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2人のシェルター  作者: 倉るて
始まりのための終わり
97/121

EP8-11






12/28。



戦慄の三日間を終えて、ようやく午後になって体が動くようになった。



先に起きていたレイがお風呂を入れてくれたのでお風呂に向かおうとするとキッチンで何事もない顔でコーヒーを飲むレイが



「体洗ってあげる」


と言ってきた。




私はそれを聞いてワナワナと震えて




『わ、私に触らないで!!!』



と必死に懇願する。






レイはそんな私を見て、少し恥ずかしいそうなはにかんだ顔をして



「わかった、なんかあったら呼んでね。すぐ手伝うから」





なんでそこではにかんだの…?



『ひん…』



腰をいたわりながら脱衣所につくと

デジャヴというか

むしろ

暴行受けたような夥しい色々な跡。




昨日の昼に、

キースマークを付けすぎて唇が切れたレイが

口の血を舐めてって言ってきたことを思い出してクラクラしてくる。



昨日も一昨日もレイとお風呂に入ったせいでゆっくり出来なくて体を見る暇もなかった。



こんな私をみて「やり過ぎかも」って反省するどころか血を舐めさせるんだからそれはもう誰も止められるはずがない。






ゆっくり体を洗って、ゆっくり湯船に浸かってお風呂を上がると、体が解れた気がした。





髪を乾かしてリビングに戻ると、真剣な顔で自分のスマホを見ていたレイが私に気付いた。




「まりあ、ちょっと話しがあるんだ」




『ん?どうしたの…?」




「水は準備したからこっちきて」


冷蔵庫に向かおうとした所でそう言われたので、

言われるがままソファに座ると




「年末、韓国に戻ることになった」




『え……?それ、いつ決まってたの?』



東京行った時、と涼しい顔で言うレイに腹が立った。





『なにそれ…韓国に帰るつもりだったから最後にこんなことしたの?』




「違う、待って。ああ、泣かないで」



知らないうちに泣いてたみたいで彼が親指で涙を拭いた。





「あのね。まりあにはすごく申し訳ないんだけど」




本当に言いにくそうにレイは視線を落とす。


まりあは悲しむ結果かもしれない、そう付け加えて





「僕FABLE抜けることになったんだ。」



『え……?』



何も言えなくて呆然とする私に少し笑って





「そしてFABLEも解散することになった」




『えっ……!?』




レイになんて言葉をかけたらいいのか、

気の利いた言葉一つすら言えずに私は息を飲んだ





「まりあはFABLEの僕を好きだったのに…僕FABLEじゃなくなるんだよ…。ごめんね」



悲しそうにレイはぽつりと言う。



『謝らないでよ…。私の目の前にいるレイはFABLEだろうとそうじゃなかろうとただのレイだから…。それは私の中で大した問題じゃないよ?』





「それでも僕と結婚してくれるってこと?」





『当たり前だよ…!!もともと私はレイを養うつもりでいたんだから無職になろうと関係ない!

それともなに!?無職になるなら結婚は無理って私が言ったらレイは私との結婚諦めるつもりだったの?』





「もしまりあがそう言うなら…」





『何それ…呆れた!無職になったぐらいで私諦められちゃうんだ?へぇー、すごいね!よっぽど私の事好きだったんだね!?そんな事で諦めるくらいだもん、相当愛されてたね!!』



と嫌味混じりに大きい声を出しちゃってる自分がいる。




「待って、違うんだって最後まで」



レイに握られた手を振り払おうとするのに強く握られてて離せなかった。



私と結婚できなくてもいい、なんて軽口だとしても聞きたくなかった。



レイから私に向けられる愛と独占欲は絶対に尽きないだろうって安心してしまってたから。

レイから結婚は白紙でも仕方ないなんて後ろ向きな言葉出るとは思ってなかった。



『私が他の男の人と結婚してもいいんだ?他の人とエッチしてもいいんだ?黙って受け入れるんだね?それを。この指輪はなんだったの?!どんなに大変な道になったとしても結婚したいのは私だけだった?』





レイは何も言わないで、じーっと私を見る。





『レイはどうしたいの?』




それでも何も言わないレイを見て悲しくなって、

指輪を外そうとするとその手を痛いくらい強い力で握られた





『いたッ…い』






「ごめん。ほんとにまりあに愛されてたんだって噛み締めてたら何も言えなかった」




少し頬を染めて恥ずかしそうにする男。



「まりあがそういう解釈すると思ってなくて…。途中で止めたかったんだけど、思いのほか僕のこと愛してくれてると実感しちゃって……見たことない怒り方するし可愛くてつい見ちゃった。ごめんね。でも指輪を外すのは絶対許さないから。」




呆然と瞬きを繰り返すだけの私。



「強く握りすぎたかも。痛かったよねごめん」




握った手にキスをして、どさくさに紛れて唇にもキスをされそうになったのを寸前で回避する。





『可愛いから見ちゃっただと……?…っゆるさない…!』




多分顔を赤くして鬼の形相の私に笑ったレイは




「今から全部話すから今度は最後まで聞いてね。ちなみにさっき僕が言いかけたのは"もしまりあがそう言うなら仕方ない"じゃなくて、"もしまりあがそう言うなら、もう何処にも行けないように閉じ込める"です。」





と怖いことをサラッと言って「あのね」と話し始めた。



















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