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2人のシェルター  作者: 倉るて
また全て結び直して
76/121

EP7-3





「それで?レイはなんて答えたの?」




「えっと…、そんな風に見られてるのが悔しくて、そんなことしてないって言いました。」





「うんうん。」





「でもまりあはそんなこと言われても信用できないって感じでした」




「そうだなあ〜…芸能人と一般人だから。感覚の違いもあるだろうし、アイドルともなれば嘘をつくのも仕事のうちだろうから。」




「まりあに嘘なんてついた事なんてないです。」




「うん、わかるよ。でも一般人からすると、手の届かないところにいた人とそんなに距離が縮まる事なんてそうそうないの。だから違う世界の人と一緒に住むことになっても疑いから入ってしまうのは理解してあげて」




「でも今日まで何ヶ月もずっと一緒に住んでるのに…」



いつまでも芸能人と1ファンのままなわけない。




「あの…ごめんな?まじでお節介なこと承知で聞くけどさ」



「……?はい」




「レイはなんでそんなに、まりあに構ったの?まりあが改めて距離を置くほどってよっぽどだったんだと思うんだよ…兄としては。」




「なんで…とは?」




「気まぐれなのか、ただの友達の延長なのか、無意識と言うか癖で…と言うか…。」




「え…?可愛いし好きだからに決まってるじゃないですか」




お兄さんは、イッと歯を食い縛って顔を真っ赤にした。





「な、、なな、なんで好きなの?いや、何の好きなの?レイの周りには可愛い人も美人な人も要領の良い人もなんでもいると思うんだけど…」




「何を言ってるんですか…!?まりあほど可愛い人居ませんよ、この世のどこにも。」




「こっ。こここの世に…。おっ、お前…まじか…」




お兄さんもまりあみたいに耳まで真っ赤にする。


周りの人も顔を赤くしてこっちをチラチラ見ていた。




「なんですか?僕変な事言いましたか?」




「ああいや、言ってない!ごめん。そうだよな!変じゃない!いやー、しかしこんなイケメンにここまで言わしめる我が妹すごいな…」




「僕がしたことのなにがダメだったんですか?」




「ダメじゃない、ダメじゃないけど…!ずっとファンとして応援してたまりあには信じがたいというか……そもそも自己肯定感が高い方じゃないから"まさかレイが自分を好きになるなんてありえない"と思ってる感じだろうな。」




「何もありえなくないです、あんなに可愛いんですから。」




「好きだって伝えたときのまりあはなんて言ってた?」



「え?」



「え?いやだから。まりあに気持ち伝えた時、あいつはなんて返事したの?」




「まだ言ってないですけど」




「はあ!?!!?」



お兄さんは今日1番くらい大きい声で聞き返してきた。




「まだですけど、なんでですか?」




「おいおい、嘘だろ?何も言わないで一緒に寝たのか?あとは…?あとは何した?」




「あとですか…?あとは」



「あ、待って。ここで言える範囲で。ここで言える範囲で教えて」




「特に何も…。あ…寝てるときずっとおでこにキスしてました。可愛いんです、寝てるまりあ。小さくなって寝るんです。お兄さん知ってました?」




「おまっ……」



お兄さんは身を乗り出して僕の口元に手を当てる。




「俺にそういう話ししないで!!言える範囲でって言っただろ」




「言える範囲がわかりません。あとは僕の上に乗せて寝かしつけたりとか…」




「終わり終わり、この話おわり…!レイ…お前順番逆だよ…」 



「え?」




「それは距離置かれて当然…。レイが自分を好きかどうかも分からないのにやたら触れ合ってくるって思ったら女の子は怖いって…」






でも嫌だったら拒否すれば…





「いやあ…まさかこんな展開になってるとは…」






食事が運ばれてくる。





「もちろん俺は兄だからまりあが可愛くて仕方ないんだよ。そして幸せになって欲しいし。

まりあを泣かせるような男に渡したくないし、傷つけるような男の手に渡るくらいなら俺が養うつもりでいる。」




僕のことを言ってるのかと思うと何も言えない。




「それはレイも例外じゃないよ。君がどんなにまりあを好きだったとしても、まりあが幸せそうじゃなかったら俺はまりあを連れ戻すつもりだから。」




「そんな兄がいてもレイはまりあを変わらずにずっと大切にできるか?芸能界に戻ってキラキラした世界でこれから色んな新しい人と出会うとしても、ずっとまりあが好きだと言える?その好きだっていう思いを変わらず持ち続ける自信ある?」



変わらずに…

それは僕が芸能界に戻る前提で話されているんだろうけど。



むしろ僕がこれより先、まりあ無くして今以上に落ち着ける場所を見つけられる気がしない。




「むしろ僕が…今以上に幸せな場所を見つけられる自信が全くないです。」




「分かったけど、いちいちオシャレな言い回しすんなよ」




「僕の順番も変だったかもしれないんですが、可愛いすぎるのも悪いと思いませんか?



「何言っちゃってるんだよ…お前…。」




「可愛いんですよ、全部が。お兄さんも男なら分かりますよね?目の前に好きな子がいて、触れずにいられますか?無理ですよね?そして彼女はなんで甘やかされるのが嫌なんですか?あ、でも酔ってる時はいくらでも甘やかしても受け入れてくれるので、今後はそのタイミングを最大限に使おうとは思ってます。これからもずっと僕に守られていればいいのにって思います。あと、イライラするんですよね、他の男がまりあを見てるだけで。だから「待て。怖いって。」…誰が怖いんですか?」



「レイ…お前こんなに回復したんだな。回復したのは嬉しいんだけど好きのベクトルが兄としては心配になるやつかも。」




「回復はずっと前にしてます。まりあのおかげで。」




お兄さんはそっか、と言って笑いながらご飯を口に運んだ。










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