Nach(ナーハ)~後~
とうとう次回は過去の話に突入します!!!
これまで過去と言っても詳しく書かずにとっておきました!
ですが次は、過去のほとんどの話をしたいと思います。
あ、泥葉の過去だけですけどね。
・・・・・・・
霧葉と泥葉の弐重契約。
嘘の戦争の終結と結末。
無姫との上下の出会い。
・・・・・・
さぁ!お楽しみあれ!!!
……
………
少女等反省中…Now Loding…
「んで、なんで全員こんな物を?」
『………』
「黙ってちゃわからないよ~」
…あるぇ~俺的には言い訳してくれた方が嬉しいんですが…
「私は携帯を取りに行っただけです」
「気付いたら持ってた」
「お風呂の、写真を撮りに…」
「封架が一番怪しくないように感じるけどさ、さっき携帯開けたらカメラモードだったのは黙っといた方がいいか?」
「……な、な、ななんの話し?」
封架のキャラでキョドるとなんかこう…くるものがあるな…うん、スゲーな…
「てか全員言い訳出来てねぇからな!?説得力の欠片もねぇよ!?」
「私はたまた…」
「まだ言い訳か無姫」
「うっ…」
虚葉は目線を霧葉に向ける。
「これ…プロも選ぶ…」
「いやいや誰も一眼レフカメラのいいところなんて聞いてないからな!?」
なんつ~厄日だ!!!久しぶりに会ったやつとかほぼ初対面のやつにツッコミいれなきゃいけない日ってなんなん!?
「ハァ~取りあえず説教はここまでだ」
なんでカメラを持っていたかはあえて聞かないでおこう。
聞いたところでどうせ本当のことなんざ言わないで、変な解答しか返ってこなさそうだし…
「さて全員集まったことだ、Lugeについて話しをする…が話すことがこれといってあるわけじゃないんだ」
全員が「え?」と声を漏らす。
が、お構い無しに話しを続ける。
「霧葉はLugeの人間だから、といって戦闘タイプではないのは俺が一番知っている。そして無姫はこちらがわで俺のサポートで、封架は…主に封印を使う家系なのは知っている。だが封架はどこにいたい?」
俺は全員のタイプを取りあえず口に出して言ったのだった。
「確かに封印を主に使う家系だけど…八割がたが対人外用…」
あれ?なんかもしかして俺…凄い危ないやつ住居人にしたのか?だって対人外用って、あれだろ?所謂化物専用ってことだろ?
「の、残りの…二割は?(ゴクッ」
俺は質問した後大きく唾を飲み込み、封架の次の発言に耳を傾ける。
「…普通の封印魔法」
結構期待していた俺がいたのでちょっと残念である結果だった。
「ん~お前はこっちで待機な。んで霧葉も待機、そんで無姫はいつも通り生成作業しながら空間魔法共有でサポートな。後のことは俺がやるから」
「え?ちょっと待ってください」
話しを完結させたところで封架が質問を持ち掛けてくる。
俺は封架にビシッと人差し指を向けながら封架を指す。
「はい封架嬢!!!」
「そのテンションのツッコミは無姫さんに任せて、貴方は正気ですか?」
「…どういう意味?すいません詳しくお願いします」
封架はLugeのサポート、簡単に言うとこちらがわに残って援助する方の説明をしてくる。
「いいですか、まずサポートはいくつか種類があります」
封架は俺が座っていた一人用のソファに来て俺に席を変われと言わんばかりの目線を向けてくる。
俺はなにも言わず封架が座っていた三人用のソファの真ん中に移動する。
「一つは無姫さんのような空間魔法を駆使してサポートするRaum(空間)。
二つ、Lugeからの汚染を防ぐ維持役Stabilitat(安定)。
三つ、魔力を増やすための魔増係りVertreter(代理人)。
四つ、Lugeの地形サポート師Garten(庭)。
五つ、敵のステータスを見分ける見切り屋Geheimnis(秘密)。
六つ、天気に関することを予測する予想師Ahnung(予感)。
七つ、これは稀にしかいないサポート役で、生成、言うなれば想像した物を創造し、魔力と引き換えに実体化させる高等技術、才能が無い物には絶対の確率で習得不可能と言われてる役です。
名を、Begierde(欲望)
…今挙げたの以外にもまだ他にもいくつかある。
だけど虚葉、貴方が必要としたのは無姫さんのRaumと、Begierdeのみ…どういう
意味か、わかる?」
…やっべ~全然頭に入ってきてねーよ…
てか俺呼び方ぐらいしか知らないよ!?そんな役職まで詳しくわからねぇよ!
詳しく話せとは言ったけどさ?まさかここまでとは…恐るべし爺の娘…
「…zzzZZZ」
なんか静かだなと思ったら霧葉の野郎寝やがった!
心の中で霧葉にツッコミを入れた後封架の問いに答える。
「ごめん…まったくわからん…」
俺が押し黙ると封架嬢が呆れたかのように溜め息をつきながら首を横に振る。
「貴方、本当によく戦争の中で生きてこれましたね…いいですか?普通なら、いえ、普通でなくてもStabilitatはいるものなんです」
「えぇ~っと~」
「維持役です」
「あ、そうそう維持役ね」
「…本当に、役職もわからないのですか?」
「ん、んぅ~だって覚える意味なかったしさ~」
Ersatz
この時私は、これでもかというぐらい内心驚いていた。
彼はたった二つのサポートで今まで生き延び、しかも戦争をも終結させたのだ。
「あ、だけど」と彼は話しを続ける。
「前は眼あったしさ、その時と比べると確かにLugeにいるのは厳しくなった感覚はある。だけど…なんつぅ~かな~、比べちまうんだよな~」
私が「比べる?」と疑問を抱くと虚葉は笑顔で答えてくれる。
「Kriegを持ってるのと、Lugeにただいるのってことをよ、比べちまうんだよ」
…私には彼の苦しさがわからない。
私がわかるのは戦争が終結する数十分前の…夜霊 虚葉だけである。
だから当然、虚葉がなんの為に戦い、殺し、壊し、終わらせたか…なんて知らない…
その過去には触れてはいけない気がする。
私には、聞く勇気がない…いや、必要なの勇気じゃない…それを理解し受け入れられる力が必要なのだ。
「………」
Ersatz
笑いながらちょっと重いことを言うと、封架は黙り込んでしまった。
俺は空気を変えるべく笑いながら話し始める。
「あ、いやでも今はその重みがなくなったからさ、比べるにも今は霧葉の方が大変なんだよな~って方向に話しが逸れるわけさ」
「……ふ~ん」
唐突に右隣に座っていた無姫が頷く。
「お前も寝たかと思ってたぞ無姫」
「いやいや、私も結構虚葉の過去には興味あるんさ」
「そういやお前にも話してなかったっけか?戦争終結の前の話し」
「あの時の虚葉さ~前のことは聞くなオーラプンプンだったじゃん?」
「あの時は罪悪感しかなかったからな~眼と戦争の後ってことと、こいつ置いてったってこととか…色んなことが有りすぎてよ、他のことは考えられなかった時期だったんでね(笑)」
「…虚葉」
俺が馬鹿みたいに笑顔を作っていると、封架が俺の名前を呟くように言ってくる。
「なんだ?」
「…私は、その過去を知りたい…だが私は自分にその権利があるかどうかが、わからない…」
「権利なんていらね~よ、ただ…聞くのであればお前らはきっと、呪いってもんがいかに有能で、無能で、強制力があって、支配力があって、中毒性があるかを知ることになる。そして俺がどうゆう存在かってこともな…」
俺は間をちょっと置いた後「それでも聞くか?」と続ける。
「興味あるしね」
「…同じく」
「……わかった。んじゃ話す前にお茶でもいれるか」
……そして長く短い過去の話しをすることになったのだ。
今回はリビングに集合したときのお話をさせていただきました。
作者の自分としても霧葉の考えが読めないのが難点です(笑)
最近は無姫のお馬鹿さんキャラが気に入ってます。
封架は多分同居人の中でも一番のLuge知識人ですね。
結構自分で書いててわからなくなりますねあれは(笑)
ではまた会う日まで!!!