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ダンジョンコアを手に入れたのでチートする  作者: くろのわーる
フェイズ2

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第44話




◇陽輝side◇




 壊された玄関へ勢いのまま突っ込み、物が散乱して荒れている部屋など見向きもせずに家族を探す。


「親父っ!美嘉っ!どこだ!?」


 呼び掛けに対する返事はなく。一つずつ部屋を巡り、確認していきリビングへ足を踏み入れた時だった。


 床に倒れる見覚えのある姿。


「親父っ!!」


 思わず叫びながら駆け寄る。


「う・・・うう・・・」


 どうやら息はあるようだが状態を見るにあまりかんばしくないように見える。


「親父っ!しっかりしろ!今、ポーションを飲ましてやるからな」


 うつ伏せに倒れていた父親を仰向けにしてアイテムボックスから取り出したエクスポーションを口元へ持っていき飲ましていく。


 エクスポーションの効果はてきめんで直ぐに意識を取り戻した。


「親父、大丈夫か?」


「ああ、陽輝が来てくれなかったら危なかった」


「それで美嘉は?何処にいるんだ?」


「美嘉は友達と探索者登録に行くと言って出掛けたから家にはいないぞ」


 確かに以前、妹の美嘉から自分も探索者になるとは聞いてはいたがまさかよりによってこんな日に登録しに行くなんてと思わずにはいられない。


「今から探しに行ってくる。悪いが親父はここで待っててくれ」


「わかった」


 アイテムボックスから護身用にミスリルバットを取り出し、父親に渡すとすぐさまダンジョン近くのダンジョン管理局へと向かう。


 ダンジョン管理局に向かう進むにつれて避難してくる人々が増える。恐らく心理的にダンジョンから少しでも離れようとしているのだと思うがダンジョンの方向に向かいたい俺にとっては邪魔で仕方ない。


 そこで人目にはつくが妹の安全には代えられないので覚えたばかりの飛翔魔法を使い移動する。


 逃げる人々の流れに逆らいながら頭上を飛んでいく。


 流石に人が集まれば、モンスターを引き寄せるには十分であり所々にモンスターの姿が見える。


 このまま見捨てて妹だけを探すのも気が引けるので速度を落とさないように飛翔しながら魔法を放ち、撃退していく。


 そして、間もなく探索者協会というところでモンスターから必死に逃げている二人の女の子が視界に入ってきた。


「(間違いない!美嘉達だ!)」


 やっと見つけて声をかけようと思った時、美嘉の友達が転びモンスターとの距離が迫っていく。


 美嘉がなんとか立たせようとしているがどうやら足を挫いたようでなかなか立ち上がれない様子だ。


 焦燥に駆られながら1秒でも早く辿り着けるように飛翔しているが間に合わない。


 美嘉自身もモンスターに追い付かれると思ったのか友達の前に立ち塞がる。


 このままでは不味いと思い咄嗟に声を張り上げて叫ぶ。


「美嘉っ!伏せろぉー!」


 俺の声に驚き、肩を震わせたがすぐに言葉の意味を理解したのか友達を庇うようして地面へと伏せた妹を見て最速の魔法を放つ。


『イレイザー!』


 俺の放った光魔法はレーザーのように光の線を引き、モンスターを貫いた。


 俺が妹達の元へ辿り着くのとモンスターがどさりと音を立てて倒れるのは同時だった。


「大丈夫かっ?」


 今だ体を伏せて震える妹は聞き慣れた俺の声を聞くとゆっくりと顔を上げた。


「お、お兄ちゃん~~」


 余程、怖かったのだろう涙声で俺を呼ぶ。


「迎えに来たぞ」


 俺が来たことで張り詰めていた緊張の糸が切れたのか泣き出してしまったが今は泣いている余裕はない。


「美嘉、泣くのは後だ。今はとにかく逃げるぞ」


 今の状況を思い出したのか美嘉も気丈に振る舞おうと努める。


「うん!」


 逃げる為、立たせようとする俺に妹が待ったをかける。


「お兄ちゃん、待って沙耶ちゃんが足を怪我して動けないの!」


 俺としたことが焦っていて友達の怪我のことを早くも忘れていた。


「悪い、沙耶ちゃん」


「い、いえ・・」


「とりあえず、これ飲んでくれるか?」


 そう言ってアイテムボックスから本日、2本目のポーションを差し出す。


「あ、あのこれは?」


「あ~、ただのポーションだから安心して」


 俺の答えを聞くと疑いもせずに飲んでくれた。


「どう?まだ痛むか?」


「いえ、もう大丈夫です」


 ちゃんとポーションが効いたようなのでさっさとこの場から立ち去ることにする。


「そう言えば、お兄ちゃん。さっき空飛んでなかった?」


「飛んでたぞ」


「すごい!ねぇ、あたしにも飛び方教えてよ!」


「いつかな。それよりも今は無事に家まで帰ることの方が先決だ」


「は~い」


 元気を取り戻した妹を宥めて友達の沙耶ちゃんをどうするか歩きながら考えるのであった。



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