を下ろしてたらどうなってただろ。死んだかな。

蟻は一回踏まれたくらいじゃ死なないって知ってる。でも二、三回踏まれたら死ぬんだったかな。残りライフを減らさないでやったんだ。感謝しろよ。

オスかな、メスかな。歩いてるくらいだからオスなんだろうな。働きアリだもん。

もし彼が踏まれたとしても足下を歩く蟻が悪いんだ。わかってるんだろか。みんな君よりデカイんだ。あっという間にやられちまうぞ。

彼はそのままよたよた歩いてる。蟻はあっち行ったりそっち行ったり、そうかと思えばキョロキョロしたり一匹で騒々しい。でも楽しいんだろな。そういうの。

蟻の巣の入口って、ブランコの近くに沢山ある。もしかして繋がってんのかな。二世帯住宅みたいに。なんかヤダな。仲間が多くて。あいつも他の奴らといるの嫌になったのかな。成虫だから大人だけど家出くらいしたくなるよね。

あいつが巣の入り口近くに着く。ちょっと戸惑ってる。やっぱり家出なんだ。無理に帰らなくてもいいんだよ。多分一匹で小さな巣くらい作れるさ。

でも帰った。一番手前の入り口から。地中の賑やかさが増した、気がする。気のせいか。


ふと気付くと陽が暮れていた。僕も家に帰らなきゃ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ