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その戦いの様子をイリアは機体横のモニターで観戦していた。
「今回も・・・アリスの勝ちかな・・・?」
「おや?今バトルの真っ最中かね?うん、両機とも良い動きをしているね。でもクサナギの方がちょっと上手かな?」
イリアの側で見知らぬ男が話しかけてきた。イリアは自分の周りを見渡す。しかし、側にいるのはその男しかいない。間違いない。この男は私に話しかけてきている。イリアはそう思った。
「あなたは?」
イリアは話しかけてきた男にたずねた。
「いやぁ、通りすがりの、ただのゲーマーだよ。ゲーマー。ただ、余りにも熱心にモニターを眺めているからね、気になって話しかけちゃった。プレイヤーは君の友達かい?」
「は、はい。そうですけど。」
早くどっか行ってくれ。イリアは心の中でそうつぶやいた。うざい。
「そうか、実はこのゲームに関してあんな大会が開かれるみたいだけど、君の友達、誘ってみたらどう?」
ゲーマーと名乗る男が指さした方を見ると、そこには1枚のポスターが貼られていた。
近くまで寄ってそのsをのポスターにはこう書かれていた。
「ユニットバトラー全国大会開催!優勝者には金一封!最強のユニットバトラーは誰だ?」
他には大会の開催地も書かれていた。
開催地は・・・地球の日本、秋葉原。ここアキバ街ではない。本物の秋葉原だ。
と、そこで対戦を終えた私、アリスとミスズが現れた。
「今回も私の勝ちね!ジュース一本!」
「ひっどーい!タダでさえお金の無い学生からお金を取ろうというの?」
「だって、何もかけなかったら面白くないもん!ものがかかってるから勝負も燃えるってもんよ!」
「あれ?イリア、何見てるの?」
ミスズがイリアに話しかけると私もイリアの方を振り向いた。
「いや、あの男の人に・・・ってあれ?いない?まぁいいや。このポスターなんだけど。」
そう言ってイリアは目の前のポスターを指さした。私とミスズもそのポスターを眺める。
「ユニットバトラーの全国大会!?」
「しかも会場は地球の秋葉原!これは出るっきゃないでしょ!」
「あ、でも各地の地方予選を勝ち抜かないと地球への切符はもらえないみたい。」
「「じゃあ、そうと決まったら・・・!」
「練習よ、練習!もう一戦しましょう!」とミスズ。
「いいじゃない臨む所よ!」と私。
「はぁ・・・。」とため息をつくイリアだった。