EP8-15
「同窓会の日、まりあのことわざと迎えに行ってあげてよ〜!いけすかないムカつく女いるのよね〜。毎回まりあのこと見下して、たいしたことない男紹介してくっつけようとすんの」
「まりあとその男の人をくっつける…んですか?」
「そう!どうしてーもまりあに勝ちたいんだろうけど、もともとあの子も言い返すタイプじゃないからさあ〜。私とたっちゃんで彼氏のふりしようかって言ったけどウチらどう見たってゲイだしさ」
彼は「はあ〜」と高めのため息をついた
「あんたいま日本にいる男の中、いや世界のイケメンランキングに入ってるんだからあんた迎えに行ってよ!まりあ、あの女がいるときの飲み会は絶対変な酔っ払い方するから!!そこら辺の変な男に持ち帰りされたらどうするの!?心配じゃないの?!」
「その男殺します」
「やばすぎ、瞳孔開いてんじゃん」
「あとは?まりあの友達ってどういう人いますか?」
「あとはねえー、新一っていう同級生の母親がまりあのことめっちゃ気に入っててまりあをお嫁に欲しがってる。」
「その新一さん?はなんて言ってるんですか?」
「んー?なんかそいつもまりあのことはめちゃくちゃタイプらしいけど、結構遊んでる男だからワンチャンいけるとか思ってそう。ちなみにウチはあのタイプの男嫌い。ゴミよ、ゴミ。臭そうだし」
「へえー…」
案外僕はまりあの周辺人物を知らないらしい。
「ほんとは私、最初はあんたのことも好きじゃなかったからね」
「えっ?」
「まりあに嫌な思いさせたらマジでたっちゃんとボコボコにしてやろうと思ってたから。」
「今は違うんですか?」
「え〜?いまは結構好きかも」
「なんで変わったんですか?」
「あんた自分で気付いてるか分かんないけど、まりあに対する執着がイかれてるから好き。これ褒めてるからね。その澄ました顔でまりあにだけ独占欲の怪物みたいなの面白すぎるし」
そんなに追いかけ回してるつもりはなかったけど、人から言われると少し反省するし恥ずかしい。
「あと八方美人かと思いきや、まりあ以外の色目使ってくる女の事うんこ見るような目で見るでしょ〜?そこもウケるから好きー。」
「願わくばその感じでまりあに寄ってくる魑魅魍魎たちも蹴散らして欲しいと思ってる」
優ちゃんはよっぽどまりあのことが好きらしい。
ぼくも負けてられないな、と思って最後まで彼の話に耳を傾けた。
「私ね、まりあには幸せになってほしいの。いっぱいいっぱい大きい愛に包まれて、汚いものも悪いものも寄せ付けない幸せ〜な場所で真綿の上で眠っててほしいのよ」
「…………。」
「2日は日本に帰って来てるでしょ?」
「2日は両親に結婚の報告に行く予定で撮影の予定とか組んでしまったんですよね」
「はあー…そう上手くコトは運ばないもんねぇ…。しょうちゃんにお願いしましょ」
「お兄さん?」
「そう!しょうちゃんはシスコンだから!まりあって、お迎え呼ぶタイプじゃないから。しょうちゃんに言っておけば勝手に迎えにいくでしょ」
「だといいんですけど…僕からも連絡してお願いしておきます」
優ちゃんから詳しく話を聞けば、その嫌な友達は
随分昔にゲームを買った時に見かけた人だった
「そう言えば僕も会いました」
「え!?そして!?」
「僕は離れた場所にいたので見てただけですけど、今思えばあの時その女が連れてた男がまりあをチラチラ見てたんですよ。それ見て無性にムカついたのでその時から僕はまりあのこと好きだったのかもしれません」
「おめーの話は知らねーわよ!!!」
「大事なことです。僕の前であんなことしたんですから」
「(見てただけで殺害対象にはいるのいよいよやばいわね、こいつ)」
「それに、確かにあの時まりあ疲れた顔してました。あの人と話したせいで」
「そうそう、そういう女なのよ!」
よっぽど怒りが収まらずに優ちゃんはガミガミ文句を言ってたけど、途中から龍樹さんとの惚気話にかわって稽古の話を聞かされた。
「じゃあねぇ〜!気をつけて韓国行くのよ〜!」
優ちゃんに手を振って、そのままタクシーで家まで帰った。




