EP8-6
「『かんぱーい』」
イブの日、私たちは優ちゃんのお店でUberクリスマスパーティーを決行していた。
龍樹くんは風邪気味なので欠席。2人のクリスマスパーティーになった。
とは言っても優ちゃんって普通の人の3人分くらいうるさいから2人でもちょうど良いんだけど。
「まさかあの男がクリスマス不在とはね…どんな面で仕事片付けてんのかしら」
『楽しく仕事してるといいんだけどね』
「はあ!?あんなゴミしかいない仕事さっさと辞めちまえば良いのよ!」
『なんて事言うの!素敵な仕事だよ!』
「そういうことを言ってんじゃない!!所属アーティストを守ってくれない会社なんてゴミよ!まりあが助けてなかったらあの子今頃この世にいなかったかもしれないじゃない!!」
この聖なる夜に優ちゃんの言葉が重くのしかかる。
『やだ…レイがいないのやだ…』
「でしょ!?また擦り切れるまで使われるくらいなら実力あるんだから違うやり方すりゃいーの。自分が商売道具なんだから自分を大切にしてくれない環境に居る必要ないのよ!」
『師匠〜。ずっと着いていきます』
「やめてうっとうしい着いてこないで!」
『あとね、もう一つご相談があるんです…』
「なに…?」
『プレゼント…。レイに贈るの何がいいかな…』
「そんなこと?そんなの一択じゃない」
さすが頼もしい。
『なんですか!!教えてください!』
「あんた。」
『はい!』
「違う、あんたがプレゼントになんの!」
『え……。そいつぁちょっとお粗末すぎやしませんか…?』
「ばっかっだっね〜。絶対それがいいって!」
『プレゼント交換する時に"プレゼントは私♡"って?』
「そう、ただし条件あるよ」
『教えていただけますか…?』
「えっっっっろい下着」
『無理!!!!』
「おだまり!!!!アドバイス仰いだなら言う通りにしなさい!!!!」
『やだやだやだやだ!!!違うのでお願い!!!!』
「あの子が喜んでる顔見たくないの?」
『見たいけどそんなお粗末なもので喜ぶと思えない!』
「むしろあんた以外のその他のプレゼントはあの子からしたらうんこも同然よ。」
『そんなに…?』
「もし滑ったら…その時はその時よ……。」
『そんなあ……代償でかすぎますって』
「本当に私を信じて!あとは下着と合わせてお稽古中に使えるご奉仕でも勉強したら?」
『なにそれすごく不健康。』
「まじでここだけの話ししていい?私この有料の記事お金出して読んだんだけど、まじでやばいわよこれ。」
タイトルも【貴方を忘れられなくなるほど沼らせるご奉仕解剖】というなんとも胡散臭いやつだった。
『なんかそういう成功したデータあるんですか?』
「これ実践したぶつかり稽古相手は、絶対2回目あっちから連絡くる。」
『え〜?』
「これたっちゃんにやったら次の日動けなくなるくらい盛り上がるの、必ず。」
『一朝一夕でできます…?それ』
「動画つきだから。ほら。送ってやったから金払って勉強しな。あんた小さいときから要領良いし、これまでもできない事なんかなかったでしょ?2、3回動画見たらあんたならいけるから。」
『えぇぇぇ?…こんなに気乗りしないことある…?』
「ねえ、私男の体なのよ?私が言ってるんだから信じなさいよ。ほら食べたら行くわよ」
『なに?どこに?』
「えっげつない!えっろい!下着買いに。私の友達にランジェリーショップやってる子いるの」
ほらほら、とコップを煽られて
飲み切ると腕を引かれて店を連れ出された。




