表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2人のシェルター  作者: 倉るて
木漏れ日
29/121

EP3-8




翌日、日が昇る頃に私は起床して

簡単な朝食の下準備をしたあと仕事をした。



同居人は増えたけど、

レイくんのためを思って行動していただけなのに

時間の有効活用が上手くなって

前より作業効率が上がってる気がする。



新しい作業場はリビングの端に設けたスペースで、壁だけで区切って部屋という部屋は作らなかった。



そのスペースはテレビを掛けてある壁の後ろだから

テレビが付いていればもちろん音は聞こえるし、窓からの日差しもリビングと同じように差し込むし、すこーし閉塞感がある心地いい場所。



壁には資料や漫画とかを入れるための棚を作ってもらったので小さな図書館のような場所だ。




作業の手を止めて洗濯を干していると、扉が開くような音が聞こえた。





『………?』





振り返ると

目を見開いて口を結んだレイ君が

顔を真っ赤にして立っていた



パタパタとリビングの中を走って、庭先の窓を開けると



私の手にあった彼の下着をパッと奪い取った。




えええ?今更?と思わず口にして



『《もう見飽きてるよ》』と言ってまた下着を奪い返して知らん顔で干す。



今日はまだ回したい洗濯があったから干してるけど、普段は乾燥までやっちゃうから干してるところは初めて見ただろうし驚いたのかな




『《レイが来てから洗濯は毎日私がしてたんだから、今更驚くことじゃないでしょ。ちゃんと私のとは分けて洗濯してるから汚くないよ、安心して!》』


と言うと



「《違う!そういうことじゃない!》」



と顔真っ赤のままムキになって言った。




その様子がなんか子供っぽくて面白くて声を出して笑ってしまう。




『わかった、ごめんごめん!』




ヒーヒーなりながら涙を拭いて



『《ご飯にしよー》』というと



彼は私が待つ洗濯かごを

さりげなく受け取って一緒にリビングに入った





これまで洗濯について一言も言ってきたことないのに今日になって突然気にするのは

彼が少し周りを気にしたり、周りに目を向ける余裕が出てきたと思っていいのだろうか




キッチンに入る私と、

カゴを持って脱衣所に入っていくレイ。



生活空間を把握してるのを見るだけで

本当に同棲しちゃってるんだなあと改めて気付かされた。




脱衣所から出てくると、腕まくりしながら当然のようにキッチンに入ってきて隣に立たれる。






「《何か手伝います》」




『《そう?じゃあご飯よそってくれる?あ、それから》』




私の指示を聞いて引き出しからしゃもじを取り出した彼は、私の言葉の続きに気付いて動きを止めた。





『《私に敬語使わないで。姉だと思って、名前にも敬称つけなくていいから》』




ちょっと戸惑うように目を泳がせてから少し考えて「《うん》」という返事がくる。






あんなに顔真っ赤にしてパンツ奪うとこ見ると本当に弟と姉みたいなもんだよなぁ、って思い出してまた少し笑ってしまう。




笑われてることに気付いた彼はちょっと不満そうな顔をして言われた通りにご飯の準備をするのだった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ