EP8-1
始まりのための終わり
今日はレイが出発の日。
グループのメンバーとは駅で落ち合うことになってるらしい。
午後の新幹線で向かうので、午前中に優ちゃんの美容室に2人で来ていた。
『私年末にくるから今日はレイだけお願いします!』
「はーい」
2人で店に入ると、優ちゃんとレイが少し睨み合う。
『ちょっとちょっと…』
「あんた。まりあの事泣かせてんじゃないわよ、ぶっ殺すよ」
レイはその言葉に挑発するように鼻で笑った。
『やめてよ。2人とも仲良くしてよ』
「はあ?!仲良く?!冗談はやめてよね!」
優ちゃんはレイに指で着いてこいと合図して席に通した。
ソワソワしながら2人の後をついていくと
「まりあが返答に困る連絡してこないでください」
先に切り出したのはレイだった。
「はあ?なんのこと?あんた何様よ」
「稽古とかなんとか」
レイがそういうと、優ちゃんは「あらやだ」と言ってニマニマした。
「あんたお稽古熱心みたいね〜」
『やめてよ優ちゃん!!』
「おだまり、大事な話なんだから!」
「稽古ってなんですか?」
レイもやめてよ…
レイの質問に優ちゃんは嫌な手つきで手を叩く。
「したんでしょ?!ぶつかり稽古!」
「ぶつかり稽古……?」
心底不思議そうに復唱するレイ。
その綺麗な顔でそんな言葉言わないで…
『お願いやめて…!!!』
顔が熱い。
「ぶつかり稽古はぶつかり稽古よ!!」
そう言って尚も手を叩く。
龍樹くんは後ろでゲラゲラ笑ってた。
「なんで?恥ずかしいことじゃないでしょ?ウチらも2日に一回ぶつかり稽古よ!ね?たっちゃん?」
「そうだね」
レイは眉間に皺を寄せて3人の顔を交互に見る。
「あんた達は?毎日?」
「あんた達…?って僕とまりあですか?」
「当たり前でしょ!?あんたまりあが他の男とぶつかり稽古するの許すの!?」
『いやぁぁぁぁあ…!!!お願いだから黙ってぇぇ…!!!』
「僕とまりあなのに……?他の男とって……」
そこまで言って、優ちゃんの手を見て閃いたように
「他の男としたらその男ぶち殺します」
とキッパリ言い放った。
そのセリフと、ぶつかり稽古が伝わったことに
優ちゃんと龍樹くんはゲラゲラお腹を抱えて笑う。
「口わっるぅ!!」
ゲラゲラ笑うゲイ2人。
「あんたいいわねぇ〜百ゼロなのねぇ〜」
「まあでもぶつかり稽古なんて相手が居ればどこでも始められちゃうしねぇ〜!!君がなんと言おうとねぇ〜?」
と龍樹くんも悪ノリを始めた
「僕が居ない間にまりあに何かあったら貴方たち2人もぶち殺します」
ゲイ2人はヒーヒーなりながら爆笑する。
「何この子!!予想以上にイカれてるじゃん!!過保護すぎ!!」
「んじゃ私はあんたが他の女とお稽古したら、あんたとその相手の女ぶっ殺しに行くからね?いいわよね?」
会話が物騒なのにゲイ2人は涙を拭きながら笑ってる。
「いいですよ、僕もその女一緒にやります」
「やばー!!頭おかしいー!!」
龍樹くんは嬉しそうに声をあげた。
「え、待って、あんたも相手の女やるってなに?まりあ以外どの女にも僕ちんを触らせないぞ!ってこと?」
と優ちゃん。
「あっ!この僕ちんのちんは2つの意味のチンね♡」
と龍樹くん。
黙れよ。
「そうです、稽古しないです」
「あんたがそのつもりなくてもあっちは四股踏むかもしれないじゃない!!」
「あっ!この四股は2つの意味のシコね♡」
ギャッハッハッハとゲイ2人。
『………………。』
私のレイが汚されていく…
もうどうにでもなれ…
私は男3人の話を放棄して待合室で待つことにした。
もういい、仕上がりさえかっこよければいいんだ…




