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2人のシェルター  作者: 倉るて
君が居ないこの世界じゃ
104/121

EP9-3






「《今日はFABLEのカウントダウンライブに来てくださったみなさん!ありがとうございます!!明けましておめでとう御座います!年も明けて今年もこれからという今日。今。大事なお話をさせてください。》」




「いよいよね…」



会場がどよめき始める。




「《去年はうちのメンバー、レイの騒動により不安にさせたファンの方、関係者各位、大変…大変申し訳ございませんでした…!》」



その言葉でメンバーが一斉に頭を下げた。




「《えー、あれからレイはおやすみをいただき、今日こうして皆さんの前に元気な姿で再度ご挨拶をする機会をいただけて……本当に本当にありがとうございます!

そして、この場所で。もう一つ。


うちの末っ子、レイのグループ脱退をご報告させてください。》」




会場から悲鳴が上がる。



会場のスクリーンに映ったレイは、困ったように笑いながら手を振った。




「《これはレイがずっと考えていたことでもあり、僕たちも何度も話し合った結果…、レイの気持ちを尊重することになりました。そして、僕たち残ったメンバーで今後何ができるのか。今日までのレイにしてあげられることはなかったのか。今日まで毎日、毎日毎日…話し合いを重ねました。反省も後悔も何度もしました。》」




「《そこで…レイの脱退に合わせて、僕たちFABLEの解散もここでご報告させていただきます》」




見てられない…



友梨もいよいよ泣き始めてしまった。






「《一夜限りの最後の復活ライブ、この場で一緒に年を越した皆さん。それからカメラの向こうのテレビの前の皆さん。今日までFABLEを愛してくれて本当に本当に…》」




「「「《ありがとうございました!!》」」」






「《またどこか寓話の続きでお会いしましょう…!!》」







1人ずつステージからいなくなって、ライブは終了した。









「無理ぃ、もうレイオッパに会いたいぃ〜」



優ちゃんが涙を拭きながら言う。



「私あの名前も知らぬイケメンに会いたいぃ〜無理ぃ〜」



グループのリーダーのシウに惚れたらしい友梨。





「あんたレイオッパの妻なの?むりぃ〜あたしと変わってよぉ〜」



『絶対いや!私の旦那さんなの!』



「あんた!!なんで最後は泣いてないのよ!」



『だって…レイにとってはこれが終わりじゃなくて、ここが始まりだから。』



「よっ!さすが!レイオッパの嫁!!」



「じゃあなんでさっきは泣いたのよ」



『うちの主人が素敵すぎて胸が苦しくなりました…』



「「はあ?うざあー」」





涙を拭いた優ちゃんは興奮したせいで暑いのか、パタパタと手で扇ぎながら私を見て止まった。



「てかあんた。そのニット脱ぎなさいよ。見てて暑苦しいのよ」




それは無理…




「え〜?まりあ寒いの?」



『う、うん、寒いかも……』



「ほぉーん?寒いんだ?」




にじり寄って来た優ちゃんから、オラァ!と逞しい声が聞こえてタートルネックの首元を引っ張られる




「きゃー!なにこれ!レイオッパ?!!」



首から鎖骨に掛けて丸見えになった、私のキスマークを指差してレイオッパだと叫ぶ友梨。




「あんた、当たり前でしょ。これがレイオッパ以外の男が付けたらこの辺血溜まりになるわよ」



優ちゃんはしてやったり、とでも言いたげに友梨に諭した。



「え、これは?なに???」




友梨が心配したように襟足側のニットをチラッと捲ると




「ゆゆゆゆゆ!!!!優ちゃん…かかか、かか噛まれてる……こ、こここここの子…!噛まれてる!!レイオッパに!!」




「あらやだあ〜!!さぁてさてさてさて!!お部屋もあったまって来たことだし♡お稽古談義しましょ♡」



「しましょ♡しましょ♡」



『絶対やらない!』




「談義する人ー「「はーい」」



「2:1で可決しました。談義を始めます。」



「よろしくどうぞっ」



ノリノリで後に続く友梨。




『では優ちゃんからどうぞ』


「あら全然いいわよ?竿のしばき合い聞くのよね?始めましょ、女の子特有のえげつない下ネタしましょ♡」


「え〜?それはいやかもー…」


「は!?なによそれ!」


「だって共感できないもん。どっちが受けなの?」


「わ、た、し♡」


『てことは龍樹くんの攻め話しを聞かされるってこと?』


「なに?なんか文句ある?あんた何様ァ?」


『ほらぁ!こうなるからやめようよぉ!!』

私が友梨に縋り付く様に言うと、


「やぁだぁ!レイオッパの鬼畜な話し聞きたぁい」


「聞きたい聞きたあい〜!」


『やだ。レイだって嫌がるもん。』


「は?あの子しょうちゃんにベラベラ話してるわよ」


真顔で言ってのける優ちゃん。




ブフゥ!!と吹き出したお酒を慌てて拭う



『うそ!?!なんで!そしてなんでそれを優ちゃんが知ってるの?!』



「うわ、ちょっと!きったなあ〜。だってしょうちゃんが言ってたもん。レイの相談にのったら猟奇的なまりあへの執着話されたって。兄として聞きたくないことまで言われたって」


「いやん、可愛いレイオッパ…!!」


『だってお兄ちゃんそんなこと一言も…!』


「言うわけないじゃない!"まりあ、お前…レイとのぶつかり稽古中、体中噛まれてるのか?"って?私が兄なら絶対嫌よー!!」



ゲラゲラ手を叩きながら笑うゲイ。





レイが帰ってきたら人に話して良い事とダメな事の話し合いしなきゃ…






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