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2人のシェルター  作者: 倉るて
曇天の空に捨てられる
13/121

EP2-4




----…





「お前の推しとやら、大変そうだよな」




『うん…レイ君ね…』




「なんでお前が落ち込んでるんだよ」




『だって…心配だもん…』




打ち合わせ終わりの昼下がり、ランチタイムも終わって落ち着き払ったカフェに私は兄と居た。




「食欲ないの?姉ちゃん」



弟が経営するカフェで兄とテーブルを挟んで向かい合っていると、弟のひろが隣に座った。




「なんでそんななってんの、姉ちゃんの推し」



『わかんないよ…多分女の人側が嘘のリークしたんじゃないかって言われてるけど…』



しょう兄なんか言ってやってよ、可哀想だよ姉ちゃん」



「そうは言ってもなあ…」




とお兄ちゃんは唸ったけど




「こら、食べないのに箸で遊ぶのやめなさい」


とすぐに注意してきた。




「なんか甘い飲み物作ろうか?寒くない?」



ヒロは矢継ぎ早に私に質問する





「シスコンめ。あんまり甘やかすなよ、別にこいつが悩むことでもないんだから」



「星兄はそんなんだから彼女もできないんだよ」




そういってヒロはベーっと舌を出してキッチンに入って行った。




「それより、再来週だろ?準備は進んでるのか?人の心配する前に。」



『んー…?うんー。』




「当日は俺もヒロも手伝いに行くから。なんとか運び出せるようにしとくんだぞ。」





お兄ちゃんが言ってるのは再来週に控えた引越しのことだ。





アニメ化が決定して、コミックも重版。

こうやって好調なうちに大きい買い物は済ませよう

と言うことで平家で中二階のある家を建てた。




庭もあって、周りの家とは少しだけ離れるように少し広めに土地を買った。



塀の中が隣の家に覗かれないような、庭には木漏れ日がさすような、そんな家。




「この間休みの時に庭のテーブルセットは受け取って、言われた場所に設置しておいた」



お兄ちゃんもなんだかんだ私に甘い。




『ありがとう…お兄ちゃん。』



「ん。」





しばらくすると外が曇り始めた。






『降るかな…』




「降るだろうな。この調子だと」






いじいじといじけるように目的もなくスマホを操作していると




「念願の家だろ。あんなに頑張って準備したんだからもう少し楽しそうにしろよ」





『うん…だよね…、そうだよね。』




お兄ちゃんはコーヒーを飲みながら窓の外の空を見上げた。





ブー  っとスマホが震えて画面を見ると






『え…っ…!』




「………?」



スマホを見て唖然とする私に目線でどうした?と聞いてくるお兄ちゃん。



【それなら助けてよ】



と表示されたDM。 




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