パチンコ体験記〜いい大人がはじめてのパチ〜
台の知識なぞありません。
見たまま、覚えてる範囲で書いてます。
カジノ法案の賛否が問われる中、平然と街角にあるギャンブル……もとい、遊戯施設であるパチンコ・パチスロ店。生活圏にニ、三軒は必ずと言っていいほど存在し、場所によっては乱立していたりする。
さて、最初に言っておかねばならないのは、私はパチンコに対して推奨するわけでも、否定したいわけでもない。
ただいい大人になってから、初めて触れてみた率直な感想を記しておきたいと思っただけです。
パチンコというのは、お店から玉を借りて、それを遊戯台で減らしたり、減らしたり、後は減らしたりする遊びである。
玉のレンタル料は一玉4円から、1円、0.2円など様々になっている。高い料金で借りれば、その分増えた時のバックが大きい訳だが、店内を見渡せば1円に座る客が多い。
これはギャンブル性よりも、『打ってる時間が長くなる』事を求める客が多いと言えるかも知れない。ただ今の機種の特性として、ある程度打たないとバックが見込めないという面もあるのだろうが……。
パチンコの遊戯台は、右下にハンドルがついていて、それをひねる事で盤面の左下から玉が飛び出て、盤面の釘に当たりながら落ちていく仕組みになっている。
途中にある穴に入れば、賞玉がもらえて、一番下の穴に入ると失われる仕組みだ。
今の機種の多くは、盤面中央下部にある穴に入ると、スロットのリールが回り、そこで同じ数字が揃えば大当たりとなるゲームが多い。
大当たりになると、盤面の仕掛が動いて、賞玉が貰える穴が開く仕組みになっており、適当に打ってるだけで賞玉がたくさん返ってくる様になる。
私が向かったのは、1円パチンコの遊戯台。初心者がいきなり4円パチとかリスクは取れない。それほどにパチンコというのはあっさりと玉が呑まれるのだ。
少しでも長く打って、パチンコというものを知らねば……となると、1パチを打つのは決して逃げではない。戦略的転進である。
ちな、0.2円という機種はそれなりに古い台しかないので、選択肢が少ないので諦めた。
今の機種はアニメやゲーム、ドラマやアイドルといった題材で遊戯台が構成されていて、自分の趣味に合った台を選ぶことができる。
私の場合は超有名なロボットアニメの初代を題材にした物を選んでみた。
連邦と公国が戦うアニメで、多くの人はタイトルを知ってるだろう。
遊戯台では、そのアニメのセリフやシーンが挿入されていて懐かしい気持ちにさせてくれる。
いざ遊戯開始。
遊戯台に座って左上の所にお金を入れるスリットがある。そこに千円を投入。するとジャラジャラと玉が貸し出される。
先にも述べた通り、今のパチンコはスロットを回すのが全てと言って過言ではない。スタートチャッカーと呼ばれる穴に玉を入れると、スロットが回り始める。
開始時点では左打ちと呼ばれる少し弱めの力で盤面の左側を狙うのが基本。ハンドルを少しだけひねって、左上の釘に当たるように調整する。すると画面下部に連邦軍マークが溜まっていく。これを消費してスロットが回るらしい。
連邦マークは最大で5つ貯まる。実際は、今回っている分と、保留が4つまでキープできる機種になっている。逆に4つ溜まった状態で更にスタートチャッカーに玉が入ってもほとんど意味はない。一応、チャッカーに入ると数発ほど玉が返ってくるけど、基本的にはそれ以上消費しないとチャッカーには入らないので、保留が溜まっているのに打ち続けるのは損になる。
なので保留が溜まっている間は打たないようにすると、損が抑えられる。これが『止め打ち』と呼ばれるもの……のはず。
4つ貯まると止める……しかし、ハンドルから手を離しても盤面には幾つかの玉が打ち出されていので、理想としては保留は3つになった段階でハンドルから手を放す事。
しかし、一度手を放すとまた強さを調整しなければならない。そこまでシビアな調整は必要ないのだが、それでも素人には中々緊張する作業である。
なのでついつい、保留が3溜まっても、手を放せず、4まで〜と思うわけだ。
まあ、勝ちに行く気はないので、演出が見れたらいいよね。
などと思っている間にもスロットは回り続け、懐かしいセリフがカットインしてくる。個人的には、両肩にキャノンが付いてるロボットのパイロットが好きなので、とある女性とのセリフのやり取りが思い出深い。
そうこうしているうちにリーチ演出が始まった。液晶画面で、アニメのシーンが再生され始める。ずんぐりしたロボットの3機編成による突撃攻撃を、主人公が避けながら撃破していく有名なシーンの再現だ。
先頭のロボットを踏み台に飛び越え、胴から出るビームを避けて、3機目に飛びかかる所で、バズーカ砲に返り討ちにあってしまう。本来なら主人公が敵を倒してしまうはずだが、倒されると失敗ということだ。
このように実際のシーンのIFが見れるのもこうした遊びの醍醐味なんだなぁと感じる。
保留を気にして、打ったり、止めたりを繰り返しつつ、スロットを回すも徐々に持ち玉が減っていき、800円分ほどが消化された頃。
ヒゲのおじさまが操るロボットとのバトルが発生。思ったよりもあっさりとした演出で勝利。大当たりに突入した。
座った台は、大当たり確率が1/99で甘デジと呼ばれる比較的当たりやすい台。その代わり排出される出玉が少ないらしい。
パチンコ番組などを見てると、甘デジを打つ事は少ないので、トータルすれば1/319とかの確率の台が出るのだろう。
ただ演出を見たいだけの私は、甘デジで十分だった。
さて大当たりである。
正直、手探りでやりながらの中で、突然の当たりは焦る。まずは打ち方を変えないといけない。今までは左打ちで加減しながら打たなければならなかったが、大当たり中は右打ちに変わる。
まあ、これはハンドルを右一杯まで回せば済むので、それほど大変ではない。
ただ賞玉が返ってくる量が一気に増える。
排出される玉で上皿が満たされると、玉抜きをして下さいと画面にでるように。
玉抜き!
遊戯台を見てみると、上皿の底に玉抜きボタンがある。押すとへこんで玉が下へ落ちる。押し込むとそこで固定されるので、ジャラジャラと下箱へと落ちる仕組みだ。
そして、下箱に抜いていると、今度は上皿が無くなって玉が飛ばなくなる。大当たりのボーナスはあくまで打った玉が増えて返ってくるので、玉を打たない限りは戻ってこないのだ。
慌てて上皿に玉を戻そうとするのだが、今度はドル箱のシステムが立ちふさがる。ドル箱というのは何千発か単位で入る箱で、大当たりした人の足元に積み上げられていくのが普通だと思ってました。
しかし、その店ではドル箱がデジタル管理されてて、下箱に落ちたのは更に下へと吸い込まれ、その球数がカウントされていくシステム。上皿に戻そうとすると、下箱についているボタンを押して200発単位で戻す必要があった。
何とか上皿に玉が戻って、再び賞玉が排出されて一安心。それなりに無駄にした気もするけど……。
などとドタバタしてると画面が切り替わっていて、3つほどのミッションから1つを選択してプレイするらしい。一つ一つ確認しているうちに時間が過ぎてしまったらしく、敵側の赤い人のストーリーになりました。
どうやら敵を撃破していくごとに昇進していくモードらしい。
まああくまでバトルは主人公サイドで、バトルに勝利すると、赤い人の階級が上がるという不思議な感じでしたが。
そこから大口を開けた両手が鎌のロボットやら、玉に縦横串が刺さったようなロボットを撃破していって、5連チャン。
出玉は3000発ほどになってました。
この機種は当たれば続く台のようですねぇ。
これに気を良くして打ち続けていると、どんどんと出玉を消費して、更に千円を追加投資してました……これが射幸心ってやつか!
結果、二千円を使ってちょうど333回転、大当たり6回というのが初プレイの内容でした。
終わってみると2時間ほどの時間が過ぎていました。演出を見てたり、途中でボタンを押したり、連打したり、たまにレバーも引いて、ハンドルの加減をしてとやっていると、長いとは感じませんでしたね。
途中で女の人の顔が浮かび上がってくるのは、はっとする演出。普段は盤面についている液晶を見ているのですが、その手前のガラス部分に顔が映るんですよね。これがなかなかににくい演出で良いですよ。
振り返ってみると、なるほど、これもエンターテイメントの1つの形かと思わされました。正直、失敗することの方が多い演出を延々と見せられて、もちろん勝てることなんてほとんど無い。時間と金を無駄に費やしている。
と考えていた部分もありましたが、実際にやってみるとハマる人がいるのも納得。外れるまでの演出がやはり引きつけるモノになっています。
特にBGMなんかはヤバイですね。思わず口ずさみそうになって、周囲に気を使うこともしばしば。
挿入されるカットシーンは、原作を知ってるとニヤついてしまいそうな名シーンがチョイスされている。このツボは……で、ためが入って、ニセモノかと続く所とか、いいものだったら当たり何でしょうねぇ。
まだまだ景品を交換する所までは行きそうにないですが、見てない演出もあるしなぁとか思っている時点で、メーカーの術策に嵌っているということでしょう。
ただやはり気をつけるべきは、ギャンブル性。なかなか勝てない作りになっていて、つぎ込めばつぎ込むほど呑まれる。ホール側が儲かるシステムになっています。
エンタメとして楽しむ程度ならまだしも、生活かけて勝ちにいくようなモノではありません。
節度ある遊戯として、演出を楽しむつもりでプレイされるのが一番でしょう。
『ギャンブルなんて』『うるさい』『タバコ臭い』
食わず嫌いな部分も多々あったパチンコですが、実際にやってみると、なるほど、面白いかも。と思ってしまったのが事実。
何事も憶測だけで決めつけるのは良くないですねぇ。