EP5-6
クルッと椅子を回してもらって立ち上がると、少しレイの姿が目に入った。
『…………!』
待合で足を組んで座ってるレイがすでに美しい。
『レイ、お待たせ!』
そういうと顔を上げた彼は、窓から差し込む光に照らされてもはやこの世の創造神ですか?と聞きたくなるほど綺麗だった。
『かっこいい〜…!!!!!』
「でしょ〜?と言いたいけど今回はモデルが良すぎたね」
フロントで笑う龍樹君。
『かっこいいね、グレー?ベージュ?にしたの?すごい似合うよ〜』
「グレージュだよ。なんかエロさ増したよね?」
龍樹君の言葉に優ちゃんがうんうんと頷く。
『ちょっと!やめて!レイにエロいとか言わないで!』
レイの耳を塞ごうとした手を
さらに大きいレイの手でぎゅっと握られる。
「《気に入った?》」
レイが満足そうにフワッと笑うので、心臓が口から飛び出しそうなほどドキッとして何も言えなくなった。
「「(ありゃ〜落ちたね)」」
そんな事考えている2人に気付かないで多分顔が赤いまま見惚れていると
「《帰ろう。上着着て》」
とレイに言われて我に帰った。
「まりあちゃん意識飛んでたなー。おかえり」
龍樹君に言われて
ムキになってシッシッと払うような仕草をしちゃう
レイは甲斐甲斐しく私に上着を着せてくれると、そのまま2人にありがとうございました、と言った。
『あ、お会計お会計!!』
握られた手を離そうとすると
「もういただいたよ、2人分」
龍樹君がオッケーポーズしながら笑う。
『えっ?!レイが払ったの?』
「うん、なんで?」
当然とでも言うように返事する彼。
『ありがとうございました…!』
レイにも2人にもお礼を言ってお店を出ようとしたとき
「「危ない!」」
『あっ……!』
店の扉を開けて見送ってくれる2人に手を振ってたら階段を踏み外して体勢が崩れた。
「………っ!」
階段から転がり落ちそうになるとグイッと体を引かれて
優ちゃんに抱き抱えられた。
「ナイスキャッチ優夜!!」
「だからあれほど足元見て歩けと…」
拍手する龍樹くんとは裏腹に般若のような顔の優ちゃん。
「まあまあ」
と宥めた龍樹くんのお陰でその先の言葉が放たれることはなかった。
『ごめんなさーい!!!』
大声で謝る私に
「痛いところは?」と優ちゃんに聞かれる。
『優ちゃんの逞しい腕のお陰で… 』
と言いかけると"殺すぞ"とドスの聞いた声で言われて慌てて言い換える。
『おかげさまで…』
そんな危なっかしい靴履くからでしょ!!!
と最後にヒスを起こした優ちゃんに手を振ってお店を後にしたのだった。




