相談相手
誤字直しました。すみません。
今日は厨房で仕事をしていた。大好きなミドリさんと一緒に。
「ミドリさ~ん、このお酒はどこに置けばいいの~?」
「テーブルの上に置いといてくれ」
「じゃあ、こっちのは…」
「アオイちゃーん、厨房のヘルプはもういから、接客おねがーい!」
「はーい」
ふぅ…今日は休日だから忙しい…。
「アオイ」
「何?んむ」
ミドリさんは、俺の口に苺の飴を入れた。
「お疲れ様」
「っ…」
もー、かっこいいな~♡
「あの…飴の包み紙、俺が捨てるよ」
「そうか、ありがとう」
俺はミドリさんから飴の包み紙をもらい、ポケットに入れた。
仕事終了後の更衣室。
俺はポケットに入っている、包み紙を出して見ていた。
コンコン、ノックの音がする。
「ん?誰~?」
「僕っす、若葉っす。入ってもいいっすか?」
「いいよ~」
「失礼しま…あっ、まだ女の子なんですね」
「女の子だと悪いのか?」
「いえ、可愛いな~っと思っただけっす」
「おぅ…ありがと……」
若葉の言葉に照れてしまった。
こいつは若葉。本名と年齢は知らない。知っているのは、ミドリさんと同じ男装女子の、コスプレイヤーっの僕っ子。そして1番の特徴は…。
「今はなんとかっす、が好きなんだ」
「好きじゃないっす。マサヤ様の言葉づかいっす」
「そうなんだ…」
その日の気分で、喋り方が変わる事。マサキはたしか、ゲームのキャラだ。
「アオイさんもいつも見てるなんとかってドラマの喋り方にしたらどうですか?」
「俺はいいよ。それより、ドラマはなんとかじゃなくて、『愛情の果てに』。面白いんだぜ」
「1話目から実の兄と結婚しちゃうやつっすよね。ドロドロじゃないっすか…。なんかドラマのお約束がたくさん入ってるし」
「それが面白いんだよ!『愛情の果てに』は俺の人生の教科書なんだから!」
「はいはい…あっ、それより…」
軽く流した…。もっと語りたかったのにな…。
「ミドリさんと…どうなったすか?」
「えっと…」
説明中。
「なるほど…恋のライバル登場っすね」
「そうなるの?」
「考えてみれば、小白という人の方がミドリさんと長くいるっす。これすなわち、ミドリさんが小白という人の事を好きになってもおかしくないっす。逆もまたしかり」
「そ、そっか…」
「応援してますから、がんばってくださいね。恋は猪突猛進っすよ!」
「猪突猛進…ん?そういえば若葉は何しに来たの?」
「……忘れたっす」
いいのかそれで…。
「聞いてくるッす。じゃあ、またねっす」
若葉は部屋から出ていき、俺は録画していたドラマを見る。
今日の話は…主人公の女性が、義理の姉の婚約者から告白されてる話だ。
『私……たとえ結ばれない恋でもあの人が好きっ……』
主人公の女性を、義理の姉の婚約者が抱きしめた。
『そんな辛い恋…僕が忘れさせてあげます。僕では駄目ですか?』
「……結ばれない恋…か」
俺とミドリさんは…結ばれるのかな?
『僕では駄目ですか?』ドラマの言葉が印象に残った。
「言ってみたいな…ミドリさんに」
若葉の言葉とドラマの言葉……。
「よし!明日、あの事をミドリさんに聞いてみよう!」