第8話:レベルアップ
地下5階へと降りるとそこは代わり映えのしない洞窟型ダンジョンだった。
まあ、インターネットの探索者サイトの事前情報で知ってたけど・・・
ただし、この5階は他の階とは違いボスが存在する。
今回はこの階層で戦ってみて、行けそうならボスに挑戦するのもありだと思っている。
そんなことを思っているとさっそくモンスターのお出ましだ。
相手はハウンドドッグに続き、初見のグレイウルフだ。
こいつもハウンドドッグ同様に俺を視界に捉えるや走り迫ってくる。
こちらも負けずに牽制アンド俺の最大攻撃を放つ。
「ダークボール!」
俺の放った魔法は吸い込まれるように命中し、グレイウルフは勢いを殺されて立ち止まるがまだ戦意は失っていないようで、此方を警戒している。
しかし、その姿は満身創痍といった具合で息も絶え絶えである。回復の時間を与えるつもりはないが手負いの獣は危ないとよく言うのでさらに魔法を放ち、仕留めることが出来た。
倒したグレイウルフから牙と魔石を回収して探索を続ける。
その後、グレイウルフとの戦闘を5回程繰り返したところで変化が表れた。
今までは一匹に対して2回魔法を使っていたが1回で済むようになったのだ。
この変化には心当たりがあり、ステータスボードを呼び出して確認するとレベルが案の定上がっていた。
レベル7 御影 優斗
スキル
・索敵Lv:1
・体術Lv:1
・身体強化Lv:1
・闇魔法Lv:2
探索者になってから2年近く掛かってもレベルは5にしか上がらなかったが今日だけで2つも上がっていたことに驚く。今までひたすら1階で探索していたせいともいうが。
ステータスの確認も終え、少し疲れが出始めていたので一旦休憩にする。
「魔法は便利だけど、なんか体力と精神的に疲れるものがあるな・・・」
魔法の使用回数には個人差があり、レベルと比例しているやら個人の精神力に関係しているとネットでは言われているが正確には解明されていないし、いまだに誰もわかっていない。
それだけ魔法が使える人が少ないというのもあるのだが。
これまでの調子からして、今の俺は10回程で疲労し始めるみたいだ。
軽く休憩を済ませるとレベルが上がった高揚感からかまた、地下5階層の探索を始める。
この時、無理をせずに探索を切り上げておけば良かったのだが俺はレベルが上り、魔法というものに舞い上がっていたのだろう。
まさかあんなことになろうとはこの時は露ほども思っていなかった。




