第5話 繰り返さない過去
今回はメルニーちゃん。
前回の簡単な生い立ちに、補完した思い出話。
そして過去に戻ってきたメルニーちゃん。
如何なる事やら。
シルフィーオの失敗を、知らない勇者3人。
8歳から始まるので字も計算も、居る場所も、魔法能力制御も出来る。そういう安心もあり、3者は甘く見ていた。
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メルニー。年は18歳。魔法使いという肩書だけど実は違う。5歳の時の魔法管理団で魔法適性検査で火、水、土、風、闇の5種が使えることが分かった。魔法魔術師協会で魔法はイメージである、心に持つ、遺伝等々様々だという。私はすぐに母に手紙を送り教えてもらった。
父 ダリアンは火、水、土、風
性格 普段は物静かだが怒ると怖い。だが町の人たちとは普通に話すし明るい。
母 セルフィンは聖、光
性格 優しく穏やかな人。町では猫探しや迷子の手助け、困ってる人に率先して動いてる。
長男 バダクは闇、水、土
性格 口数少ないし、何考えてるのか分からない。外に出ることが稀。
次男 ロットンは、火、水、土、風
性格 父の後を継ぐと頑張ってる。町ではマザコンの噂はあるけど人気者。
3女 カミアは火、風、闇
性格 怒りっぽくて私とロットンはよく虐められてた。外面は良いし饒舌で腹立たしくも外では良い姉。
これを踏まえて遺伝の可能性を考えたけど、心に持つという事にまず目を向けた。
まず前提としてこれは仮定であり絶対ではない。
上の性格は私の経験論。
怒りや目標の糧のある人は火属性を習得しやすい。
感情が無い、出すのが苦手な人は水属性を習得しやすい。
切れ易い、会話が上手な人は風属性を習得しやすい。
頑なな人、頼れる感じがある人は土属性を習得しやすい。
心に傷を持つ、負の感情を持っているは闇属性を習得しやすい。
上記は割と習得者が多くメジャーとされる。
聖属性は聖女になる。としか言われていなかった。聖女になるには聖堂協会に加入とされていた。
しかし、聖女を名乗っていても聖属性が使えるのは僅かだということを知った。フィナと出会った事で。フィナは奉仕活動や困っている人を見かけたら助けることをするように教えられたと。誰に教わったのか尋ねると、前勇者パーティーの聖女メイナの母ルカに教わったと言う。
私は魔法の修行の時間を削り奉仕活動や迷子捜索、時には食べ物を貧しい子供に与え、自分の身を削る思いで1年が過ぎた。このとき10歳。
身を削る生活が普通に感じたとき…フィナと再会した、あのひと時の思い出。私が救われた最高の思い出。
「こんばんわ!」
「メルニーさんですよね?」
〇 「あ、えぇ、メルニーです。フィナさんはお変わり無いようで。」
「日々メイナ様に指導いただいて、でもまだまだ修行の身で至らなくてご迷惑かけてばかりで。」
〇 「そんな、ご謙遜を。フィナの活躍はあちらこちらで耳にしています。」
「私なんてまだまだです。それよりメルニーさん、以前お会いした時と雰囲気が違うような…」
〇 「実はフィナに当てられ、私も自分なりにやってみてるのですが、これがなかなか難しく思うように進めていない、方向が違う。そんな気がして自分が分からなく。」〇
「メルニーさん、間違っています。聖女が奉仕活動や迷子捜索しているのは仕事なのです。やらなければいけないルールなのです。個人によって参加具合は違いますが、もう一度言います。これは仕事なのです。なので皆、1日をかけてゆっくり丁寧に自分のペースで巡回し参拝し、奉仕し捜索し、給仕手伝いなども自由にやっているのです。」
〇 「え?仕事なんですか?皆は率先して自分の意志で正しい道を進んでいるのかと。」〇
「メルニーさん、聖堂協会は寄付金で運営されています。衣食住が約束されています。つまりここにはお給金の概念があるのです。実際お金を直には頂きません。ですが衣食住には困らないのです。」
〇 「私、衣食住全部約束されてるとは知りませんでした。皆地道に寄付を集め生活しているのかと。」〇
「メルニーさん、無知は罪である。という言葉はご存じですか?」
〇 「知ってはいます。間違っていたのですね…。」〇
フィナは少し考えて、口を開いた。
「5分お時間頂いても宜しいですか?」
フィナは優しい…そして正しい。きっとこの5分にも訳があるのかな。
〇 「5分であれば全然大丈夫。」〇
「では、ここでお待ちくださいねー!」
そう言いながらフィナは走り始めた。
走る聖女…レアな光景
しかし、無知は罪である…かぁ。やっぱ罪だよね~。
魔法馬鹿一直線で魔法以外知らない事だらけ。罪を償うためには勉強…勉…き~よ~うぁぁぁ
5種は扱えるし制御も強化も出来たし、実家に帰って…
そんなこと考えてるとフィナが帰ってきた。知らない人を連れて。
「お待たせ、メルニーさん。」
〇 「全然大丈夫だよ。フィナ。それと、初めまして。私はメルニー・ドラゴムと申します。10歳で魔術師協会で学んでいます。」〇
「初めまして、私はメイナよ。フィナの姉代わりをしてるわ。きちんと挨拶出来て偉いね。それと同時に驚いたよー。無知で奉仕できるなんて!」
メルニーが口を開きかけた瞬間、メイナの人差し指でメルニーの口を塞ぐ。
「お、黙れたね。じゃぁ、お姉さんが特別に教えてあげよう。」
「君の中の聖に対する意識が綺麗で無垢すぎた。そして光が君の中には存在している。だが、あと一つ押しが足りない。フィナがメルニーちゃんに言った、無知は罪である、その罪を教えてあげる。」
息を飲み込む…
「簡単なことだよー、その罪は、衣食住があることを知らなかった。聖女は身なりも身のこなしも綺麗に見える、気丈にふるまってると見えた。メルニーは我慢し、自分を削ってまで奉仕した。聖女が同じように我慢し、自分を削っている…と勘違いをして。
「敢えて言うなら、シーツや服を洗濯してくれる聖女や、調理専門の聖女も居るよ?つまり私たちは、お祈りして外で活動して帰ってくれば~ご飯と毎日交換されるシーツでキレイな布団で即寝れる。私に関して言えば朝、昼はお祈り夜は奉仕で夜食持参で町外れで子供と食事、悪い事したら駄目ってお祈り一緒にしたら、帰ってきて寝る。」
〇 「え…えぇ~」〇
メアリーはモヤモヤ
「フィナが8歳の時なんて、3食全部を町外れの子に上げてたら体調崩して、町外れの子に食べ物渡されそうになって、フィナが泣きついてきたって…私の母に聞いたときは天使かっ!って思わず突っ込みたくなったわ~。」
照れくさそうなフィナだったが口を開く
「そんな天使より凄い事1年も続けてるんです。もう女神か神様だよ!」
その言葉を聞いた瞬間胸のモヤモヤが消えると同時に潤んでしまった。
因みに本来の「無知とは罪である」の回答は?
無知な人間が引き起こす罪としては、
無知を取り繕う無責任な発言を行い、
その結果が悪いと隠蔽しようとして嘘を重ね、
さらに 悪い結果を導き出すことである。
知らずにやった結果の相談は
私も自分なりにやってみてるのですが、
これがなかなか難しく思うように進めていない、
方向が違う。
そんな気がして自分が分からなく。
当てはめる
無知を取り繕う無責任な発言を行い
これがなかなか難しく思うように進めていない
その結果が悪いと隠蔽しようとして嘘を重ね
方向が違う。
さらに 悪い結果を導き出すことである。
そんな気がして自分が分からなく
いや、本当に罪だわ…
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そんなんこんなありまして、今では全属性の賢者だったりします。
公にしてないので魔法使いのままですけどね。
そして、くしくも10年前に転生、つまりは賢者前である。
お使いもあるので、あまり悠長にはしてられない。
そう思いながら意識は跳んだ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
〇 (うーん、意識が戻ったみたいね。ってこの天井…あれ?あまり記憶にないけど。)〇
そう思いながら起き上がろうとしてみるが、思うように体の自由が利かない。
〇 (も、もしかして拘束されてる!?若干動かせる?)〇
拘束されてるような感覚は無い。取り合えず人の気配はー…無いか。声出してみよう。
〇 あーうー…あー…〇
〇 (口もうまく動かないわね。これもしかして、赤ちゃん?そう思えば合点が合う。確かこの天井は実家の天井だわ。)〇
状況把握を終えたメルニーは整理を始める。
〇 (転送したのは西暦2539年6月15日、私が赤ちゃんである、首も動かしにくい時点で今日が6月15日である可能性は高い。確か首が動くようになるまで、3カ月か4カ月、が一般的だったかしら。近所の子がそのくらいだった。)〇
ここでメルニーは考えるのをやめた。
首を動かせるだけ動かして左右を確認する…
〇 (痛っ!もうやだ!やだやだやだやだー!)〇
おぎゃーおぎゃー!
転送後初の産声である。
部屋の外から語り掛けるような優しい声が聞こえてきた。
母セルフィン 「あらあら、今行きますよぉ~。」
そう言いながらドアを開け、セルフィンはベッドの私の元へ寄ってきた。
母セルフィン 「どうしたのー?おしめですかー?それとも暇だったのかなぁ~?」
そう言いながら私の手のひらに指を乗せ、もう片方の手で私の頭を撫でてくれた。
私は指をつかみ母の手を引っ張る。
母セルフィン 「あらら~?抱っこして欲しいの~?。」
私は必死に指を引っ張り、どうにかしようと試みた。
母セルフィン 「困った子ですねぇ~。」
そう母は言いながら撫でていた手を胸に移動しトントンし始めた。その顔は優しく、微笑みかけてくれ、まったく困ってるとは感じ取れない表情をしていた。
母セルフィン 「おちつきましょう~ねぇ~、よーし、よーし。」
そうだ、母は以前、主婦友達同士で相談されていたのを聞いたことがある。
友達A 「なんか、うちの子抱き癖が付いちゃって抱かないと寝てくれなくて、困ってるの。」
友達B 「あー私の子供達も皆そうだったわね」
母セルフィン 「あらあら、それは大変じゃないかしら?。」
友達A 「大変も大変、食事の支度や洗濯してる時に泣かれてしまうと、近所迷惑も心配だからつい抱っこしちゃうのよ。」
母セルフィン 「私は母から教わってたから、極力私は抱かないようにしてるわ」
友達B 「でも、まったく抱かない何てことできるの?私は年子で育ててたから考える余裕もなかったけど。」
母セルフィン 「まったく抱かないのは無理ね、通常の育成であればの話だけれども。」
友達A 「じゃぁ、違う育成方法もあるってこと?。」
母セルフィン 「あるわよぉ?」
友達B 「育児放棄じゃないの?それ?」
母セルフィン 「それは違うわよぉ。抱っこをしないのは私、母だけ。」
友達B 「え、母が抱っこしちゃいけないって事?他者ならいいの?。」
母セルフィン 「えーっとぉ、抱っこ自体あまりお勧めはしないわ。」
友達A 「ちょっと分からない、根本の理由が欲しい。なぜいけないのか?。」
母セルフィン 「そうね、赤ちゃんは誰から生まれてくる?。」
友達B 「それは私たち女性よね。」
母セルフィン 「えぇ、そして妊娠が分かってから、7ヶ月~8ヶ月の間は時を共に過ごすのよ。」
友達A 「えぇ、そうね。でもそれと何が関係してるの?」
母セルフィン 「ではぁ、問題。赤ちゃんはおなかの中で何をしているでしょうかぁ?。」
友達A 「私たちの栄養を受けながら成長して出てくるまで過ごすわよね?」
友達B 「そうそう、大きくなってくるとおなかの中から蹴ったりして、本当に命を授かったって実感できるよね。」
母セルフィン 「でも、それだけじゃないの。赤ちゃんはね、音も聞いてるのよ。」
友達A 「あー!旦那がお腹の子に話しかけて、赤ちゃんが反応してた時とかあった!」
母セルフィン 「でも、赤ちゃんが一番長く聞いていたのは血液の流れる音や心拍音なの。」
友達B 「言われてみるとそうかもしれないけど、それと抱っこに何の関係が?。」
母セルフィン 「二人とも片方の耳で良いから、手のひらを使って自分の耳塞いでみて?。」
友達A 「塞いだけど、何かあるの?。」
友達B 「私も塞いだけど、特に変わらないわ?。」
母セルフィン 「じゃぁ両方の耳を塞いでみて。」
友達A 「え?意味わからない。何もなくない?」
友達B 「あれ?なにこの音?」
友達A 「何?何か聞こえるの?」
母セルフィン 「友達Bさんは分かったみたいね、友達Aさん、私のやること真似して耳を塞いでみてね。」
友達A 「塞いでる方が五月蠅い…。」
母セルフィン 「その五月蠅いと感じるその音は、赤ちゃんがお腹の中で聞いてた音なの。」
友達A 「初めて知ったわ。私。」
友達B 「私も。」
母セルフィン 「じゃぁ、二人にもう1個伝授しちゃおうかぁ~。」
友達A 「何々?。」
友達B 「私はもう子供産む予定は無いけど、知識として教えて欲しい。」
母セルフィン 「左手の平を上に向けて、胸の前に持って来てみて。子供を抱く感じで。」
友達B 「したわよ?。」
友達A 「…これってもしかして。」
母セルフィン 「気が付いた?左胸には心臓がある、その音は赤ちゃんが聞き続けた音。安心できる音だからね。」
友達A 「これが抱き癖の原因って事?。」
母セルフィン 「私の母から教わったのはそうね。血液の流れてる音、心拍音が聞き覚えのある音だから、赤ちゃんは本能的にそれを求める。」
友達B 「じゃぁ抱き癖のある子は、もう駄目なの?。」
母セルフィン 「駄目ではないけど対処法はあるわよ?片方の耳でも両方の耳でも良いけど。塞いであげれば、抱っこせずに大人しくなる子も居るし、眠る子も居るわよ。紙や布で耳を塞いで、試してみるといいわ。」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
気が付くと母との思いでが蘇り、脳内回想してる間に泣き止んでいた。
母は私を見つめながら言葉をかけてくれていた。
母セルフィン 「メルニーは良い子ですよぉ~、きっと私に似て賢い子に育つかもですねぇ~。」
母の言葉に胸が温かい…。私って母との思い出がとても少ない。
母セルフィン 「優しく、賢く、元気になれるように、ママがいっぱい構ってあげますからねぇ~。」
〇 (ママ、私、賢者になったんだよ、しかも元気に生きてます。優しいかは分からないけど…ママの思い描くメルニーになれたかな?)〇
母セルフィン 「なれますよぉ~。大丈夫。ママがメルニーを大切に育て教えますからねぇ~。」
〇 (なんだか、心の中を見透かされてるみたい…なんだか恥ずかしい。)〇
そう感じていたら…ママが頭の上側に回り込んで来た。と思ったら、頭を固定するように両腕で挟み込みママ座椅子を作ってくれ、私を座ってる状態にしてくれた。
母セルフィン 「メルニーはお利口さんだから、こうしても大丈夫かなぁ~?」
目の先には窓があり、山が窓から見えていた。
母セルフィン 「あのお山はねぇ~アラム山脈っていうのよ~。」
〇 (思い出せない…こうやって昔もやってくれたのかな~)〇
母セルフィン 「あの山の畔には湖があってねぇ、ママはあそこがだーい好きなの。だからね、メルニーがイースド・バレンの子学園か、ホクレイ・ドームの魔法科子学園に入学するまでには、湖の別宅に一度連れて行ってあげますからねぇ~。」
〇 (え、子学園て6歳から通える学園よね…え、私、確か5歳に魔法適正を授かるべくホクレイ・ドールへ入国し、魔法管理団で魔法適性検査を受けたはず。私は父に魔法魔術師協会へ入会するように勧められて…あ…そうだ。母が喜ぶからって。)
母セルフィン 「入学祝みたいにしようかぁ~。でも、お父さんはきっと反対するわよねぇ~。家系が魔術師家系だから魔法教え込むだろうし。困ったわぁ~。」
〇 (なに?え?私、もしかしてお父さんに騙されてたの?ママの今の発言が真実よね?)
母セルフィン 「まだ2属性しか開花してないカミアですら毎日稽古ですものね。お父さんの前では魔法使わない様に如何にか出来ないものかしらぁ…。」
〇 (そ、そうだったのか。そういう事だったのね。)
メルニーは全てを知ってしまった。父の思惑、母の思い。
母は枕を背もたれにして斜めに傾いた。頭はママの胸でいい塩梅に首が固定されていた。
母セルフィン 「魔法なんて危険な物なのにねー、メルニー?」
そう言ったあと、セルフィンは私の目線の先に指一本を重ねてきた。
母セルフィン 「ハイライト。」
そう言うと指の先に光の小さな球が現れた。
母セルフィン 「この魔法は明るく照らす希望の魔法。ママの大好きな魔法よぉ~」
そう言うと、伸びた一本指を拳に戻し、ハイライトが消えた。再び指を出し静止した。
母セルフィン 「ヴォイド。」
そう言うと指の先に黒い小さな揺らぎが現れた。
母セルフィン 「闇魔法は心に病のある証拠なの。ママの大嫌いな魔法。」
そう言うと、伸びた一本指を拳に戻し、黒い小さな揺らぎが消えた。再び指を出し静止した。
〇 (まって、え?ママが闇魔法使えるの!?)
そんな動揺は待ってはくれず。
母セルフィン 「ファイア」
そう言うと指の先に 炎が現れたがすごく小さく、蝋燭の火のようだった。
母セルフィン 「火は生活に欠かせない、でも、とても危険。」
そう言ってすべての7属性の魔法を見せてくれた。
母セルフィン 「メルニーは全然泣かないのねぇ~。上の子たちはみんな途中で泣いちゃって大変だったのに、もしかすると大物になる気質でもあるのかなぁ?」
そう言いながら微笑みかけてくれた。
母セルフィン 「じゃぁ、メルニーは心が強そうだからママのとっておき見せちゃうよぉ?」
そう言うと母は再び指を出した、しかし今回は3本。そして心を落ち着かせているようだ。
母セルフィン 「じゃぁ、いくわよぉー。ライトニング。
3本の指先に電流が迸っている。
母セルフィン 「これはね、火と水と風の合成魔法なのぉ。相手が人なら当たっただけで失神できるけど調整が大変だからね。」
説明してる間に魔法は解けていた。
母セルフィン 「獣や魔物でも、指先から相手まで線で結ばれてるようイメージして3つの属性を平均した魔力で放つ寸前で魔力を上げる。出た瞬間魔力を止めれば雷が相手を追尾してくれるわ。けど、魔力を止めるのを遅くしたりすると放電で周りの生き物にも雷が飛んじゃうからね。
水と風で氷を出すアイス系、口だけでの説明だったが火と土でメテオという魔法もあると教えてくれた。
私が笑ってるのを見て、母も楽しかったのかな。私の知らない魔法まで全部見せてくれた。
母セルフィン 「メルニーは本当に泣かないのねぇ~逆に笑ってるなんてぇ、見せた甲斐があるわ。」
母は私の腕をつかみ、魔法ごっこのように魔法を羅列していた。
母がハイライトを言った瞬間
〇 (18年後の私は出来るようになってるよ!ハイライト!)
次の瞬間 メルニーの手の先に、大人の拳程度の光の球が現れた!
母セルフィン 「あれれぇ?ママが魔力流しちゃったかな?」
セルフィンは魔力制御して魔力を遮断したが、光の玉は消えない。
母セルフィン 「う、嘘。え、メルニーなの?」
そう確認をする母の言葉に反応するように。
残り6種の魔法をメルニーは出して見せた。
最後の魔法を出し、消すとアイスの魔法も見せた。
ものすごく小さい氷の粒がメルニーの服の上に落ちた。
母の顔を確認すると、少し顔が青ざめていた。
少し沈黙が続いた…。
そして母が口を開く。
母セルフィン 「メルニー、ママの言葉が分かるの?」
〇 あーうーうー
私は誤魔化すべく喋った。
母セルフィン 「メルニー、もしママの言葉が分かるならハイライトをもう一度見せて?」
母は私の腕をつかみメルニーの目線まで上げた。
だけど、私は出さなかった。
母セルフィン 「貴方は悪魔なの?人間なの?悪魔なら、この家を焼き尽くす炎を出して。」
〇 あーあーあーあー。
そんな事出来る訳がないと思い、言葉を発した。
母は更に続ける。
母セルフィン 「悪魔さん、お願い!」
そう言って体の向きを変えて、私の腕の方向を変えた。
母セルフィン 「悪魔さん、ねぇ、お願いよ。私達を私達家族をあの悪魔から救って。」
そう言った方向の先は父の執務室がある方角だった。
母セルフィン 「夫は、悪魔に魂を売ったのよ。子供たちを道具としか見ていない。自分の地位と名誉の為の道具としか思って無いの。ねぇ、お願いよ…私たちの子供を助けて…」
母は泣きながら手を震わせながら、私に聞こえる程度の小声でささやき、泣いていた…その後もずっと…。
母が最後に言ったセリフはこうだった。
母セルフィン 「悪魔さん、貴方このままだと5歳にホクレイの魔法魔術協会の手駒になるわよ。メルニーを私から捕らないで。お願いだから…。」
メルニーはこの言葉でずっと悩み、苦しみ始めるのだった。
まさかまさかの波乱の幕開け!
信じていた父は自分を策にはめた駄目親父。
良夫婦かと思いきや仮面夫婦。
そして前の自分には知る事の出来なかった母の願い。そして思い。
メルニーちゃんはどうなってしまうのか?