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Luge  作者: トト
3/7

Zerbrechlich Vergangennheit(ツェアブレッヒリッヒ フェアガンゲンハイト)~壊れやすい過去~

チッス!チョッス!チャリッス!おっすおらトト!


…いつも通りでいきましょうか(笑)


すいません二話書き終わったものでちょっとテンション上がってます。


いや~にしても題名が、長い!!!


そして厨二臭い!!!


でも…厨二病…好きです。


一話で言うのを忘れていたのですが、この作品非常に読みにくいと思います。


そこをどうか多めに見てやってください…


ではどおうぞお楽しみあれ。

…虚葉に出会ったのは三年前の人間の世界に迷いこんだ時だった。


私は餓死寸前だった。


元々私はLuge(リューゲ)の人間だ。


しかも目が見えないという障害持ちである。


目は見えないがその代わり、鼻と耳がとても敏感になっている。


だからLuge(リューゲ)から世に世界が変わった瞬間すぐ気付いた。


聞いたこともないような音と聞いたことのある音ががそこらじゅうを行ったり来たりである。


だが聞こえる音は三種類しかなかった。


行ったり来たりする聞いたこともない機会のような音と聞き覚えしかない雨の轟音と大嫌いな大勢の人間が歩く音。


本来ならば他の音も聞こえてもおかしくはなかった。


だがその可能性の音は全て雨の轟音によって0にされていた。


私は泣きそうになりながら、そして震えが止まらない足を必死に動かそうと雨で冷えきった身体をどうにか動かそうとした時だった。


…私は立つことすら出来なかった。


そして悟った。


(ここで、死ぬんだ…私…)


最早「空腹」という二文字はなかった。


減り過ぎてどうやら限界を突破したらしく、ただただ身体に力が入らないだけだった。


(まぶた)が徐々に重くなってくる。


睡魔とは少し違うような重さである。


まるで死に誘われて眠るような感覚…


これが死ぬ直前の感覚なのだろうか?


なにも見えない目なのに、まるで見えてるかのように瞼を開けていたが、それも終わり、音どころか感じもない。


感じる感じない以前に地面に倒れているのだ…


私の事情を知っている者ならばこの光景はまさに滑稽であるだろう。


「……」(バシャッ


この耳元でなった音はきっと水溜まりを足で踏んだ音だろう。


そしてその音はまた私にとって嫌いな音ではなかった。


…?雨が、止んだ?いや、雨の轟音は未だに続いている。


きっと今さっき私の耳元で水溜まりを踏んだ人が倒れている私に傘を挿してくれているのだろう。


…仮説に過ぎないが…


不意に声がかかる。


「お前…Luge(リューゲ)の人間か?」


「……(コク」


私は喋る気力がなかった。


そして動く力も、生きる…感情も…


「お前…死ぬのか?」


「……」


「死ぬには惜しい人材だな。見た目といい、その未知数の能力の可能性といい」


彼は…なにを言っているのか?この時はゴミ屑程度もわからなかった私。


「お前に選択肢をやるよ、生きたいか…死にたいか…っていう簡単な選択肢を」


簡単?違う、この選択肢は一つの命を賭けた死神の遊びだ。


役で例えるなら彼は死神で、私は死に損ないの道化師だ。


私は今の一瞬に道化師に仕立てあげられたのだ。


周りの状況と私の状況を掛け合わせて彼は死神に化けた、賭事が大好きな死神に…


「喋れないのか?」


「……」


今の状況下では喋れないのが現実である。


「…あぁなるほどな」


さっきからこの人はなにを言っているんだ?


「お前、腹減ってんのか?」


「……」


「まだ死んでねぇみたいだけど、頷くことも困難か…悪いな、さっきの選択肢は無しだ。お前にはまだ生きてもらうぜ?」


私はなにも喋ることが出来なかった。


ただ聞いて疑問を増やし、恐れることしか出来なかった。


彼は私をおぶり歩き出す。


疑問を増やし恐れることしか出来なかった私に、安心感が出てくる。


彼の背中は大きく、暖かかった。


温もりを感じたのだ。「愛」というものを知らない私にとってその背中はとても居心地が良かった。


そんなことを考えてるうちに私はいつの間にか眠っていた。


後々起きて思ったのはよく空腹で倒れたのに寝て起きれたな~というものだった。


だがそこには今の私の状況下の立場に立っていれば誰でも反応するであろう匂いがしたのだ。


ご飯の匂いだ。


だが起きたところはまったく知らない空間だったのだ。


とてつもなくいい匂いだった。


空腹のせいもあるだろうが私はここまでいい匂いのものを嗅いだことがないと断言出来るぐらい大げさだった。


立とうとするがやはり力が入らない。


私が諦めて寝転がるとドアが開く音がこの空間に響く。


「また寝るのか?空腹で死んじまうぞ?」


なんとか上体を起こす。


すると彼は私のことをお姫様抱っこしてくる。


「ひゃっ」


私はつい高い声を上げてしまう。


「腹減って倒れたのによく声だせたな、なんだ?お姫様抱っこはきらいか?」


「……(ブンブンッ」


首を精一杯横に振る。


嫌いじゃないがいきなり触られたので驚いただけだ。


「そっか、んじゃこのまま下いくぞ~」


…暖かい、なんでこんなにも暖かいのだ…


私が内心ちょっと落ち着いているとなにかに腰を掛けさせられる。


良い匂いだ。


きっと今、目の前にはご飯が並んでいるに違いない、だが…見えない…


「口開けろ」


え?いや…何する気だこの人は!


「開けろって、食べないのか?」


「…自分で…」


私はなんとか重い口を開く。


「だってお前目、見えてないじゃん」


それは…そうだけど…


「…アッ」


私は観念して口を開く。


「今日の夜飯は俺特製エビピラフだ」


「……(ゴクッ」


………お、おいし過ぎる……


「…アッ」


「アハハハ、気に入ってくれたかい?ほれ」


暖かい、凄い…暖かい…それこそ…


「…ぐすっ」


涙が出てくるぐらいに…


「んっ」


私は彼にスプーンを要求する。


すると彼はそれがまるでわかっていたかのように持っていたスプーンを私の手の平に置いてくる。


その後彼は私の左手を持ってエビピラフがのっているお皿に手を置いてくれる。


…私は涙をボロボロ流しながら食べた。


無我夢中で、食べた。


それはお腹が減っていたというのもあったがそれ以前に…美味い、こんな美味い物が世にはあるのか…そう思った瞬間だった。


そして彼の優しさに…私は惚れたのだ。


Ersatz


俺が霧葉に会った時のことを思い出していると…?


さては、こいつも同じことを思い出してやがったな~


霧葉が頬を赤くしてヨダレが今にも垂れそうな時は大抵こいつに会って一番最初に食わせたエビピラフのことを思い出してる時なのだ。


あ、これ豆知識な。


「でも残念だったな霧葉、今日はうどんだ」


「……っえっ!?」


凄い驚きかただな…


最初に「っ」入れて最後にも「っ」入れて驚くやつ初めて見たよ(笑)


「思い出に浸るのはここまでにしとこうぜ」


「…うん」


霧葉はちょっとしょぼくれながら頷く。


「まず、何故呪いが…」


「ちょっと待って…」


「はい?」


「そういえば、虚葉、私に嘘ついた…」


嘘?いつ、というかなんの話しだ?


俺が首を傾げると霧葉は自分の目を指してもう一度言ってくる。


「嘘、ついた」


……おっと~思い出しちゃったぞぉ~


「あ、あれはしょうがないだろ!」


「なにが…?なにが、しょうがないの?」


怖いです。正直に…怖いです!!!


なんだあの光を失いに失った目は!!!


お前は見た人を石に変える伝説上のあれか!?あれなのか!?


「…ついた、よね?」


「つきました!!すいませんした!!!!!」


正直に謝ることにした俺であった。


………


それからその嘘について色々話しをした後呪いの話しに変えることに成功した。


「それで、なんだがよ、お前目の色が元に戻ってるやん」


「…はい?」


なにそのなんの話しですか~?的「はい?」は…


ちょっと不安になってきたじゃん。


「だから蒼色に戻ってるって」


「…嘘は、よくない…」


一番驚きたいのは俺なんだけどな。


「ちょっと待ってろ」


俺は霧葉の後ろ側に位置する扉に向かう。


一度振り返って霧葉を見ると、心ここにあらずと言った表情をして俺がいた場所をジッとみているだけで動こうともしない。


「無姫~」


「…なに~?」


「ちょっくら鏡持ってきてくれ~い」


「……わかった~」


おいおいなんだ今の間は…


「初めて、見る…」


「あ?なにを?」


不意に霧葉が口を開く。


「…母親譲りの、この目を…」


「そうだったっけか?」


「…うん」


今にも泣きそうな声で頷かれる。


ガンッ「…虚葉~持ってきたぞ~」


なんだ今の鈍い音は…


「…おい」


「え?なに?」


こいつ馬鹿なのか?いや馬鹿なんだよな。


馬鹿じゃなかったらこんなこと思い付かないもんな。


「お前それ風呂場の鏡だろ!?手鏡でいいよ!手鏡で!」


「嘘…でしょ…」


「本当だよ!現実見ろよ!」


なんで俺はこんな馬鹿に拾われたんだ…なんか、酷く心が痛みます。


「え~でもこれもうくっつかないよ~?」


「ふざけんなよ可愛いじゃねぇかよ!でもな!それくっ付ける作業すんの俺なんだかんな!?」


「…ごめんなさい」


「これで今日の夜飯のことはチャラで」


「くっ、う~わかった」


口を尖らせながらだが、承諾してくれた。


「その鏡は風呂場置いとけ、んで置き終わったら手鏡持ってきてくれ」


「あいさー」


あ~なんか疲れたぜ…


「賑やか…」


「そうだな~、俺も変わったよ、お前も変わったけどな」


「私?」


「あぁ、前よりちょっと…暗くなったかな~って」


呪いのこともあるし。多分ニ年間会わなかったうちに色々あったのだろう。


あの呪いを持ったままニ年間どう過ごしたかは計り知れないが。


「私…呪いを見たこと、少ししかない…」


「急になんだ?呪いを少ししか見たことないって…見るもなにもお前に宿ってるからな」


「違う…そういうことを言ってるんじゃ、ない…」


ん?本当にどうしたっていうんだ?


「言った、よね?私、呪いは虚葉がいなくなった後、効力が無くなったみたいに起動しなかったって」


「あぁ、そんなようなこと言ってたな。それが、どうかしたのか?」


俺は霧葉言ってることがまっと言っていいほどわからなかった。


そして、なにを考えてるのかも、なにを感じているのかも、なにを見ているのかも…わからなかった。


この日の霧葉は、人間が想像出来る範囲を確実かつ明らかに超えていただろう。


そこまで考えさせられる。


それが、あの呪縛の目……Krieg(クリーク) Auge(アウゲ)(戦争の眼)である。


霧葉は俯きながら言う。


「たまに…本当に極たまにの、話しなんだけど…」


俺はさっきと同じ場所に座り話しを聞く。


「人の未来や、寿命、今どんな気持ちで、どんな気分なのか…これからなにをして、なにがあったのかが頭の中に、刻まれていく…」


確かにそうだ。


霧葉が所持している眼は、そんな感じで情報を与えてくる。


だが、違う…実際のところそんな生易しくはない。


俺の場合は刻む、ではなく植え付けられていく、と言った感覚の方があっているだろう。


あれは麻薬だ。


人の精神を(むしば)み、狂わせ、壊していく。


俺はそれで壊れた。


…全部潰したくなる、そこにある全ての物を…


引きちぎりたくなる、そこにある全ての生という概念を…


消したくなる、そこにある世界という生命を…


眼からは楽しさのあまり血の涙が流れ、身体は自由に動く、撃って…撃って、撃って撃って撃って撃って撃って撃って!!!!!!!


頭を撃ち喉を撃ち、心臓を撃っては腹を撃つ。


今でも覚えている…銃弾が底をつき、リロードする時に鉄と鉄がこすれあってシュンッと鳴り響く、

マガジンは下に落ちカタン、と高いような鈍いような音を奏でて死んでいく。

ゾクゾクする…あの時の俺は、血を浴びることに喜びを感じて人を殺すことに快楽を得ていた。

笑っては撃ち…また笑っては撃つ…


「虚葉?」


「……え?」


俺がまだ眼を持っていた頃の感覚を思い出していると、無姫が手鏡を持ちながら扉の前に立っていた。


「お、悪いありがとな」


「まぁ~うん、どういたまして~」


「いたまして~ってなんだよ」と突っ込もうとしたがやめておく、面倒になるのはごめんだからである。


今言うことかどうかと言うと絶対今言うことではないことを言わせてもらう。


自分で言うのもなんだが俺はちょっとオタク気味である。


オタクという存在を受け入れたのは高一の頃だった。


オタクになってまず考えたのが、眼を持っていた時代のことだ。


なんせ眼を持っていた頃なんて血を浴びることに~とか、人を殺すことに~とかまさに厨ニ病!!


っとまぁ~簡単に言うと眼があった時のことを思い出すと罪悪感とかもあるんですが…恥ずかしいというか……


あぁ!!駄目だ!!言ってるこっちが恥ずかしくなってきた。


「虚…葉?」


「は、はい!?」


「顔、赤い…」


やっべやっべ!!顔に出さないよにしないとな…


「虚葉~」


「はい?なんだい食いしん坊の無姫さんやい」


「その食いしん坊の無姫が言わせてもらうぞよ…飯はまだかぁぁぁぁ!!!!!」


「うぉう!!!」


俺はあまりの声量に尻餅をつく。


「…食いしん坊の無姫より」


「いや…もう、出来てます…後はうどんをゆでるだけですはい」


「……野球しようぜ」


俺はなんとか立ち上がる。


無姫は変な言葉言い始めたし…


「ま、まぁ~霧葉、ほれ」


霧葉は「んっ」と手を伸ばして手鏡をとると、そっと自分の顔に持っていく。


「…あ…うっ…」


彼女は泣いた。


本当に母親のことを思っているのだろう。


羨ましいかぎりだ。


「…泣くほどか?」


「……(コク」


俺は空気を一変すべく無姫に言うのである。


「…さて無姫、封架呼んでこい、飯にすっぞ」


「あいあいさ~」


「ほら霧葉、シャキッとしろシャキッと…泣くな、笑え、お前の母さんが何人で、何処に住んでいて、

なにをしていたかなんて知らないし、これからも知る機会なんて多分ないだろう」


「…あ」


霧葉がなにか言おうとしたがお構い無しに続ける。


「でもな、どの親も自分の子が泣いてる姿を嬉しく思うやつなんざいね~の、あいや、全員が全員そうとは限らんけどな」


俺は思ったことを言った。こいつの母親のことも言った。何も知らないが、言わせてもらった。


何故かって?


飯を食うのに必要なのは涙じゃなくて…


「……(ゴシゴシ」


霧葉は涙を袖でふき俺は思う。


そう、こうゆう眩し過ぎるぐらいの笑顔の方が飯が美味くなる。


ご飯には愛情を…


お皿には美味しさを…


食卓には笑顔を…


俺が学校でケンカしたりした時によく母さんがご飯食う前に言ってくる言葉だ。


………


「封架呼んできたぞ~」


「うっしゃ!んじゃうどんゆでますか!」


…あれ?うどんがない。


何処を見てもない…あ、そっか。


「うどん買い忘れた」


一同『…………』


「三分間待ってやる」


おっと無姫がグラサンかけて何処かの「目がぁ~」みたいに言ってきた。


「い、行ってきます!!!!」


………


それから俺はうどんを買い家に戻る。


当然三分で戻ってこれるわけでもなく、ラリアットをくらい、その後飯を食い、皆が風呂に入って行ったので今は一人でソファに寝転がってるわけである。


俺は考えていた。


当然呪いのことである。


疑問はいくつかあった。


呪いの効力について…


まず極たまにしか起動しないという点だ。


呪いの効力というのは最初の方に言ったと思うがほぼ絶対だ。


呪いを無効にする道具が順序的には優先される、が、まずこの道具というのがレア過ぎる。


手に入れるのなら雷に一日五回以上直撃をくらうぐらいの運が必要とされる。


呪い無効の道具、これは極稀に身の回りに宿る力だ。当然宿る道具自体は選べない、だから持ち運びにとても適している物に宿れば、そうでない物にだって宿る。


そして長年使っているもの、所謂アンティークと言うやつだ。


そうゆう物に呪いは宿りやすいと聞いたことがある。


本当かどうかはわからんが……


んでその無効にする道具を持っていれば多分霧葉が言っていたぐらいの効力で済むはずだ。


あ、言い忘れたがKrieg(クリーク) Auge(アウゲ)には無効にする効力をかき消す程の力があるため無効には出来ない。


ただ弱体化はするため持っていたほうがいいに越したことはない。


にしても症状が違い過ぎる。


いくら効力が弱まっているからってあの麻薬的効果を避けられるはずがないのだ。


だが、霧葉の口からは「刻まれていく」ということしか聞いていない。


あの状態なら「刻まれていく」という言葉に続いて「中毒性がある」という言葉が出てもおかしくはないのだ。


我慢しているのか?


いや、それはないな…


元々は俺の呪い、心配をかけるかけないなんて気にすることではない。


…なにかがおかしい…


麻薬的効果があるかどうかは後で霧葉に聞けばいい。


そして次の疑問だ…


眼の色が元の色に戻っていたことだ。


あの現状は呪いが解けた時にしか起きない現状だ。


なのに霧葉の眼は綺麗な蒼に戻っていた。


だが、片目だけの話しだ。


効力が弱まったからと言ってあんな風になったりするわけでもない。


両目の色が蒼に戻っていたら呪いが解けた、と考える他ないが、片目だけ…


弱まっても呪いは呪いであることに代わりはない。


…わからない…


やはりこのニ年間の間になにかあったのか?


いやしかし、俺がいなくなってすぐ「呪いの効力が無くなったみたいに起動しなくなった」


…俺が霧葉に呪いを移したのはニ度…


一回目の時は包帯を巻いていた。


だが二回目は俺がLuge(リューゲ)に行った後一回目の時にしておいた契約。


弐重契約で眼をまた自分に戻し、再度霧葉に戻した。


…二回目の時には俺はもういなかった。


……二回目だ……


二回目の時にはもうあの状態になっていたとしたら?


俺はここで父の言っていた言葉を思い出す。


…Ersatz…


「お前の呪いはな虚葉、妖怪に似ているんだよ…


妖怪ってよ、人が捨てた物や恨み、憎しみや悲しみが集結して命を授かる生命だ。


呪いは命を授からずに与えられる。寂しい魔法だ。だがな虚葉、


お前のその眼は人が創り出した呪いじゃない、妖怪と同じで天然的に出来た呪いだ。


だからもしかしたら命が呪いに宿るかもしれんぞ~、ま~そんな可能性は最早0と同じだがな」


…Ersatz…


その可能性、あるかもしれない。


だがどう接触すればいいんだ?命があるからと言って知能があるかどうかも、


喋れるかどうかもわからない得体の知れないものだ。


…疑問は全て挙げてみた…答えを出すには霧葉の力が必要ってことがよくわかった。


…さて、霧葉に力を貸してもらう前に風呂でも入っておこう。


あ、まだあいつらあがってないのか…


「ふぅ~」


俺は溜め息を一つ…


目をゆっくり下ろす……


……

………

…………


「虚葉ぁ~風呂空いたぞ~、虚葉?」


「…ん?あ、あぁ」


どうやら寝てしまったようだ。


俺は風呂場に向かう。


風呂場の引き戸を開けると右側に俺の身長の半分ちょっとを映すデカイ鏡…


「そういや~鏡直さなきゃな」


俺はぼやいた後服を脱ぎ風呂に入る。


………

…………


俺は数十分程度であがる。


結構風呂はすぐあがるタイプですはい。←自己申告。


風呂に浸かるのがあんまり好きじゃないだけなのだがね。


風呂あがってパンツを穿くと唐突に引き戸が開く。


「あん?」


「あ、ども」


封架だった。


そんな驚くことなく棚に置いてあった携帯をとる。


「…なんですか?」


「いや、お前結構霧葉とキャラ被ってるな~と思ってさ」


「そうですか?」


「ん~そんな感じがする」


「では、キャラ変えましょうか?」


「え?変えるって言って変わるもんなの?」


「任せてください、どんなキャラをご希望でしょうか?」


…ゴクッ…

出来る…ものなのか?


「ち、ちなみにどんなキャラが出来るんだ…?」


「まぁ~全般的に」


ぜん!ぱん!てき!にぃ!?


…(ゴクッッッ…


俺はさっきより喉の音を大きくして封架を見る。


「じゃ、じゃ~元気っ子」


どうだ!いかにも今のお前からは考えられないキャラを選択してやったぜ!!!


「……ねぇねぇ泥葉!散歩しに行こう散歩!…ん?なに?私の顔になにかついてる?」


…な、なんだ…これは…


この犬のような性格、笑顔…


「早く着替えて着替えて」


「封架…」


俺には彼女のお尻から尻尾すら見えた。


…これが、封架 凜!!!


「なに虚葉?早く早く~」


「もう、いいぞ」


「ん?なにが?」


「いやだから…」


「なにしてんの?」


あ…無姫姫の登場である。


「虚葉にやれと言われた」


「えぇ!?ちょっと!?なに平然と俺が悪いみたいなこと言ってんだよ!」


やはり女は怖い…


てか、この格好は…まずいよな…


パンツ一丁だしさ、ほら…あんの目!人をなんだと思ってやがるんだ!


「虚葉…」


「いや、なに然り気無く登場してるんですか霧葉さん」


なんで全員集合してんだよ、なんですか?皆俺の裸狙いですか?


ん?封架は写メ…


あれ?なんで無姫はデジカメ持ってんだ?


お!?なんで霧葉は一眼レフカメラ持ってんだ!?


『……あ、これは…』


すっげ~この女子三人カメラがつくもの掲げてハモりやがったよ。


「うん、取りあえず全員…リビング集合な」


『…はい』


どうですか?とても中途半端なところで終わったでしょ?


ワイルドだろぉ~?


…すいませんでした。調子こきましたね(笑)


本当はこの続きは書き終わっているんですが、あ!


続きと言ってもリビングに集合したちょっと後ぐらいまでですけどね。


そんなに長くしたら読むのがだる過ぎるなぁ~と思いまして~


…リビングに集まった後ぐらいまで投稿すればよかったですね。


す・い・ま・せ・んぅ~


すいません。


ではまた会う日まで~

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