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2人のシェルター  作者: 倉るて
雲の隙間から
33/121

EP4-2





『《うーーーん…こっち!!!》』


と選ぶと、レイは"じゃあ僕はこっち"と私が選ばなかった方を選ぶ。




レイは丁寧にマシンの使い方と、挽いたコーヒーのセットの仕方を説明しながら作ってくれた。



出来上がったコーヒーを持って、

天気がいい庭のティーテーブルに座り


『《乾杯ー!》』


とマグカップを合わせてお互い一口飲む。




『《おいしすぎる…!》』


とレイに言うと、そうだねと目線で返事されて

レイのマグカップを渡された。



「《こっちも飲みたかったんでしょ?》」


と言われ、間接キスを気にするオタク根性よりも食い意地が勝り

わざとらしいくらいきゅるるんとしたリアクションで


『《いいの?》』


と言う私にレイは笑った。


「《どうぞ》」



笑いが堪えられない様子で言うのも気に掛からず一口貰うと、また幸せが口いっぱいに広がる。




『《ねえねえ》』


「《ん?》」



『《私が迷って決められないから、レイはこれ選んでくれたの?》』



ちょっとドキドキしながら聞く。



「《それもあるけど別にそれだけで選んだわけじゃないよ》」




私にも気を遣わせないような完璧な返事をする彼にまた堕ちてしまう。


悪い男だ…。




『《なんていい男なんだ君は…》』



「《君じゃない》」



『《そうでした、レイでした。》』



秒速で切り返す私を満足そうに見て、足を組みながらコーヒーを飲む彼を人差し指と親指で作ったフレームに収める。



「《な、何してるの…?》」




『《絵になるから心のフィルムに納めようと思って。》』



呆れたように組んだ足を戻すレイ。




『そうだそうだ〜』



と家に入ってキッチンから頂き物のをお菓子を取り出す。





『《これも食べよ〜》』



とテーブルにそれを並べた。




「《なに?》」




『《最近話題のアンバターサンド?らしい!》』




包みをあけると、少し厚めのフワサクのクッキーのようなスコーンのようななんともいえない美味しいやつにアンバターがサンドされている





『んまい』



けど31歳には重い。



3分の2ほど残ったそれを広げた包み紙の上に置いて、

コーヒーで流し込んで飲み込む。



するとレイは自分の包み紙を開けようとした手を止めて、私のお菓子を指差した。




どうしたの?みたいな顔で。


そんな顔が可愛い。




『《ちょっとずつゆっくり食べる》)



と返事すると




「《あんまり得意じゃなかったんじゃないの?》」



レイはそう言って持ってた自分のお菓子を置いて、

テーブルの上の私の食べかけをそのまま一口で食べた。



私が苦手だろうと察知したのか、

食べかけを食べるなんて私のお兄ちゃんみたい。




「《甘い》」



そう言いながらも、うんうんと美味しそうに頬張ってる。




『《こっちにきてから運動してる様子もないのに全然体型変わらないね》』




コーヒーを飲みながら目線で返事するレイ。




「《ううん、朝と夜トレーニングしてるよ》」




『…………!?』




「《部屋にいる時間はずっとトレーニングしてる》」




当たり前のように言う彼に開いた口が塞がらない



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