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2人のシェルター  作者: 倉るて
明々白々
62/121

EP6-6









「まりあ、起きなくて大丈夫?」




レイの声と、絞られるような腹痛で目が覚めた。






「まりあ?」



ゆらゆらと肩を揺らされて振り返ると、心配そうに私を覗き込むレイ。




『レイ……おはよう…』



下腹部の痛みでため息混じりに返事をする。




「ずっとアラーム鳴ってるのに起きてこないから…」



と言われて枕元の時計を見ると、起床予定時間を25分もすぎていた。


やっぱり…生理が来るとなんか眠り深くなりすぎてアラーム全く聞こえなくなっちゃうんだよね…。




「部屋入ってごめん」



『ううん、全然大丈夫だよ』




そこに謝るんだ〜と面白くて少し笑いながら体を起こすと、彼は手の甲で私の首に触れた。




「少し熱っぽい?顔色悪いよ」



『ほんと?そんなに?』



「うん…具合悪いの?」



『毎回じゃないんだけど、今回ひどいかも』


私の言い回しに何かに気付いたような顔をしたレイが、私の背中に手を回して身体を支えてくれる。



ベッドサイドに準備しておいた薬を飲んでスリッパを履こうとしたけど眠気と怠さでモタモタしてしまう




そんな私の様子を見て、スリッパを履かせてくれたレイが私の目の前で背中を向けてしゃがんだ。




『………?』



「乗って」



なんだそれ、と思いながら

韓国の男の子が生理中の女子に甘いのはほんとなんだな〜と思ってお言葉に甘えて首に手を回しておぶって貰うことにした。




厚手のルームウェアを来たレイの背中は広くてあったかくて、だらーんと肩に頬を乗せるとまた一気に眠気が襲ってきた




「え、寝てる?まりあ?」



あまりの入眠の速さに少し笑うようにレイが言う。





『おきてるよ〜』



「《嘘だ、今一瞬寝たような呼吸だったよ》」



ふふふっと笑うと、レイも釣られたように笑った。




洗面所で下ろしてもらい、顔を洗ってリビングに戻るとあったかいお茶が準備されていた。



『わあ〜…ありがとう…』




ぼや〜とする頭のままそのお茶を飲んでメイクに取り掛かるけど、

どうしてこうも生理の時って自分の体とは思えないほど言うことを効かないんだろうって誰かに聞きたくなるくらい。


ダラダラと時間だけが過ぎてしまう。





『メイクやっと終わった…』




またお茶を飲んで

服を決めるにもグダグダ。

着替えるにもグダグダ。




歯磨きを終えて家を出る頃にはやっと薬も効いてきて、人並みの動きになった。




「タクシー呼んでおいた。タクシーで行こう」



普段ならなんて贅沢な事するの!って言っただろうけど

今日はそれがとても嬉しかった。



なぜなら、眠くて仕方がないから。




玄関横のシューズクローゼットで靴を選んでいると



「まりあ」



とレイに呼ばれた。





『ん?』



「こっちきて」



と言われて玄関先まで行くと、すでに靴が準備されていた。






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