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第18話 おでんレボリューションズ


「あの…」

「なんだい?」

「なんですか…

このセットは?」


ななが周りを見る。

クイズ番組のような

席が3つ、

それぞれ等間隔にある。

番組ならお客さんから

見て左から慎治、怜治、

ななの順に座っている。

机にはフリップボードと

マジックが置いてある。

司会者の席には

以前三人が強盗を

捕まえた店の店長が

座っている。

ななの質問に

店長が答える。

「君達には依頼書を

送ったハズだが…」


そう、ななは店長の

依頼でここに来た。

がしかし、

「依頼内容は分かります」

「じゃあなんで?」

「このセットの

必要性が分かりません」

「君達により良い

革命を考えて欲しい

ためにわざわざ、

作ったんだよ」


(お金の使い方を

間違っている…)


ななは困惑した。


「そう、革命だっ!!

おでんのおでんよる

おでんのためのおでん!!

つまり、革命だ!!

君達にはその義務と

知恵がある!!

頑張ってほしい!!!

だから、私の私財を

投じてこのセットを

作ったのだ」


WJCの今回の依頼…

おでんの新メニューを

考えよう!!!…DETH☆


「「「はあ…」」」

やる気のない返事。

が、店長は気にしては

いないようだ。

ドンドン熱が上がる。

「私がおでん仙人に

教わり、早40年…」

(おでん仙人って何もん!?)


「仙人の母国である

インドでの修行の日々が

思い出される…」


(おでん仙人って

インド人!?インドに

おでんあるのかっ!?)

慎治も声に出さず

ツッコむ。


「私は今だと思う。

おでんであるようで

おでんでない…」


(じゃあ、おでんじゃないね☆)


怜治も慎治に続く。


「おでんの革命児を

作るべき時だと!!!

おでんマスターを

目指す若き三人よ!!

今こそ革命の時だ!!!」


(((ただのおっさんが

おでんについて

泣いて語るって

どうなの?)))


店長の頬には

一筋の光の道が…


「では、始めよう!!

新メニューを

革命の風雲児を

ン~~~~♪

シンキングっ☆」


「店長、そんなキャラなの!?」


というわけで

三人は新しい

おでんのメニューを

考え始めた。


慎治、怜治は

さらさら書けているが

ななはずっと

頭を抱えている。

「う~ん、こういうの

苦手なんだよなぁ~」

マジックがあまり

すすまないななに

店長は

「どぉ~したのぉ?

ファイト☆」

「店長キモっ!!」

思わず罵声が出る。



10分後…

「では、マジックを

ON THE table☆」


三人はマジックを

tableに置いた。

「うう…良いもの

思い浮かばなかった」

ななは疲弊しきった

顔をしている。

「では、慎治君の

フリップをopen!!」




[カンパン in THEハンペン]


「語感だけだろっ!!」

「いや…」

ななの批判に

怜治が静かに言う。

「良いダジャレだろ」

「それってやっぱり

語感だよね!?」

「採用☆」

「簡単だなっ!!店長!!」

「いや~響きが良い」

「やっぱ語感!?

語感より味でしょ!!」



「じゃあ、次に怜治君」





[こんにゃく ON

こんにゃくゼリー]


「それってこんにゃく

オンリーじゃん」

「お年寄りは注意」

「否定なしなのね!?」

「まあまあ…採用」

「また?それで良いの!?」



「では、なな君の」




[ちくわ with チーズ]


「すでにあるんじゃん?」

怜治が言う。

「ええ!?」

「コンビニとかで

あると思うよ。

ねえ、店長?」

「うむ。店にある」

「うう、ゴメンナサイ」

「が…」

店長が続ける。

「チーズを北海道の

最高級のにするので

採用☆」


(((もしかして

全部採用する気じゃ)))





「じゃあ、二周目!!」

慎治がフリップに

チョコチョコと

何かを書く。




[昆布 ON the ライス]


「別の料理じゃん!?」

「いや…」

また怜治が反論する。

「おでんではない、

という点では革命では

ないだろうか?」

「じゃあ、だめじゃん」

「採用☆」




「では、怜治君」





[コング with 鈍器]



「怖い怖い怖い!!

しかも食べ物じゃないし

もう論外!!」


「語感を大切にして

考えました☆」

「味を大切にしろぉおお!!!」




「次になな君」




[大根+だし汁]



「「「まんまじゃん!!!」」」

「うう…」









「いや~ありがとう!

多分、革命が起きるよ」


あのあともう一周

考えた。


慎治[鶏肉+秘伝のたれ]

(間違いなく焼き鳥)と

思ったなな。

怜治[おでんプール]

店長が私財を投じて

作るらしい…。


なな[だし汁+ライス]

みんなから「おやじか」

って言われたななは

少し凹んだ。


結局、店長は

すべてを採用した。

「店、大丈夫かな?」

帰り道。二人に聞くと

「「無理だな」」

即答。




1ヶ月後…

店の入り口には

[おでん売り場のことで店員達が蜂起と暴動を起こし、店長が変わったため、少しの間休業します]


という張り紙。


「革命は起きたな…」

「「うん」

慎治の言葉に

二人も頷いた。


おでん革命は成った!!!!




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