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姫路アリスの非日常的な日常  作者: 多岐川ノリ
ユニットバトラー予選
12/12

 決勝の試合が始まった。




 「勝つ方法はこれしかない!」

 私は手にしている火器を威嚇発射して距離を詰めていく。

 当然敵、シズカもこちらに向けて火器を撃ち込んでくる。その攻撃を巧みな操縦と障害物を盾にして攻撃を防ぐ。

 「さすがなかなかの重装備ね。近づく隙が見えないわ。」

 「なんてすばしっこい奴ですの!こちらの攻撃が当たりませんわ!」




 「どうするのイリア、このままじゃアリスの勝ち目はないわよ!」

 「いや、勝ち目はあるわ。このまま持ってくれれば・・・。」




 そのときである。

 シズカの攻撃が突然止んだのである。

 「くっ、弾切れですの!?」

 「今よアリス!」

 「今だ!行くわよ!」


 私は一致に近づくと接近戦用のサーベルを取り出した。

 「てやあっ!」

 その一撃を紙一重でかわすシズカ。

 「こうなったら接近戦しかないわね!」

 シズカは装備をパージし、同じく接近戦用のサーベルを取り出した。いや、サーベルもカスタマイズされていた。シズカが手にしているのはビームサーベルである。

 「ちょっと、それって反則でしょ!?」

 シズカのビームサーベルをシールドで防ぐ。

 そのビームサーベルの一撃は一瞬にしてシールドのアーマー値を奪っていく。

 「なんのこれ!もう使い物にならないじゃん!・・・いや、まだ使い道はある!」

 私はシールドをシズカのクサナギにむけて投げつけた。近い距離で。そのシールドはシズカがかわす暇も無く、シズカの乗るクサナギの頭部、メインカメラに衝突した。

 「なんですの!カメラがやられたのですの!?何も見えませんわ!」


 完全にシズカの動きが止まった。


 「今よ、アリス!」

 「今だ!食らえ!」


 私のクサナギが繰り出したサーベルでの一撃がシズカの乗るクサナギのコックピットを貫いた。

 この瞬間、勝負は決した。



 アリスのモニターの前に「You Win」の文字が表示されていた。


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