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2人のシェルター  作者: 倉るて
雲の隙間から
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EP4-7




『《なにが欲しいの?》』



「《あの、インクの撃ち合いするやつ》」



『《スプ◯トゥーン?それならうちにあるよ?》』



「《え!!??》」



『《あるよ》』




後ろに手を組んだままレイに答えると




「《お姉さんもやってるの?!》」




『《うん…まあ時間あればやってるかな。》』




「《僕とやろう》」



ガシッと両肩を掴まれて熱心な視線を向けてくる。




『《それじゃあもう一台本体買わなきゃ》』




「《オッケー、よし行こう》」




また自然と私の肩を引いて売り場までずんずん向かう彼が面白くて笑ってしまう。



とてもいい事だ。



こうやって少しずつ彼の中で楽しいことが増えていくのは純粋に嬉しいな。





ハードの種類がいくつかあって、レイはそこで悩んでいた。



ソフトが同梱されてて本体もそれ仕様のデザインのもの

ハードの性能?が少し上がったもの、

持ち運び専用の少し小さいタイプのもの



私は簡単にその違いを説明して

悩む彼からあまり離れすぎない位置でゲームのアクセサリを見た。




持ち運び用のポーチだ…!

可愛い…なんだこのクマは…


え、スタンドまである…!


コントローラーのトリガーのシリコンカバーまで!!!???



年甲斐もなく可愛いのが好きなのは仕方ない。

可愛いと思ったものが可愛いのだ。




持ち運びポーチの値段を見ると

『値段がかわいくなさすぎる…』



確かにボア素材だし、内側にクッションついたりしてるからこれくらいが妥当なのかも…




売り場でしゃがんでうーんうーんと悩んでいると




「え!?まりあじゃん!!!」



と名前を呼ばれビクッと振り返ると成美がいた。






「偶然だねえ〜?」と言いながらわざとなのかたまたまなのか、

見せつけるように離れたところにいた彼氏の腕を引いて腕を絡めて私を見る。




『ほんとだねえ〜、こんにちは〜ナルと同級生のまりあです』



と簡単に彼氏に自己紹介する。




「あっ、こ、こんにちは…!」


彼氏は私を見ると緊張したように挨拶を返した。



そうだよね、年下彼氏だもん彼女の同級生に挨拶なんて緊張するよね。




「今から年末の休みでやるゲーム買いに来たんよ〜!」 


と聞いてもいないことをベラベラと話してくる




『そうなんだ?確かにもう予定立ててもいい時期だもんね〜!』



「まりあは1人でこんなところで何してるの?」



1人じゃないし、1人だったらダメなんですか?と言いたくなるのを堪えて



『夕飯の買い物のついでにチラッとのぞいてみただけだよ』




「1人で見てる30代イタイで〜?浮いてるからすぐ気付いたし」



手を叩きながら笑うナルを見て、

なにがそんなおもろいねんと関西弁で返しそうになった。





その後も聞いてもいないことをベラベラと話してきた。


クリスマスはどこどこで過ごすんだ〜


クリスマスのプレゼントはいらないって言ってるのに彼が準備したいって引かなくてさ〜うちらそんなんで喜ぶ年じゃないやん?


だから、言ってやったの。30代にプレゼントするんなら安いものじゃ喜べないから覚悟しろよ〜って



といった内容なものを。



「ま、独身には独身の楽しみ方あるしね!また年末の忘年会でね〜」



とスッキリした顔で立ち去る彼女を見送って、深いため息をついてまた売り場にしゃがんで商品を手に取った。



すると、ピッタリすぐ横にしゃがんだレイが顔を覗き込んで




「《友達?》」と聞いてきた。



『《あー…うん、そう。友達》』



「《嘘だ。友達じゃないでしょ?苦手でしょ?》



と言い当てた






『《え!?顔に出てた!?》』



「《出てないよ、僕だからその顔がわかっただけ》」






そっかあ〜とさっきよりも明らかに低くなったテンションでレイに返事した。






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