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プロローグへと続くエピローグ

 

 薄暗く狭く窓も無い、石で囲われた部屋。


 唯一の灯りは、床からの光の光線で描かれた魔方陣。


 その真ん中に、片膝を付いた男が、入り口の分厚い木製のドアの側に立っている槍を携えた兵士にユックリと顔を向けた。


 男と目が合ったその兵士は、顎を落とし驚愕の表情で、声にならない叫びを残して、左手で支えていた槍を構えようとしたのか? 握り直そうとしたのか? そのどちらでもなくただ慌てたのか? 槍を落とし、床を叩くその音がスターターピストルの号砲がわりかと、部屋を飛び出して走って行った。


 床の槍がカラカラと音をたてて、穂先で俺を指し示す。


 既に魔方陣は消えていた。

 

 「河津の野郎……時間まで戻っているじゃないか!」

 いや、まあ考えればそうか。

 あの時、ヤツは俺達を殺した。

 元の世界に戻る為には死が必要条件だったのかも知れない。


 そう考えると、奴が殺して歩いて居た者達は、元の世界に戻していたのかも知れない。

 もしそうなら……ヤツは魔王では無く救世主の方か?

 

 ……。

 まあいい。

 また出会うだろうから、その時に聞いてみよう。

 

 そうだ……。

 そうなのだ。


 俺は、もう一度この世界を旅するのだ。

 

 記憶と経験と言う……チートを持ってだ!

 

 だがそれを生かすなら、極力は同じ行動をせねば為らない。

 違う事……変化は未來も変える事に為る。

 その変えるべき場所を見極めるのだ!


 この世界で生き抜く為にも。

 俺に関わる仲間の為にもだ。


 そう心で決心した時。

 先ほどの兵士と合わせて数人が、男を取り囲み両腕を担ぎ上げて、部屋の外へ、廊下へと引きずり出した。


  兵士達の息遣い、生暖かさ、辺りに響く喧騒と足音。それらが懐かしさと共に、俺の決意と覚悟を確実に押し上げていく。


 始まりだ。

 

 今一度の物語だ。


 引き摺られる俺の顔は暗くて見にくいだろうが、それでもよく見ればわかるだろう。

 微かに微笑んでいた。



 プロローグへ続く。






             シュレディンガーのネクロマンサー   

                        完

最後まで読んでくれた方にお礼です。



ここまでの永らくのお付き合い

有り難う御座います


結局、最後の最後でギリギリ底辺を抜け出せました。

ブックマークを有り難うでした


その好意に見合う楽しみを提供できたのかは不安が残るところですが

出来たと思い込んで、次の話を考える事にします



もし、宜しければ、この小説のここの部分が良かった

ここが好きだ

ここの感じでこんな話を……と、有りましたら

是非に教えていただければ幸いです


それをヒントに次に生かそうと思います




最後に

感想もしくはレビューを頂ければ

それは、何よりの励みに成ります


今後とも

私……喜右衛門を宜しくお願い致します




なお、次のお話は最後迄書いてから落とそうと考えています

人気に左右されず

平常心で書き上げてしまおうとの事です

なので、少し間を置いての投稿と成ります

まだ、読みたいとおっしゃってくれる方は暫くお待ち下さい


また、楽しめるモノを書けたら幸いです



改めて

最後迄のお付き合い


有り難う御座いました





では、またいつか


           喜右衛門




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