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2人のシェルター  作者: 倉るて
雲の隙間から
37/121

EP4-6



また店に戻る途中で


『《お買い物、平気そうだったね?》』



「《ん?んー…そうだね、まりあがいたから》」






!!!!!!!!!??????





ま、まりあ!!!????




あまりの感激で胸がバクバクと興奮し始める。




『《名前呼んでくれたの…!?》』



興奮したオタク丸出しでレイの腕を掴みキャップの下の瞳を覗き混むと



しまった、とでも言うように手の甲で口元を隠して目を逸らした。


心なしか顔も赤い気がする





『《もう一回!もう一回呼んで!》』



「《間違えた》」



『《間違えてない!間違えてないよ!ほらもう一回》』





ぎゅうっと掴んだ手を振り払って、自分の顔を隠すように

私の目元を手で覆ってくる。




そんなことされても可愛いだけなんだよ…ッ







「あっ…」



目元を覆われて前が見えてないまま歩いていると


突然視界が明るくなってグイッと肩を引かれた。




『あ、すみませんっ…!』


お店から出て来た人と危うくぶつかるところだった




ぶつかりかけたカップルの女の人は彼氏の陰からずっとレイを見ている。




むむっ!?なんだその視線は


と彼女を見るとその視線は

レイだと気付いているというより

ただかっこいいから見ている感じだった。



私があまりにも彼女にガン垂れていたからか、ハッと彼氏の方を見ると彼氏と目が合ってしまい気まずくなる。




ずっと彼氏と睨み合っていたら

肩を引いていた手を私の頭にポンっと置かれ


「《何してるの、行くよ》」


と冷静なレイの声が聞こえた




『《負けられない戦いがそこにあったの》』




意味がわからないとでも言うように

レイは怪訝そうな顔したあと後ろのカップルをチラッと見て

そのまま肩を引いて「《ほら》」と言った。




エスカレーターに乗る時も先に私に乗るように促してすぐ後ろにレイも乗る。



……近い。




『《普通もう一段下に乗らない…?》』



「《ん?》」



『………!』




私の問いかけに周りを見渡していたレイがこちらを見ると

いつも以上に視線が近くて恥ずかしくなる。



普段は少し高いレイの顔が、ほぼ私と同じ高さにあるのが心臓に悪い。



レイは足元の自分の立っている位置を見たあと、何も言わずにもう一段下に降りて私を見る。

 



普通はこの距離じゃない?とウンウンと頷いてレイに視線で返事すると


いや、違うな…みたいな感じで首を傾げ、また一段登って私のすぐ下の段で立ち止まる。




「《これだと変…なの?》」



『《うん、近いかも》』





そんなこんなをしていると目的のフロアに着き、

彼はその売り場を見て目をキラキラさせた。




『《その少年のような瞳に免じて、お姉さんがなんでも買ってあげましょう》』


と腕組みして得意げに言うと




「《お姉さんが?いや、大丈夫》」と笑われる。






まあ、彼も立派な社会人だもんなあ〜



と改めて気付かされたのだった。




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